第八話 店舗召喚
モーニングセットの詳しい作り方を追加訂正しました。すみません…。
ノースヴェルグ森林に入ろうとしたときに、フェレナさんから「森林に入ったら恐らくモンスターが結構いると思うから、その前に腹ごしらえしときましょう」
そう言われた。
「わかりました。でも、自分何も食べる物持ってないですよ?」
「大丈夫よ、宿を出る前に食堂で食材を貰ってきたからさ」
「食材だけという事は、自炊するってことですよね?」
「当たり前じゃない、自炊出来ないと旅をすることもできないわよ、アユム君料理は作れるんでしょ?」
「料理は作れますけど…ここでやるんですか?」
「へ?ここでするに決まってるじゃない」
いやいやいや…ここってただの道端だし、サバイバルの経験もないのに火を起こせと?現代っ子わ舐めんなよ。
そう思っていたらレストから提案された、固有スキル(レストラン)にある項目……店舗出店
固有スキル(レストラン)
店舗出店Lv1
倉庫タイプ(最大収容人数6名)
レストランメニューLv1(最大メニュー数5)
モーニングセット
フライドポテト
粗挽きソーセージ
MIKAZUKIカレー
月見ハンバーグ
チャージ
と項目が出ていた。
うおっ!今まで気付かなかった…そうだよ、俺には固有スキル(レストラン)があるんじゃないか!
「フェレナさん、ちょっとそこどいて貰えますか?スキルを使うので場所を開けてもらえると助かります」
「ん?良いけど、何のスキル?」
「まぁ、見ててください」
そう言ってフェレナさんには見えない板を操作し、店舗出店をタップした…
すると目の前に店舗の倉庫が出現した。
「え、え、え〜っ!それは家?」
「いえ、倉庫ですけど?」
「倉庫がわからないけど、家が急に現れたらびっくりするわよ」
「まぁ…そうですよね。俺もびっくりしましたよ…あはは」
「料理作るんで、取り敢えず中に入りましょう」
倉庫タイプの扉を開けて中に入るとテーブルが2つ並んでいて、ソファがコノ字型2設置しており、最大収容人数が6名というだけあり、かなり狭く感じるのだが…今は2人しかいないので、余裕で入ることができる。
重要なキッチンはとても狭く、冷蔵庫、冷凍庫も業務用サイズではあるが1個しかついていない。Lv1だとこんなもんなんだな…
一応、フライアーもついてあるし、狭いけど料理はできそうだな。
「驚きすぎて、なんだか疲れたわ…」
「まぁ、休んでいてください、そこのソファに座って待っててくださいね」
そう言うと俺はメニューを開きモーニングセットの項目を選んだ。
モーニングセット
MIKAZUKIで朝時間限定で提供されているメニューであり、目玉焼き、ソーセージ、ミニサラダ、トーストorライスが選べる。
朝だし、モーニングセットにしようと選んだのだが材料不足と表示された…。
なん…だと…材料不足?うきうきでモーニングセットを注文しようとして出来なかったので焦る…
どういうことかと言うと…この世界にある素材をチャージすることにより、メニューの材料と交換する事で料理を作ることができる…。
と言うことは…料理できないのでは?
そう思っていたが、レストにフェレナさんから材料を貰い、チャージする事で解決すると教えてもらい、フェレナさんに声をかけた…
「フェレナさん、食材頂いていいですか?料理しますから」
「もちろんよ、はい、コレね」
材料を受け取り早速チャージする。
八面鳥のモモ肉
ゴロ芋 (ジャガイモ)
ミンジン (ニンジン)
オニオ (玉ねぎ)
をチャージした後、モーニングセットを注文する。
頭の中にモーニングセットの作り方がレストから流れてくる。
鉄板に卵リングと呼ばれる綺麗な目玉焼きを作ることができる輪っか置いて卵を輪っかの中に落とす。そのそばでウインナーを焼き、蓋をして2分待つ。その間にプレートにレタスとトマトシャトーを盛り付けドレッシングをかけておく、2分経ったら蓋を取り、卵リングを外して、プレートに目玉焼きとウインナーを盛り付けて完成。
フェレナさんはライスを食べ慣れていないだろうし、トーストにしよう。
「お待たせいたしました!モーニングセットとでございます」
「もうできたの?全然待ってないよ」
「俺のスキルが関係してるんです」
「不思議なスキルだね〜、それに美味しそうな料理じゃない」
「そうでしょう、味は保証できますよ」
「早速食べましょう」
「ん〜美味しい、卵が半熟でトロトロしてる〜このパンもふかふかで柔らかい」
「あたし、こんな美味しい料理を食べたの初めてよ」
凄くいい笑顔で美味しそうに料理を食べてるフェレナさんを見て渉は転生前に愛したファミリーレストランMIKAZUKIを必ずこの世界で出店してみせると思うのであった…。
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