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とんでもない文化祭!!(準備編2/2)

あけまして おめでとうございます

とんでもない文化祭!!(準備編2/2)



今、私たちは杉本先生の車でコウノ・ジュン デザインスクールに向かっている。


今日は仮縫いの日なの。なぜ、ひろくんじゃないかって言うと、ひろくんは例の事務所に行っているので今日は変わりに杉本先生が送り迎えをしてくれる。


しかも車はワゴンタイプで大勢が乗れるのでおまけが着いて来た。


おまけって言うのは前回来る予定だった薫と澤田君が同行しているんだ。しかも澤田君は自前のカメラを持参している。


私たちの衣装の写真を撮るためだって言って本格一眼レフのデジタルカメラを持参してきた。


スクールに着いて受付で話をすると10階に行くように言われ全員でエレベーターに乗って10Fのボタンを押した。


10階に着くと前回採寸してくれた桂木さんが私たちを待っていてくれた。


「こんにちは」って挨拶する。桂木さんは「白鳥学園の皆さんですねお待ちしておりました」って答えてくれた。そして私たち三人を仮縫いの部屋に案内してくれた。


部屋に入ると9人の仮縫いスタッフの皆さんが私たちを待っていてくれた。一人に付き三人が対応してくれるらしい。


私には一之瀬さん・林さん・吉川さんが担当してくれる。一之瀬さんがチーフだそうで後はお針子担当の林さんと練習生の吉川さんがやってくれるんだって。


私はゴスロリ調のメイド服でフリルが一杯使ってあってしかも結構スカート丈は短い。


私たちは制服を脱いで下着姿になるとブルマタイプのフリルパンツをはかされその上に衣装を着る。


レースの重ね着衣装を着てからさらにデザイン画に合わせて色とりどりのレースのパーツを着けて服は完成を見る。後は装飾パーツでフリルのカチューシャやガーター式網タイツなどを履いてやっと完成する。


私が一番色々な装飾があるので最後になってしまった。当然一番シンプルな弘子が一番で時間が余ったようで薫も着ているようだった。


薫の衣装は弘子と由美の中間ぐらいの衣装にしていた。


仮縫いが完成すると、男性陣が入ってきて品評する。澤田君が「一番似合っているのはやっぱり葵ちゃんだね。ねえ先生」って杉本先生に同意を求める。


さすがに先生は「どれも甲乙つけがたいね。でも・・・一番は葵君かな」って・・・。結局私がターゲットになってしまった。


澤田君が「すみません。皆に見せるために写真を撮りたいのですが」って桂木さんにお願いをした。


桂木さんは「もしろんその為の場所を確保してあります。このビルの12階に写真用のスタジオが在ります。そして、そちらにカメラマンが待機しておりますので、そちらにまいりましょう」って言って移動するように言ってきた。


私たちは本格的なスタジオで写真を撮るようなのでビックリしてしまった。


澤田君がカメラを見せ「そこで、私も撮影しても宜しいのでしょうか」って尋ねた。


桂木さんは「一度カメラマンに聞いて見ますが多分よいと思いますよ」って言ってくれた。


12階に着くとスタジオが有りA・B・Cの各スタジオがあるらしく扉に書いてあった。


私たちはCスタジオに案内された。桂木さんが「ここは小規模の個人撮影に使用するところです。」って扉を開けた。


中には髪の長い綺麗なお姉さんがカメラの調整をしていてスタッフと思わしき若い男の人が舞台をセットしていた。


桂木さんがお姉さんに声を掛ける「中森さん。モデルを連れてきました」って告げる。


お姉さんが顔を上げて私たちを見て「待ってましたよ。今日は、かわいこちゃんばかりだね」って笑っていった。


澤田君が桂木さんに一言を言うと、桂木さんが澤田君を指し「この子も写真を撮りたいっていってるけど良いかな?」って尋ねてくれてた。


中森さんは澤田君のカメラを見て「最近の子はいいカメラを持ってるね。まあ私の撮影する間で撮りなさい」って言ってくれた。


澤田君は「ありがとうございます。でもこのカメラは親父の物を借りてきたんです。私の個人のものではないです。」ってつげ、さらに「貴女は新進の女性専用の写真家の中森 順子さんではありませんか」って尋ねた。


