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五時間目の昼休み


キーコーカーコーン…キーコーカーコーン、

と…聴き慣れたチャイムの音が耳に入ってくる。

もう休み時間が終わってしまった…

昨日、徹夜でゲームをしてしまったせいで起きるのがとても辛い。徹夜で眠いのは自業自得なので、目を開けて教科書を出そうとしたその時、

「次の授業はたしか…歴史だったっけ、なら…」

教科書だけ出して目を閉じた。幸い歴史担当の勇作先生は非常に寛容というかなんというか、寝てる生徒が居ても見逃してくれる優しい?人で、更に先生は遅刻常習犯で5分ほど時間を稼げると踏んだ僕は、

先生が来るまで寝ることにした。


「田中さーん!起きてください!先生来ちゃいますよ?」


「…」


「あっ!また私の事無視しましたね?

田中さーん!田中さーん!おーきーてーくーだーさー__」


「分かった!分かった!

起きますから!起きるので耳元で叫ばないでください!」


隣の席の鈴木さんに起こされてしまった、

鈴木さんは僕の幼馴染で、僕の事を気にかけてくれている人だ。自分から鈴木さんに話に行った事はほとんどない。小さい頃はよく遊んでいたらしいけれど、あまり覚えてはいない。

彼女は、友達も多く成績も平均以上、運動もできるクラスカースト上位の人間で友達も多い。僕とは別世界の人間って感じだ。

対して僕は、友達はゼロでは無いものの、少ない。

というか僕は友達と思っているけど、相手に友達と思われているかは分からない。教室では良く話したりするものの、遊びに誘われたりした事はここ半年で一度もないからだ。………

あー怖い怖い、この事について考えるのは辞めておこう。



ガラガラガラ…

そう考えていると、教室の扉が開いて勇作先生が入って来た。いつもよりも3分早い!これは新記録だ!と、心で謎のガッツポーズを取る。

…………………

あっ?!

まずい、、、そういえば黒板消し忘れていた

勇作先生はこういう所にだけ何故か厳しい事で僕の中では有名だ!(?)

ただでさえ内申点が低いのに!これ以上下がる事は…


「今日の日直の人は…えぇーと、田中くんか、田中くん号令お願いします」


「……………あ、あっはい!起立ー、気をつけー、礼」


「「「「「「よろしくお願いしますー」」」」」」


「はい。よろしくお願いします。えー、今日は、前回やった板書の続きを書いていくので皆さんノートを開いてください」


……あれ? 怒られない?

 恐る恐る前を見ると、黒板の文字が綺麗に消えている。誰か消してくれたのか。ありがたい……。


「田中さん、田中さん」

 安堵して席に着くと、鈴木さんが顔を近づけて小さな声で囁いて来た。

「私に何か言う事ありますよね? へへへ」

 彼女はニヤニヤと、意地の悪い目つきでこちらを見ている。

 言う事……言う事……。

 ああ、まさか。


「……黒板消してくれて、ありがとうございます」

 僕が観念して小声で返すと、鈴木さんはパァッと花が咲くような笑顔になった。

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