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新婚旅行はシンガポール?(観光編その2)

新婚旅行はシンガポール?(観光編その2)


シンガポール二日目の朝今日は家族で観光めぐりなの楽しみで早く目が覚めた。もっとも昨日は早く寝たしまったので寝覚めはばっちりなの。


横で眠るひろくんにモーニングキスをして起こさないようにそっとベットを離れて朝日を浴びにバルコニーへと向かう。バルコニーへ出て両手を挙げ背筋を伸ばす。


ふいに後ろから抱きしめられた。「結衣、おはよう」ひろくんが起きてきた。私も「おはよ・・・」唇をふさがれた。


甘いキスの後「私、朝食の準備するね」って着替えてきっちんに行った。今日はお母さんは未だ起きてきた居ないようだ。私はお母さんが何時もするように朝食の準備に掛かる。


2/3ぐらい出来上がったときに後ろから声が「結衣ちゃんありがとう今日は早かったんだね」言って来た。私は「今日は私が全部作るわ。任せて」って言うと「結衣じゃお願いね」ってダイニングの椅子に座って私の作るのを見守ってくれた。


朝食がほぼ出来上がるとお母さんが「皆を呼んでくるね」って呼びに行った。男性陣二人がニコニコで現れる。「「おはよう」」挨拶しながら食事が並んでいるテーブル周りに座ってお父さんが「結衣、これ全部一人で作った?」って聞いてきたので私は「うんもう私だって主婦ですからね」って少し頬を膨らまして言った。


全員で「いただきます」お父さんは開口一番「ひろきくんこれなら安心だな」ひろくんは「前にも言ってのですが結衣は主婦業もこなしていますよ」って言ってくれたので私は赤くなってしまった。


お母さんも「結衣は一人前の主婦だね」って言ってくれた。食事が終わり出かける準備をしていると玄関から「おはようございます。奥村です」って奥村さんが今日も迎えに来てくれた。


玄関に行くと奥村さんの隣に女の人が立っていた。女の人が「あ!本当に白鳥 葵ちゃんだ」って言うと奥村さんが肘で女の人を突き「舞華」ってしかって「妻の舞華です」って紹介してくれた。


舞華さんは旦那さんより頭半分背が低いけど可愛い方でTシャツとデニムのミニスカートを履いていて活発そうな感じでした。ひろくんが「今日もすみません」って現れると奥村さんの制止も振り切ってひろくんに両手で握手をしてはしゃいだ。奥村さんは「すみません今日は同行するって言うことを聞かないものですから」って謝ってくると。


ひろくんが「そんなことはないですよ。大勢のほうが楽しいですよ」って言ったのでさらに奥さんは舞い上がってしまったようだ。


奥村さんは「すみませんね、家内が一緒に行きたいって言うもので」って恐縮しきりになっている。私たちは全員で苦笑した。


お父さんが「出かけましょう」との号令で全員が奥村さんの乗ってきた大きい車に乗って第一の目的地チャイナタウンに向かった。


町の入り口で車を降り歩きで各所を回ることにする。スリ・マリアマン寺院などの寺院めぐりやチャイナタウン・ヘリテージ・センターでお土産を手に入れる。


観光スポットを回っていると必ず新婚カップルが居てこちらを見てひそひそと話したり時には「白鳥 葵さんじゃないですか」って声を掛けられる。


もちろんそのつど、ひろくんが否定してくれるんだけど・・・いちどツアーの団体に囲まれたときはどうしようかと思った。この時はなんと奥村さんの奥さんが私の腕をつかんで「この子私の親戚なんだけど皆に似てるって言われるけどそんなんでもないよ」って完全否定してくれた。後でひろくんのサングラスを借りた。


そしてスミス・ストリートホーカーズで昼食をとることにした。日本風で言えば屋台村って呼ぶのがピッタリで色んな食べ物屋さんで一杯なのでどれをえらぶか困ってしまう。


お父さんによると夕食時はもっと凄いらしい。私とひろくんはあまりごみごみしているところは得意じゃない。夜はちゃんとしたレストランに予約が入れてある。


B級グルメを堪能してから次のスポットに移る。夜にはレーザーショー、ソング・オブ・ザ・シーに予約が入っているのである程度早めに向かうことにする。


もちろん遅めの時間で予約してあるので先に夕食のレストランで食事をする名前はジャンボシーフード ウォーターフロンって言うそうだ。今回はシーフードがメインだそうだ。ここは奥村さんの奥さんお勧めのところでお母さんも気に入っているレストランの一つなんだって。


全員でテーブルを囲み美味しくいただく私の横には奥村さんの奥さんが座ってツアー客に囲まれた話をする。舞華さんは「人気があると大変だね、日本では大丈夫?」って聞いてきた。


返事は「私あまり目がよくなくってこんなときはコンタクトなんだけど普段は丸めがねで髪も左右で三つ網で居るので皆判らないみたいですよ」って言うと「ふ~ん普段から変装しているんじゃないんだ」って少し笑った。


