番外編
<お手紙>
「あいつ…一日何通送ってくるんだ…。」
ルウェル王子の目の前には、大量の手紙。全てアルゴ王子からの手紙である。
「別に無断で城に来るんだから…手紙なんてよこさなくても…。それとも、何か重要な情報でも…?」
半ば疑いつつ、手紙を開封。
サラと挙式するのはいつなんだ、絶対俺を呼んでくれ。
最近馬券が当たらない。ところで最近サラとは調子どうだ?
近くの山に綺麗な湖があるらしいぜ。なあ、デートでもしてこいよ。以下略。
「暇だな、アイツ…。」
呆れつつ、手紙の処分に困っていると、ふと名案が浮かんだ。
(待てよ…?!この手紙を…サラが書いたとしたら…?)
男くさい字面が全て、可愛らしい健気なものへと変化する。内容も全て置き換わっていく。
挙式はいつでしょうか。絶対に私を呼んでくださいね。
最近、アルゴ様に誘われ競馬をしてみたのですが…全然当たりませんでした。難しいですね。ところで、ルウェル様の調子はどうですか?
近くの山に綺麗な湖があるとお聞きしました。ご都合があえば、私はルウェル様とご一緒したいと思うのですが…。
以下略。
「?$##@%$&!*&@@@$$#%#&#@!!」
言葉にならない声をあげ、手紙を抱え発狂するルウェル王子。その時、部屋にクロム執事が入って来た。アルゴ王子からの手紙を抱え、発狂する彼を見て、思わずドン引き。
「お気は確かですか…。ルウェル様…。」
<イカれプリンス>
「この前は、禁断症状になっていたから、流石に改善しようと思うんだ。」
「おお。それでどうするんだ?」
アルゴ王子の前に、怪しげな機器を取り出すルウェル王子。
「……俺、お前がイカれてるに賭けとくわ。」
驚く彼に、ルウェル王子がははと爽やかに笑った。
「彼女の心拍数を聞く。」
「よっしゃ、賭けてて正解だった。当たったわ。」
俺にもその機械くれよと言うアルゴ。
「お前ら二人の心拍数聞くから。」
「君も大概イカれてるじゃないか。」
こんにちは。星くず餅です。
多忙につき、番外編をお送りいたします。
次回は検討中です。
すみません。