お迎え
お迎え
私はキスの後の余韻でその後の行動を覚えておらず、いつの間にかベットの中にいた。布団に上に手を出して、ひろくんがここに座っていたんだと思って、また赤くなって布団の中にもぐりこんだ。
俺は結衣を迎えるべく準備を整えた。結衣にHIROとわからない様に髪は七三に分けにし、黒縁めがねを用意した。まあこれは教師をする為でもあるんだが・・・。
1月5日
今日は両親の出発日で、しかも私の引越しの日なのです。引越しのほうは引越し業者に委託してあるので朝の支度をした後、手持ち無沙汰で彼を待っていた。
彼が来た後で二人して両親の見送りに行く予定なのです。そのあと彼の家に・・・。
引越し屋さんが朝から現れてきぱきと私の荷物を運んでいる。両親の荷物は昨日もう発送済みだ。ちょうど私の荷物が積み終わったあたりに、彼の車が見えてきた。
私は、少し手を振り彼に合図をした。ひろくんが到着して皆さんに挨拶する「皆さんご苦労様です」私はひろくんに「おはよう」の挨拶をした。
そして引越し屋さんと一緒に来ていた、お父さんの会社の人に家の鍵を渡し、彼の車に乗り込んだ。
この車意外と狭い!彼は助手席のドアを閉め運転席に回りこみ、引越し屋さんと、会社の人に「後はお願いします」って声をかけて空港に向かった。
ブロロロロ・・・・
少しうるさい音を立て(意外心地よい)一路空港に向かっている。
おしゃべりをしながら、彼の車が高速道路に乗り込んだ。彼が高速道路に乗ったあと、なぜかしきりにバックミラーをよく見ていた。
不思議に思っていたら、突然二人乗りのオートバイが私たちの前方に躍り出た。なぜか後ろの人はカメラを持っていた。
どうしたのかしらと思ったら、こちらに向かってカメラを向けてきた。
丁度その時、前でトラックが急に車線変更し、二人乗りのオートバイと衝突しかけた。
オートバイは急ブレーキをかけ衝突を回避したがそのショックでトラックの運転手がパニックになり、私たちの前でカードレールにぶつかり横になりかけた。
私は思わず目をつぶり「もうだめ!!」私は、思わず目をつぶった。
俺が高速に乗る際にパパラッチに見つかったようだ。そこをどう付回していたんだろう?どうしようかなと思っていると。写真を撮られる寸前にトラックの事故が起きた。
俺は周りの状況を確認しシフトダウンして前方の開きスペースにハンドルを切りアクセルを強く踏んだ。
ハンドルさばきで衝突を寸前に回避し、バックミラーを見ると、トラックが横になり道をふさいでいた。
バックミラーを見るとオートバイがあたふたし狭い隙間から出ようとしていた。俺はアクセルをあけその場から離れた後、携帯で警察にTELし事故を連絡した。
この車は彼らに見つかったようだな・・・この車はしばらく封印か?一番気に入っているのに・・・。
私が目を開けたときは、彼がハンズフリーで警察に連絡していたところだった。私助かったんだ。私はなぜ写真を撮られかけたかも忘れて、ひろくんに「どうなったの?」ってたずねた。
彼はトラックの不注意だよって答えた。そういえば目の前にトラックがいたのにどうなったのだろう?頭の中は???でいっぱいだ。
後はスムーズに空港まで走れた。そして空港の駐車場に止め、両親の見送りに向かった。途中テレビで高速道路で事故が発生し渋滞になっているのをニュースで放送していた。
両親はもう搭乗手続きを終えていて、私たちを待っていてくれた。私たちは両親と昼食をとりながら、これからの話をした。両親からは「ひろき君の言うことを良く聞き、幸せになるんだよ」って言われて少し涙ぐんだ。
両親はひろき君に私のことを頼みこんだ。別れ際にお母さんが私の耳元で「孫が出来たらすぐに飛んでくるわよ」って言われ耳まで真っ赤になってしまった。
私が赤くなったのを見て、ひろくんの頭は???が駆け回っていたようだ。両親は私たちに手を振り搭乗口に向かっていった。私は真っ赤になりながら細かく手を振った。
両親の乗った飛行機が飛び立ったのを見てから、空港を出て一路彼の家に向かった。
車の中でお母さんから別れ際に言われた言葉を思い出して赤くなりながら徐々に近づく彼の家に思いをはせたら心臓がバクバクしかけた。