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青夏、五円と花火  作者: 夏草枯々
第三章 消える登り竜
18/27

3.4

翌日、昨日と同じように栄香さんと勉強を終えて早めに解散となった帰り道の事だった。

信号待ちで止まっていると白と黒のバイクが横へ爆音を鳴らしながら止まる。


「青!俺、覚えてる!?」


そのバイクの運転手がガードを上げる。どこかで聞いたことのある曇った声が聞こえた。


「ちょっ、寄って」


角を指すので俺は言われた通りに動いてふと、思い出す。

星見だ。バイクに乗っていたので考えもしなかった。

俺は自転車を路肩に停めて待っているとあいつはバイクを押しながらやってきた。


「いつ戻って来た星見」


あいつはアホヅラで「あ?」と小馬鹿にしたように首を傾げて言う。人が真剣に聞いているのに、そういう所は変わっていないようだ。


「どこで何してた」


「仕事だよ。仕事。それより青はまだ高校行ってる?」


「お前と違ってな」


「ウルセェよ。まぁ、とりあえずどっか入ろ」


そう言われて近くのファミレスに俺たちは向かう。入ると身震いするほど冷房が効いていた。店内は少し騒ついている。軽く見た感じ学生が多い。

それにしても星見と久々にあってもあの頃と同じように話せて少し安心した。人はそう変わらないのかもしれない。


「仕事って何してるのそっちは」


席に案内され山のように注文を入れながら星見が「普段の仕事はキャッチ」と答えた。


「キャッチってキャバとかの?」


「そう。普段はね」


星見はタブレットを元の位置に戻す。何か引っかかる言い方に俺は「普段って?」と聞く。


「あとは事務所で仕事を貰って色々してる。これで月収五十万」


「は?」


なんでもなさそうにあいつは言った。十七歳が稼いで良い額じゃない。

大丈夫だろうか。相場を知らないけれどキャッチでそんなに稼げるとは思えない。噂の闇バイトとかではないのだろうか。


「色々な仕事って何?」


「色々は色々だよ。トレイ掃除とか車の掃除とかしてる時もある。荷物の受け取りとか配達とか」


「荷物ってやばいやつだろ、それ」


「ヤバいのもあるってだけ選べば大丈夫。それに今は正規のアプリで薬もなんでも売ってる時代だ。探せばそこら辺にあるよ。知らないだけで」


「知らないだけでって…知りたくもないよ」


そう言った後、俺は頬杖をして店内に目をやった。あまり良い話をしていないので変な目で見られていないだろうか。

幸い、こちらを見ている人は見えない。みんなそれぞれの席でそれぞれのことをしている。本を読んだり友達と話したり。当たり前、触らぬ神に祟り無しだ。


「でもさ。それで年収六百万で実家暮らしだから全部俺のもの。今は欲しかった物なんでも買ってる。やっぱり景色が違うよ」


「良かったな。仕事は選んでるんだよな?」


「選んでる。選べる立場にいるから」


俺は深く息を吐き出して椅子の背もたれにもたれ掛かる。

仕事は選んでいるらしい。ヤバい所だろう、というのには変わりないけれど。


「すげぇ稼いでるんだな。いいバイク乗ってたし」


「あれはカスタム合わせて百万ちょいくらいのやつ。でもバイクはやばい。一千万のやつとか普通に乗って人いるから」


あいつは全然無理、と苦笑いしながら手を横に振っている。親近感が湧いたけれどよく考えれば桁が違った。


「青は今何してんの?バイト?」


「あれから変わってないよ」


「なんだっけ飲食だよな」


俺は頷く。

だよな、とあいつは頷いて笑う。


「とりあえず飲み物取りに行こうぜ」


俺たちは立ち上がって飲み物を取りに行く。


「懐かしいなー。覚えてる?授業中ファーストフードに行って」


「覚えてるよ。一時限だけ抜けてサボろうとか言ってたら、ゆっくりしすぎて昼休みになったこと」


