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取り扱い説明書



面白そう、何を願おうか。


軽い気持ちでスマホに届いたリンクを押した。

『願いを叶えて人生変えよう』なんて少しでも思ったのが間違いだったのかもしれない。



こんなデスゲームに巻き込まれるなんて想像もしていなかった






ピコン


スマホに1通のメールが届いた。



!完全無料!

人生を変えるゲームに参加しませんか?

このメールが届いた貴方!

参加報酬としてエンディングまで辿り着けばどんな願いも叶えられます♪

お申込みはこのリンクから( ^∀^)




変な広告でも押したか?

詐欺みたいな文章だ。ゲームの詐欺なんてあるのか…

ゲームは嫌いではない。大好きだ。

願いを叶える…どんなゲームか少し気になる。つまらない課金ゲーならすぐに退会すればいいか。


リンクを押してみる






その瞬間、真っ白な光と共に視界が開けた。

真夜中だったはず、ボロアパートの布団でスマホを見ていたはず、なのに今は窓から光が差し込み、アンティーク家具だらけの部屋に立ち尽くしている。



いやここどこだよ!!と窓の外を見ると綺麗な庭。

呆然と庭を眺めていると反射した窓には金髪で青い瞳、整った顔立ちをした男が映っている。


思わず手を出してイケメンの不審者に備える。どちらかと言えば俺が不審者だ。


だがイケメンも手を前に出して同じ動きをしている。

どういうことだと周りを見渡すと大きな鏡に映る人物も空に手をかざしてへっぴりごしと間抜けな格好をしている


思わず鏡に近づき顔を触ると鏡のイケメンも、同じ動きをする…

これは俺か!!

頬をつねったが痛い。夢ではない。多分。



コンコン


「殿下、お荷物を預かっております」


ノック音にビビって固まっている俺にメイド服の女が小包を渡してきた。

小包を受け取ると失礼します、とそのまま出て行ってしまった。



封を開けると“取り扱い説明書”と書かれた本

取り扱い説明書?なんだ?読んでみるしかないな




〜取り扱い説明書〜


ご当選おめでとうございます! 

この世界は地球ではありません。

あなたのプレイキャラはウィリアム・マクレイアーという王族の後取り息子。今年から貴族が集う学園に入学し、様々なミッションをクリアしてハッピーエンドに導いて頂きます。

ミッションに関する詳細は追ってこの本に記載されますのでご安心ください。

ポイントに応じてゲーム内でのアイテムも配信予定です。


尚このゲームはデスゲームとなっております。

バッドエンドにならないよう頑張ってプレイしてください。






いやいや。説明になってない

察するにあのメールでゲームの世界に飛ばされて、ウィリアム・マクレイアーという男としてゲームをプレイするということだろうか…

というかデスゲームって何だ、誰かに殺されるのか…?


ダメだ、疑問が尽きない。



ん?取り扱い説明書が光っている


何事かと本を開くとパラパラとページが捲れ、新しく書き加えられたであろうページに移行した。




【禁止事項】

あなたの他にもプレイキャラとして参加しているプレイヤーがいますが、ゲームのキャラとして振る舞ってください。


【勝利条件】

プレイヤーが最後の1人になった時、もしくはミッションを全てクリアしハッピーエンドを迎えた時にあなたの勝利が確定します。

勝利した暁にはどんな願いも叶えることを保証します。

又、バッドエンドになってしまったプレイヤーはゲームオーバーとなり死亡します。





…。


バッドエンド?ゲームオーバー?他プレイヤー?

死ぬって本当に死ぬのか…?

謎だらけだ。というか謎しかない。

まずはゲームの基本、この探索から始めてみよう。



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