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03 詩 色がつこうとも
「透明なガラスに絵を描いた」
「絵具で、筆で」
「だからもう向こう側の景色は見えない」
透明だった私に色がついた
けれど どんな色がつこうとも
私は 私
魂の根本は変わらない
違っている 私
同じだった私
何かが変わった私
透明じゃなくなった
それでも 私は私
どんな色がつこうとも
私が私を見つめ続けている限り
私は私を見失わない
「窓から見える世界が唯一だったから」
「最初は色なんて邪魔なだけだと思っていた」
「でも大丈夫、あの景色は私の心の中にちゃんとあるから」