「うわっあった!今考えるとバカだな」


そう言って騒がしく笑う。

これも二人でこうやってファミレスで何度も話した。誰にも話せない。話せばただの痛い人だ。

烏龍茶を入れて席へと戻る。


「そうだ。青はそもそも大学目指してる?」


「目指してるって聞かれると微妙。でも勉強してるし大学にいけるレベルではあると思うよ」


「じゃあ高校卒業したら大学行かずに俺と起業ってどう?お金は出すから」


真面目な顔をしながらアホみたいな事をあいつは言った。俺は「はぁ?」と言いながら薄く笑う。なんだかあいつがアホみたいな事を言うのが懐かしくて嬉しかった。あのバカをやっていた日に戻ったような気がする。


「今の仕事場から独立して起業する。仕事は俺が教えるから絶対デカくなれる」


「起業って、リスク高すぎるだろ」


「俺に従えば大丈夫。実際稼げてるやつの延長線上なら廃業のリスクも高くない。社内で新しい部署ができるくらいの感じだって」


それに、とあいつは続ける。


「大学入ったって親に金があって顔がいいやつがモテる。勉強出来るやつはずっと勉強出来る。それは生まれてきた環境という運だ。同じ大豆でも環境次第で枝豆にももやしになってしまうようにな」


相変わらず語り出すと止まらない癖がある。ただ語りが学生の頃より上手くなっている気がした。


「だったら動ける若いうちに年功序列も学歴も関係ない働けば働くだけ稼げる実力主義の環境に行くべきだろ」


「大変そうだな」


「働く働かないと稼げる場があるのと無いのとじゃ違うだろ」


「…それはまぁ…そうだろうな」


なんだか上手く丸め込まれた気がする。


「まぁでも、やりたく無いなら無理にとは言わない」


押して無理なら引いてみるという事だろうか。

俺はゆっくりとお茶を飲んだ。


「それに起業だけじゃなくてまた色々やろうぜ。仕事場で先輩後輩はいるけどさ、友達って全然いないから」


「そうだな」


諦めていた第三の選択肢がまた見えて来た。あの楽しかった日々に戻る。それは悪く無い。

ただ今はあの時と違って栄香さんという存在がいる。


「今、夏祭りでテキ屋の仕事が各地であるからそれとかどうよ。結構面白そうじゃね?」


「それは面白そうだな」


射的、焼き鳥、金魚掬い、お祭りでよく見るあの裏方に回るという事だろう。


「爆音でヒップホップ流してめっちゃ眩しいネオンの看板つけて」


俺は想像して「客逃げるよ」と笑った。

こいつなら本当にやるだろう。

それからあいつは一度小さくため息をついた。


「覚えてる?『こういう社会のゴミを蹴落とすのが高校じゃないんですか』とかボロクソに言われたの」


俺はあったな、と頷く。あの時、こいつは右から左へ流してそうな顔をしていたのにちゃんと聞いていたらしい。


「俺はこの歳でたくさん稼いでる。今後もっと稼ぐ。あの家族や横で知らん顔をした教師が一生かかっても辿り着けないくらいの額を稼ぐ。あんな大人共に従わなくていいように資本主義の日本でたくさん稼いで勝者になる」


油ぎっているようなギラギラした目だ。あの頃とその目は変わっていない。まだこいつは熱く燃えている。

それにその考えは分かる。俺もあの瞬間こういう大人もいるんだな、と勝手に抱いていた大人への幻想が崩れた。


「二ついいか?」


「おう」


「一つ、仮に起業したら誘いたい人がいる」


「もちろん誘おう。いくらでも」


「もう一つ、それは人に感謝出来る仕事か?」


あいつは「感謝してもらうじゃなくて?」と聞いた。俺は頷く。

しばらく間が空いた後


「感謝出来る。ありがとうってみんなに思いながら俺は仕事をやってるよ」


そう言ってニヤリと笑った。

俺は「そっか、考えとく」と答え連絡先を交換した。それからはこれまでの思い出話に花を咲かせながら頼んだ物を食べ解散になった。あいつはこれから事務所がある都心の方へ向かうらしく当分の間この街を離れるらしい。忙しいやつだ。


