初めての朝
初めての朝
朝のまぶしい光を浴びて私は目を覚ました。「んんここは?」ボーっとしながらベットの横にある眼鏡に、手を伸ばし眼鏡を掛けた。
目覚まし時計を見ると短針が9の所にある、「あああ・・・」と声を出しあわててベットから飛び起きてしてしまった。
よく考えると・・・「あれれ私なんでここに寝たいるんだろう?」ソファーで眠くなりその後は覚えが無い。
あああ~!!ひろくんが私を運んでくれたんだ。そうなんだ、昨日からひろくんと暮らしているんだ。ぽっと赤くなりガウンを掛けて寝室を出た。
ダイニングでひろくんが朝食をとっていた。ひろくんから「おはよう」って声を掛けられ、あわてて「おはようございます」と返した。
ひろくんは「朝食の準備は出来てるよ」言ってさらに俺は今日用事があるので朝から出かける、たぶん帰りは夕方だと思う時間が変わったらメールか電話するよ。
「今日はのんびりとしろよ」と言って頬にキスをして出かけていった。
私は、赤くなり「言ってらっしゃいと」声を掛け見送り、テーブルを見るとトーストとスクランブルエッグ・サラダ・ミルクが用意されていた。
あ~あ、私がやらなければならないのに「ごめんなさい」とつぶやいた。明日は早く起きようって心に誓った。
私は、洗面所で顔を洗って部屋に戻り着替えしテーブルに着き「いただきます」と言ってからひろくんが作ってくれた朝食を食べた。
「このスクランブルエッグおいしい!」ひろくん料理上手いようだ、食べ終わって食器を片付けてから、自分の部屋に戻り。昨日の引越しの残りを整理した。
昼は買い物に出かけるため友人の弘子(白鳥弘子)に電話して待ち合わせをした。
彼女は小学校からの大親友で白鳥学園を中学から入り、高等学校へもエレベーターだ。その影響もあって、私は白鳥学園に受験をした。一緒に通うために。
待ち合わせの駅前に行くと弘子がもう待っていた。「お待たせ」って声を掛けると弘子は手を振った。
昼は駅の近くのファミレスに入り昼食をとった。
弘子は「入学式楽しみだね、一緒のクラスになると良いね」って言った。
あ! 私まだ弘子に現在のこと話してない。どうしようと迷っていると「この後どこに行く?」って言ったから、思わず「ショッピングモール」って答えてしまった。
まあ後でいいやって、ファミレスを出てショッピングモールに向かった。
あっちこっちの店をウインドウショピングすると、ウエディングドレスが飾ってある店の前に着いた。
ひろくんのことを考えながらウエディングドレスを見ていると弘子が「結衣珍しいものを見てるね」って声を掛けた。
私は「う・うん」てあいまいな返事をした。二軒となりのCDショップにはHIROの歌が流れていた。
目的地への途中の交差点で止まっている車のカーラジオからHIROのしゃべる声が聞こえてきた。弘子がやっぱりHIROって人気があるねって言いながら一緒に歩いた。
私は今日の目的の本屋へついた。目的は料理の本だ。奥さんになるんだから少しぐらい出来ないと・・・料理の本を見ていると弘子が「珍しい、料理でも始めるの?」って言ってきた。
また「う・うん」てあいまいな返事を繰りかえりてしまった。弘子不審に思うかな・・・。
私は和洋料理の本を取りレジに持っていって、ひろくんからもらったカードで決済しようとした。店員はこれはうちのカードじゃありませんよって言ってきた。
隣にいた店長が渡されたカードを見て、あわてて店員より、カードを受け取り名前を確認し決済した。
名前確認をされて際に、「葵 結衣 様ですね」私は「はい」と答えた際に思わず、弘子の方を見た。お店のカードを作りますが?って聞いてきたので、結構ですと答えた。
弘子は奥の方で週刊誌を探しているようだ。シートにサインをし私は、ほっとしてカードと本を受け取った。
駅で弘子と別れマンションに帰った。
ドアにカードキーを差し込んだところで、ブブブ ブブブ あ メールだ。
携帯を出して画面を見ると、ひろくんからのメールだった。内容を見ると、今晩は7時ころ帰る予定、夕食宜しく!(はあと)って、書いてあった。
時間を見ると4時半なので、間に合うよね、と考えドアを開け中に入った。
キッチンに行き本を取り出しどれにしようかな?と本をめくった。
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俺は今日はマネージャーとパパラッチ対策と今後の打合せだ。9時に家を出て、マネージャーの待つ事務所へと向かった、今日は混んでるな?
渋滞中に横を見ると、ショーウインドウにウエディングドレスを着たマネキンが目に入った、なにげに結衣ウエディング姿が頭の中に浮かばせると・・・。
そのとき”ビビー” 後ろの車が警報音を鳴らした。信号が青になっている、俺はあわてて車を走らせた。
事務所につきマネージャー(白石 由実加)とまず、パパラッチ対策を打合せその後スケジュールに付いて打合せを行った。
結局俺の愛車は車庫に眠ることになった、仕方がない IS-Fにするか、この車は知られていないはず。これで学園に通勤するっか。
HIROに変身し、昼からはラジオ番組にゲスト出演 これからは仕事をかなり抑えないと・・・。
途中で、結衣にメールをすることにする。ピ・ピ・ピ・・・って打っているとデレクターさんが「熱心だね、誰に打っているのかな?」なんて聞いてきたから「婚約者」っていったら、「またまたそんなこと言っちゃって」って、ぜんぜん信用もぜずその場を去った行った。
そりゃそうだ、俺は業界内部では潔癖のHIROと呼ばれている、浮いた話はまったく無い。ごちゃごちゃいいよってくる女どもは大嫌いだ!!
本文を打ち終わり、送信っと ピ! 仕事は五時半に終わり、車で岐路に着く途中に頼んであるショップに電話を入れる。
プルルルル・・・「葵ですが、清水さん頼んであるものは用意できましたのでしょうか」
清水店長が「葵様ですね、仕上がりましたので、いつでもお渡しでします」と答えた。
「ありがとうございます、6時過ぎに伺います」と言って電話を切って、ショップ方面へハンドルを切った。