表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

探索




部屋を探索して小一時間…


ウィリアム…俺について書いてある本やアルバムなどはこの部屋にはなさそうだ。

書物を見つけたので読んでみたが、普通に日本語として読めるようだ。そして何故か小難しい本でも内容の理解ができる。


推測するに“ウィリアム”のスペックが引き継がれているのだろう。


うーん、ここにいても埒が開かない気がする…

部屋の外に出てみよう。



部屋を出て屋敷を散策するが…本当に金持ちなんだな、広すぎる…。


「!! 殿下、何か御用があれば私共に…」

すれ違ったメイドらしき女がおどおどと話しかけてきた。


「いや…特に用はないが…」


「どうされたのですか…?」


貴族は用がないと出歩かないのか??

わからん。


「庭に出て外の空気を吸いたくて」


これでどうだ。外に出る用事を作ってやったぞ。


「そうでしたか、失礼致しました。」


とそそくさに立ち去ってしまった。

庭に出ることになってしまったがな。









それにしても本当に綺麗な庭園だな。手入れが行き届いていて色とりどりの花が咲いている。



「ウィリアム様、どうされたのですか」

いきなりの声に驚いて声の方を見ると少し怒ったような戸惑ったような…よくわからない顔をした男が後ろに立っていた。


栗色の髪と目、ウィリアムとは違うタイプのイケメンである。


「俺が庭で散歩をするのがそんなにおかしいか?」


「ええ、明日からの学園生活に備えててっきりお忙しくしているのかと」


「なんだと!?」


しまった、声に出してしまった。

明日から学園ってクエスト早すぎないか?!こっちにきて数時間しか経ってないんだぞ。


「…冗談は言えるようですね」

呆れたように笑われた。

そういえばメイドは用が終わるとすぐどこかに行ったがこの男は殿下である俺と雑談を続けている。

見たところ剣を腰に構えているようだしウィリアム付きの護衛の人間だろう。

これからも長く一緒にいるであろう男の名前も知らないのだ。


「ところで、なんて呼べばいいかな?ほら、明日から学園だし…」


「冗談の続きですか、今まで通りカーリーとお呼びください」


不自然すぎたか軽く笑われたが名前をゲットできたぞ。

カーリー、よろしくな!


「カーリー、学園についてどう思う?」


とりあえずカーリーから情報を少しでも引き出そう。


「そうですね…一言で言うなら貴族の社交場ですかね。あと女性との接触にはお気をつけて欲しいところです。殿下には婚約者様がいらっしゃるので」


婚約者!?貴族は婚約が早いとラノベでよく読んだがここでもか。


「わかっているよ」


「まあ暗殺などはご心配ないかと。学園のセキュリティは万全ですし」


暗殺なんかもあるのか、俺の暗殺が他のプレイヤーのミッションならありえる。


俺が最も気になっている事に触れる


「こ、婚約者は学園ではなんて呼べばいいかな…」


婚約者の存在だ。

顔はわからないが名前くらいは知っておきたい。


「マリアンヌ様ですか。普段通りにマリーでいいと思いますよ。」


婚約者の名前ゲット!!!

マリアンヌ、マリーね。ふむふむ

どんな人なんだろうか…不安だ…。









あれから少しカーリーと話した後、カーリーは剣の稽古のことで呼び出されたので俺も自室に戻る事にした。


大きな収穫はカーリーが俺付きの護衛ということと

婚約者マリアンヌの存在だ。


カーリーは気のいい青年だった。婚約者マリアンヌはゲームを進めるにつれ重要そうだな。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