『4』

約束の花火大会が目前に近づいたある日の夜。日付が変わって寝るつもりでベットに横になっていた。枕元に置いたスマホにメッセージが届いて光る。俺は寝そべったままスマホを持ち上げてメッセージアプリを開いた。栄香さんからの返信。今仕事が終わったのだろうか。

良いね、のスタンプの後に『じゃあ今度一緒にかき氷食べに行こうよ』と続いている。

今日の昼に食べたかき氷の話だ。

俺は『是非!』と打って返す。


「どうなんだろうな」


おでこの上に手を乗せて目を瞑る。

夏休みに入り栄香さんと遊びに出かけることが増えた。相変わらず俺の気持ちは分かりやすく振り切れず、かと言って嫌いになれるわけもなく。ずるずるといつも同じような日々が続いている。

だけど、いつか突然小さな事でこの関係が終わってしまう気もしている。

席替え、クラス替え、卒業。周りの友人関係が変わったり突然彼氏が出来たり。


「どう思ってるんだろう」


俺のこと。

既読になって…


『返信早いね笑』

『今、暇だったりする?通話しない?』


通話の誘い。初めてだ。珍しい、と体を起こし明かりをつける。

何か、あったのだろうか。


『しましょう笑』


すぐにスマホが揺れる。俺は振り回されてばかりだ。


「大丈夫ー?寝るところだったりしなかった?」


スマホ越しの栄香さんの声はまた少し違うように感じた。

いつもより、どこか遠く少し荒い声。


「いえ、ボーッとしていた所です」


「それはもうお眠じゃん」


揶揄うような口調の後にグビッと何かを飲む音がした。

お酒でも飲んでいるのだろうか。


「なんか通話越しの声って新鮮です」


「ね。こっちの方が文字打つより楽じゃない?」


「そうですね」


そう答えた時だった。「わっ、危ない」と少し慌てたような声がしてビニール袋の擦れる音が聞こえた。


「外…ですか?」


心臓が引き絞られるような感覚。


「あーうん。今神社。仕事終わりに一杯と思ってね」


俺はスマホを耳に当てながら立ち上がりクローゼットに向かう。

まさか、とは思ったけど…


「じゃあ行きます」


「え!?大丈夫、大丈夫!良いって。酔ってるし」


明確な否定を感じた。


「酔ってるなら尚更危ないですよ」


「いやいや、本当大丈夫だって」


「でも女性が一人でいるには危ない時間ですよね」


「女性って」


声はそこで途切れて乾いた笑いが聞こえた。子供が何を言ってるんだ、そう言われた気がした。

服を着て静かに部屋から出る。


「今から行きます」


そう一方的に告げて通話を切って家を出た。

自転車を漕ぎながら夜の街を眺めた。目立つのは街灯と信号機。その強い光によってより強い影が生まれている。こちらに歩いてくる人は真っ暗で不気味だ。

その時、後ろからやってきた車が俺の横を通り過ぎて行く。静かな夜に聴き慣れた車の音がして、なぜか少し安心出来た。


神社のある山の近くはぼんやりと月に照らされていた。虫の声が聞こえてくる。自転車のライトを頼りに石段を探して進んでいくうちに自動販売機の灯りが見えた。俺は石段の側に自転車を置いてから駆け上がる。登っていく途中から息が切れだした。


