第三話 スキルの確認をしよう
金色の扉に吸い込まれて異世界に転生を果たした天霧渉は草原にいた。
「ここが異世界…ただの草原みたいだな」
まだ神様から詳しい話を聞いておきたかったが時間がなかったらしく半ば強制的に送り込まれた形になってしまった…「これからどうしよう…」と不安になりながら呟く。
「えっと…まず自分の確認からしないとな」
「ふむふむ…どうやら本当に若返ったみたいだ」
神様が言っていたとおりに渉は若返っていた、転生前は42歳という中年ということもあり、わかりやすくお腹がポッコリと出ていたのだがスマートになっている。背も少し高くなったのか、目線が高いことに気づく…服装はゲームのモブキャラみたいな服装でカバンを背負っている。
年齢の方は鏡はないので確かめることはできなかったが神様が年齢も若くするって言っていたんだし神様を信用しよう…そう思った瞬間に
「解」「年齢は17歳に設定されています。誕生日は転生前と変わらない4月6日になっています」
と頭の中で声が響いた…「なんじゃこりゃ〜!なんで頭の中で声が…」
「解」「渉様の固有スキル(レストラン)の能力の一部となります」
「スキルの一部だって?」
いや、待てよ…冷静に考えてみよう…今この場所は俺しかいないし、孤独なわけだ。頭の中で声が響くのはなんか気味が悪いが会話が成り立つことはメリットになるかもしれない…それに神様が言っていたなスキルの詳しい説明は後から確認してと。
「スキルの詳しい確認はできるのか?」
「解」「現在、渉様の所持スキルは固有スキル(レストラン)アイテムボックス(無)、鑑定(全)となっております」
「1個ずつスキルの説明してくれ」
渉は頭に響く声の人物にスキルの詳しい説明を受けた。
その内容は…
固有スキル(レストラン)
店を召喚する事ができ、そのままレストランを営業することができる。
固有スキル(レストラン)にはレベルが存在しており、今現在レベル1の状態だそうだ。
レベルを上げることで商品や快適なサービスを提供できるとのことだが…問題がある。そのレベルの上げ方が問題だった。
魔物の素材を集めないとレベルが上がらないらしい…
渉の前に透明な他の人には見えない板のようなものが浮かんでいるのだが…チャージと書かれたところが点滅している。要は魔物を倒して素材を取り込むことで経験値=運営資金を貯めないとレベルアップにならないらしい…。
これは…詰みだろ…なんせ魔物すら見たことない世界に居たのに魔物を倒して素材を入手しろなんて無理ゲーすぎる…。
アイテムボックス(無)
空間に無制限に物を収納でき、時間経過も無しのアイテムボックスの最上位版
鑑定(全)
ありとあらゆる物の鑑定を行える鑑定の最上位版
と詳しいスキルの説明をしてもらった。
そこで気になるのが俺のステータス…ゲーム知識はあまり詳しくないが転生ものを読んだことがあるためステータスの見方は知ってるつもりだ。
「よし、ステータスオープン!」
「解」「ステータスを表示します」
「お前が答えるんかい!」
思わず突っ込んでしまったが…目の前にステータスが表示された
[種族 ] ヒューマン族
[名前] 天霧渉
[年齢] 17歳
[職業] 無職
Lv1
[体力] 100
[魔力] 100
[攻撃] 40
[防御] 30
[俊敏] 28
[スキル]アイテムボックス(無)鑑定(全)
[固有スキル] (レストラン)Lv1
「見ても強いのか強くないかの判断がわからんな…」
「解」「ヒューマン族の平均より下となっております」
「ガックリくる敬語の答えどうもありがとね!」
渉はそう涙目になりながら答えるのだった…
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