奥村夫妻は仲がよい。色々聞くと奥村さんと奥さんの舞華さんの馴れ初めは奥村さんの友人の歳が離れた妹さんだったそうで舞華さんが中学生のときから付き合っていたんだって。奥村さんの転勤が決まってから急遽プロポーズしたら舞華さんからOKがもらえたので慌てて挙式し新婚旅行兼用でここに赴任したって話してくれた。舞華さんは22歳だそうだ。なんと歳の差は8歳もあるそうだ。でも私たちは11歳も歳の差がある黙っていよう・・・。


どうのこうのしている内にレーザーショーの時間が近づいてきたので店を出てショー会場上へと向かう。奥村さんが「ここです」って予約席までたどり着くと・・・。私は「この席ってものすごくいい場所みたいだけどよく取れましたね」って告げると奥村さんが「家内のコネなんです、妻は地元のサークルに積極的に入っていてそこからの伝だそうですよ」私もだいぶ助かっています。って告げると舞華さんがほほを染めて「赴任生活をエンジョイしているだけです」ってうつむいた。


ショーが始まる。噴水にレーザー光線を当てたウォーターショーで水のスクリーンに映し出す幻想的なショーで日本ではこれだけ大々的なショーは見られない。私たちは楽しさを堪能して岐路に着いた。


家に着くとひろくんが奥村夫妻に「すこし待っててください」って2階の部屋に行った。すこしして戻ってくると手には色紙を持っていた。もちろんサイン入りだ。


ひろくんが「結衣ちゃんこれにサイン追加して」って私に手渡した。舞華さんの瞳が光る私は受け取り練習しているサインをHIROの横に書いてゆく。そして舞華さんに「どうぞ」って進呈した。


舞華さんはニコニコで「ありがとうございます」って頭を下げた。私は「いいえ私なんかたいした事有りませんから」って恐縮して言った。


奥村さんを玄関で見送ると私たちに舞華さんが大きく手を振りながら帰っていった。次の日はひろくんは家で作詞を行い。私はお母さんとショッピングに出かけてのんびりとすごして今度は隣国のマレーシアの観光をすることにする。


シンガポールからはマレーシアへは陸路で簡単に行けるそうだ。今回は奥村さんは会社なのでなんと奥さんの舞華さんが案内役を買ってくれた。昨日の一件で親しくなったので知らない土地だから案内役は大変助かる。


朝、奥村さんと奥さんが一緒に来てくれて奥村さんはお父さんと一緒に会社へ出かけ私たちは舞華さんの運転する車で三人で出かける。しばらく走るとなぜか住宅街に入って行くと手を振る女の人がいる舞華さんはそのところで止まると、女の人が助手席に乗り込んできた。私たちは「???」って思っていると、舞華さんが「彼女、森 実加さん。こちらに来てから知り合った某企業のやはり赴任の奥さんで以前マレーシアにすこし住んでいたの、私よりずーっとよく知っているのでお願いしちゃった」って言うと森さんは「いいえこの話を聞いて私の方こそ強引にお願いしちゃったんですよ」って笑いながら言った。


よく聞くと舞華さんが企業サークルで知り合った中だそうで森さんも舞華さん同様に気さくな方のようで案内役をお願いすることにする。


ひろくんが「森さんでしたね案内よろしくお願いします」って言うと「こちらこそ強引に押しかけたのに・・・しっかり案内しますのでこちらこそよろしくお願いします」って言ってきた。


ひろくんはサングラスをしていてHIROだとは判らない様だけど森さんは私をじっと見て「貴女もしかして白鳥 葵さんじゃないですか」って言ってきた。


私はため息を付く「はぁ~・・・判ります?」って質問した。森さんは堰を切ったように話し始めた「やっぱりそうなんだ、私たちは各企業の奥様サークルで日本からの雑誌などを回し読みするのだけどあなたのモデルしているジュジュって雑誌すごく人気が高いのよ、しかも私の旦那はパソコンに詳しくてインターネット回線を通して日本のテレビを見てるのあまり知らないのだけど彼の実家から送られているんだってその中で私の会社のCMにあなたが出ているのをよく見たから身近に感じちゃってけどびっくりしちゃったこんなところで出会うなんて」って一気に喋ってきた。


私は最初のうちは解ったけど後のほうはさっぱりであいまいに返事をした「そうなんですか、いろいろされているんですね・・・」ひろくんは解ったらしく「結衣、人気があるね」ってウインクしてきた。


森さんの案内でマレーシア観光は楽しくすごすことが出来た。充実した一泊二日の旅だった。


マレーシアからは昼ごろ帰ってきてシンガポール最後の夜はお母さんと一緒に寝ることにした。実はひろくんが進言してくれて実現した。「ありがとう。ひろくん」




****************************


補足:赴任者が家族に日本のテレビを見させてあげようと日本の実家などににテレビ受信のパソコンなどを用いインターネット回線を使って奥さんや子供向けの番組を送っているのは本当です。

   

   インターネットが発達していない時代はビデオ録画テープを日本から送ったり出張者に持ってきてもらって皆で回し見していたそうです。


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