中森さんは「そんなたいそな名目はないけどその通りよ」って教えてくれた。


澤田君は「親父が大変良い目をしているって言ってました」って言うと、中森さんが澤田君の顔を見て。


「貴方って、山岳写真家の澤田 緒啓さんの息子さん?」って言うと、澤田君が「親父を知ってるんです?」って話が弾む。


中森さんが「貴方お父さんに良く似てるわね。でもなにいってるんです。私より貴方のお父様の方が有名よ」って告げた。


私たち女性陣は「「え~澤田君のお父さんって有名な写真家なんだ」」ってびっくりした。


中森さんが「貴方なら一緒に撮りましょうか」ってスタッフに「シンクロ持ってきて」って小さな箱を澤田君に手渡して「これをカメラにセットして」って言った。


澤田君が自分の持ってきたカメラにセットしてシャッターを数回切るとシャッターに連動してスタジオのフラッシュが同期して光った。


中森さんが「澤田君、結構慣れてるね」って告げると、澤田君が「土日に親父が居ないときにはお袋のスタジオの手伝いさせられていますので・・・。」って苦笑いした。


そして中森さんが「始めましょうか。一番手は慣れている葵ちゃんかな。」って私が呼ばれた。


とりあえずモデルの経験がある私が一番手に撮影することでその場に慣れてもらうのが目的らしい。


セットの前に立つと、中森さんが「葵ちゃん。視線をカメラにすこし微笑んで」って言われた。


私は、以前の撮影を思い出しポーズを採った。中森さんは「さすがに、慣れてるね。やっぱモデルやってるとポーズがいいよ」って褒めてくれる。


私は、「そんなことはありませんよ」って、恥ずかしくすこし赤くなった。


バシャ・バシャ・バシャ 結構枚数を取ると「次は澤田君ね」ってカメラマンが変わった。


澤田君もプロみたいにシャッターを切って行った。


ある程度写したところで、又中森さんに交代し「佐藤さん葵さんの横に並んで」って今度は二人での撮影になった。


ある程度二人で撮ると、私はセットから離れて由美ちゃんだけで撮影が進む。どうも慣れない三人を慣れさせる為に私を絡めて撮影するようなのだ。


もちろん弘子や薫のときも同様に行われて、当然私の出番が多くなった。最後に四人で撮影し終了した。


全員でお礼を言うと、中森さんが「澤田君。貴方のデーターをコピーさせてくれないかな」って言ってきた。


澤田君は「俺の?・・・たいした事ないですよ。でも別にいいですよ」って、カメラのメモリーカードを渡した。


中森さんは「ちょっと待ってね」って部屋の隅にあるパソコンでデーターをコピーした。


その際にちらり見したようで「結構良いのがあるみたいよ。やっぱりセンスがいいね。」ってメモリーカードを返してくれた。


そして「編集したデーターは学園長のほうに送るから」って言って手を振って隣の部屋に入っていった。


私たちは着替えた部屋に戻り、衣装を制服に着替えて皆さんにお礼を言って岐路に着いた。


実は着替える際にお針子さんたちが、私に色紙を渡しサインをねだって来たので私は苦笑しながらサインした。


次の日にはもうデーターが届いていて皆で見ながら各自が着る服を選んでそれぞれの衣装の数を先方に連絡した。


一番人気があったのは結衣の衣装なんだけど。いざ自分が着るって思うと二の足を踏むようで・・・。


由美の衣装が一番人気があった。次は弘子で最後は私のだった。でもクラスの中の三人は私と同じ衣装を着てくれることになった。


衣装が決まって、意識が上がり全員が一丸になって文化祭に進んだ。







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