第十四話 商業ギルドへ行こう!
冒険者ギルドに戻って素材の買い取り、依頼達成報酬を貰った、俺はただの荷物持ちの上に、フェレナさんと忘れてはいけない、門番のベックさんに借金をしている身なので、自分が貰える報酬は多くはない。
素材の買い取り結果は…
ゴブリンの魔石
計38個 金額3枚銅貸8枚(3,800円)
ホーンラビットの角
計6本 銅貸6枚(600円)
ホーンラビットの魔石
計6個 銅貸6枚(600円)
ポイズンキャタピラーの糸
計3個 鉄貸3枚(30円)
アックスビートルの角
計1個 銅貸5枚(500円)
ホブゴブリンの魔石
計6個 金貨3枚(3、000円)
合計 金貨8枚 銅貸5枚 鉄貸3枚(8、530円)
フォレストリザード依頼討伐報酬
金貨5枚(5、000円)
総合計
大金貨1枚 金貨3枚 銅貸5枚 鉄貸3枚(13、530円)
となった。
「アユム君、結構な報酬貰ったから、ベックに借りたお金返しに行っておいで」
そう言って俺に銅貸2枚渡してきた。
「フェレナさん、自分、銅貸1枚分しか借りてないはずですよ?」
「アユム君、あたしとフォレストリザード討伐のときに外出たでしょ、入るときにまた入場料払わないといけない仕組みだから、銅貸2枚借りてる計算になるのよ」
「え…1回払えばOKとかじゃないんですか?」
「いやいや、それじゃあベックの給料無くなるわよ」
ベックの給料は入場料で賄われてるはずだからね…
「そうなんですか…ベックさん自分の給料減らしてまで俺にお金貸してくれたんですね」
なんていい人なんだ、顔怖いけど…。
「商業ギルドに行く帰りにでも返してきますね」
「うん、そうしてあげて、後これはあたしからの気持ち少ないけどごめんね」
と金貨3枚渡された…。
「え、こんなに貰っていいんですか?全然少なくないですよ」
「いいのいいの、アユムくんが沢山の素材をアイテムボックスに入れて持って帰ってきてくれたおかげで、あたしの報酬上がった様なもんだし、本当に助かったよ」
「いや、荷物持ちとして当然の事したまでですよ」
「そんなことない、アイテムボックスって貴重なスキル使って貰って、危険な依頼に連れて行ってしまったお詫びも込めてだから」
「でも、本当にいいんですか?」
「貰ってくれないとあたしがギルド長からボコられるのよ…察してよ」
はい、あっさり自供してしまう残念なフェレナさん。
どうやらギルド長から報酬をちゃんと渡す様言われていたらしい…ほんと懲りない人だな。
「でも、ありがとうございます」
「ううん、助かったのは本当の事だから…じゃ商業ギルドに行こうか」
そう言うとフェレナさんの案内で商業ギルドへと向かった。
★
冒険者ギルドから出て、商店街が立ち並ぶ所に3階建ての大きな建物が見えてきた、入り口の前に看板で商業ギルドパナット支部と書かれている。
中に入ると、商人風の格好をして、頭にターバンを巻いてるおじさんや宝石商の人だろうか、黒スーツみたいな格好をした身なりの良い男性の方など、多くの商売人がいた。
そんな中を、進んで周りから冷ややかな視線を浴びつつ受付の前にくると…
「いらっしゃいませ、本日はどの様なご用件でしょうか」
と、ヒューマン族の金髪縦ロールの綺麗な美人さんが出迎えてくれた。
縦ロールとか日本じゃ見たことないな…とか思いながらも「はい、飲食店営業許可書を貰いに来ました」
と言うと、困った顔をした縦ロール嬢…
「あの…申し訳ございませんが、商売経営するということでしょうか?」
「はい、そうです」
「あの…失礼ですが年齢のほうがとてもお若くお見えになりますが」
「え…年齢若いと何か不味いですか?」
「はい…商売をなさる方がお若いとどうしても軽く見られてしまうようでして、こちらと致しましては年齢20歳以上とさせていただいております」
「そこをなんとか、お願いできないですか?」
年齢が若いと周りから舐められるという話は日本でもよくある話だ、高校新卒の新人がいきなり店長でお店をやっている場合は年齢を指摘して、クレームを言ってくるお客様が居たって話を聞いたことがある。
そうだとしても…俺は諦めたくはない。
「申し訳ございません…全商業ギルドで決まっていますので例外はございません」
なんてこった…俺は頭を抱える。すぐにでも計画を実行したいとこなのに…年齢が制限されているとは思わなかった。
せっかく商業ギルドまで来たのに出鼻をくじかれる結果になり途方にくれるアユムであった…。
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