「栄香…さん」


登り切った頃には息は絶え絶えで崩れ落ちそうになる膝を手で押さえ息を整える。

しばらくそうした後、顔をあげ息を呑んだ。月明かりの下で緑味のある青色のドレスを着た栄香さんが見える。ドレスは全体的に光沢があって所々レースで透けている。綺麗だ。


「ごめんねーなんか心配かけて」


そのあっけらかんとした口調はいつもの栄香さんで、どこか気が抜けた。


「俺が勝手に来ただけですよ」


淡々と答え境内を進む。

階段に缶やスナック菓子が整理され並んでいる。その隣に俺は腰を下ろす。


「食べていいですか」


「あっうん。もちろん。何か買いに行く?」


差し出されたスナック菓子に手を伸ばす。


「その格好でコンビニに行ったんですか」


「うん。仕事帰りにそのまま寄ったから」


なんでもなさそうに言うので苦笑いを浮かべた。そのドレスは胸元が深くえぐれているしスリットは太もものあたりまで開いている事を自覚した方がいい。近くにいると目のやり場に困る。


「じゃあ改めて、いただきます」


栄香さんはプルタブを開け一度お酒を構えて俺の方を見る。どうぞ、と答える前にお酒を勢いよく呷った。


「うーん。微妙ー」


「お酒ですか?」


「そう。度数高いからかなーあんまり美味しくないや」


栄香さんは失敗だな、と呟いて缶を置いた。

お酒の美味しさはよく分からない。分かるためにも飲むべきだろうか。だけど多分、栄香さんは俺に飲ませないだろう。


「ねぇ」


「はい?」


顔を上げた。

こちらを見ていた栄香さんは何でもなさそうな、酔ってすら無いような表情をしている。


「覚えてたの?前、飲む時連絡してくれってやつ」


そんな事言ったな、と思った。


「まぁ」


それだけが理由じゃ無い。でも、それを追求されるのは恥ずかしいので濁した。


「かき氷、いつ行きますか」


「かき氷ねー。いつ行こうか」


栄香さんは近くのバックからスマホを取り出す。


「勉強会の帰りに寄れる所が良いんじゃ無いですかね」


横を見ると栄香さんはスマホを見つめたまま固まっていた。


「栄香さん?」


「え?あっごめんね。店長から嫌味のメッセージ来てて無視無視。何だっけ?かき氷の話か」


「はい。調べとくので勉強会の帰りに寄りましょう」


「ありがと」


栄香さんは不味いと置いたお酒をまた呷った。

え、と思わず声が出る。突然の通話もそうだが何かがおかしいような気がする。


「…店長になんて言われたんですか」


「んー最近、やる気が無くて弛んでるって。色々あって馴染みの本指(指名するお客)さんが離れちゃったから」


「…」


「まっ大学受かったら辞めるし良いの良いの」


本当にそう思っているのだろうか。なんだか笑った表情がチグハグに見える。

だけど、これ以上踏み込む事はしたくない。聞いた所で何も出来ない。


「そうなんですね」


「うん」


そこからしばらくお酒を飲む音と虫の声だけになった。俺は丸い月を見上げる。

夏の夜は空気もなんだかジメッとしていて落ち着かない。夜全体が生きているみたいだ。


「そんな事言って」


栄香さんが再び口を開いた。


「今日勉強何一つ出来なかったんだけどね」


ダメダメだね、と溢した声の後に鼻を啜っていた。


「あーあ」


また顔を上げてお酒を呷る。

自分一人で全部飲み込めたような独り言。胸が苦しくなった。隣にいるのに全部抱え込ませた自分の弱さ。何かしてあげたい。でも、俺じゃ解決できない問題の方が圧倒的に多いと分かる。

それでも、と俺は手を伸ばしていた。栄香さんの階段に置いていた手の上に重ねる。仮面が剥がれたとしてなんだと言うのだ、とあの時心に誓った言葉は角砂糖のように崩れながら俺を突き動かし手の上に置いた所で消えた。


「また勉強会しましょ。何でも答えられるように勉強しておくので」


「…」


「夏期講習に負けないくらいのやつですよ」


「青くん塾だ」


栄香さんは俯いたまま目元にハンカチを当てていた。俺は目を逸らし夜の森をしばらく眺めた。

本当は手を握りたかったし、体を抱きしめて「大丈夫」って何の慰めにもならない事を言ってみたかった。でも、怖かった。拒否されるかも。それはもちろん怖い。でも、一番怖かったのは近づいて離れる時だ。離れないかもしれないだろ、と俺の中の誰かが言う。

ーー残った事がないのに?

