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武術と魔術

 「なかなか面白い戦いね」


 リサが微笑みながら言った。

アイザックのアビリティである【狂戦士(バーサーカー)】は時間経過と共に自身をパワーアップするアビリティであり、ジェイソンのアビリティであるし【多傷多虐狂化(スカードーピング)】は自身がダメージを受ける度にパワーアップするアビリティだ。


 同じ効果のアビリティでも発動条件の違いでアイザックは後発にならざるを得ない。


 スゴォォォォ‼︎‼︎


 ジェイソンの一振りで会場の形が変わる。

この必殺に成長した一振りをアイザックは紙一重でかわす。


 「どう見ますか?」

 

 「まあアイザックだろうね。あとは互いの魔術次第かな」


 アマンダの問いかけに十兵衛が答える。


 ジェイソンはおそらく武を学んでいない。

力任せに振り回すのみで最初こそはパワーに驚かされるが武を修めた者にとっては単調であり、実際に先ほどからジェイソンの攻撃はアイザックに届いていない。


 アイザックは綺麗にジェイソンの攻撃を外しながら華麗にカウンターを決めていく。

アイザックが使うノチカ流斧術は見る者を魅了していった。

かつてノチカ流斧術の創始者は[武]こそ[舞]であると名言している。

野蛮なイメージの斧術は舞術へと昇華されていったのだ。


 先ほどからアイザックが口ずさんでいる。

斧を持って舞いながら詠唱しているのだ。


 「群れろ 番犬ども 王が命ずる 今こそ狩の時なり 《アイシクルドッグズ》」


 詠唱終了と共に氷で出来た大型犬が次々と現出してジェイソンに襲いかかる。


 ノチカ流斧術の華麗な連撃と氷犬のコンビネーションは群れの狩りを想像させた。


 氷犬がジェイソンの両腕と両脚に噛みつき、ジェイソンが身動きが取れない状態にしたところでジェイソンの首元に氷の刃を差し向ける。


 「まいった…」


 ジェイソンが降参して2回戦は幕を閉じた。


 「いや君は強いな‼︎またやろう‼︎」

 

 アイザックは笑顔でジェイソンに手を差し出した。


 「相手に魔術を使わせる前に倒すのは理想的な形ですね」


 「まあアイザックはノチカ流斧術を修めているけどジェイソンはおそらく我流ネ。そこが勝敗の分かれ目ネ」


 モーガンとケビンが結果について分析していた。


 「いやーダメージが精神ダメージに変換されるからちときついな‼︎」


 アイザックが笑いながら十兵衛たちの元へ戻ってきた。


 「次はジャック=オータム対レジー=ミラージュだ‼︎両者は準備しなさい‼︎」


 ゼノビア教官が次の組を読んだ。


 「久しぶりにアイザックが戦ってる所を見たよーノチカ流斧術って踊ってるみたいだよねー」


 「まあごつい大男が踊るとか違和感満載だがな‼︎」


 ルミーナとアイザックが談笑している。


 「ジャック=オータムの勝ち‼︎」


 瞬殺とはこの事を言う。

ルミーナとアイザックが談笑している間に3回戦の決着がついた。


 黒髪と白髪が混ざった細めの男は静かに観客席に戻っていった。


 あっという間の決着にレジー=ミラージュは呆然と立ち尽くしていた。

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