その誰かに問う。残っているのは離れられない家族だけだ。もし、もっと近づいてから離れることになったら…俺は。

ーーきっと背骨を抜かれたような体に力が入らない日々を過ごすのだろう。


「ねぇ青くん」


名前を呼ばれて振り返る。

落ち着いた表情をしていた。どこか少し眠たそうだ。うちの親父は酔いが回るとテーブルでうとうとし出す。栄香さんも同じかもしれない。


「今度から飲む時、家から通話かけるね」


「いつでもかけて下さい」


「ありがと」


そう言って栄香さんは立ち上がった。

それと同時に栄香さんの手がスルリと俺の手の下から抜け出す。栄香さんはビニール袋を持ち上げ大きく振って広げ中にゴミを詰め始める。


「よし!明日も仕事あるし今日出来なかった分勉強するからここで解散!今二台タクシー呼ぶから待っててね」


あらかたゴミを片付けてから栄香さんはバックの中に手を入れる。


「あぁいえ、俺自転車で来てるので大丈夫です」


俺がそう言うと栄香さんは振り返って「あっオッケーじゃあ来てくれてありがとう」と言った。何となくもう大丈夫なような気がした。


「はい。おやすみなさい」


俺も気付けば大分眠くなっていた。あくびをグッと噛み殺す。


「待って青くん。一緒に下まで行こう」


はい、と頷く。

それからタクシー会社に連絡を入れる栄香さんを待った。

連絡を終えた栄香さんはこちらに歩きながら「石段にヒールは危ないから」と言う。その後、隣に立って俺の腕をとった。あまりに自然で俺は何も言わずに、そのまま歩き出す。腕に滑らかな服の感触がする。


「今日は来てくれてありがとね」


そう言って微笑んだ顔が近く「いえ」と答えながら俺は目を逸らす。多分、嫌われてはないだろう。

しばらく石段に二人の靴が響く。

石段を降りて俺は自転車がちゃんとある事を確認する。


「そこの自販機でクー買ったの?」


「あっそうです。兄貴が」


「じゃあなんか買ってあげる。行こっ」


あぁはい、と連れられて自販機の前に立った。

思えばこの自販機の前に立ったのももうすぐ一月前になるのか。


「私はー水で、青くんはクーね」


「俺はクー確定ですか」


「うん。あれ、別のやつが良かった?苦手?」


栄香さんは先に出てきた水を取り出し口から抜いた。


「いえ、まぁ、嫌いじゃないです。どちらかと言えば好きな方かな」


「へー。じゃあ好きなジュースってあるの?」


そう聞かれるとすぐには思い浮かんでこない。一度月を見上げて考え…


「いえ、これと言って好きなジュースはないですね」


「じゃあクー好きじゃん」


栄香さんは小さく笑いながらクーを俺に向けて差し出す。

俺は「あざます」と軽く頭を下げて受け取る。


「そんな繰り上げみたいな感じで良いんですかね」


「えーめんどくさー良いでしょ別にジュースだし」


「じゃあ好きです」


「うん。良かった」


それからしばらくジュースを飲みつつ次の予定の事を話す。


「じゃあ次に会えるのは花火大会ですね」


「そうだねー。しっかりしろとか言いながら店長、仕事はバンバンいれるから」


「きっと期待されてるって事ですよ。俺はもう担任に見限られているので何も言われません」


「えー良いのそれ」


「まぁ俺は楽です」


そんな話をしているうちにタクシーがやってくる。お別れの時間だ。


「じゃあおやすみ」


扉が閉まるまでお互い同じように小さく手を振っていた。

それから小さくなっていくタクシーの赤いテールランプを俺はしばらく眺め続けた。

エピソード追加のため、ここに3.4をまとめています。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

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