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クリスマスイベントは?

クリスマスイベントは?


今回は結衣の意見を尊重しよう「どこが良い?」って聞くと間をおかず「水族館が良い」って返事が返ってきた。夕食は夜景の綺麗なレストランには予約は入れてある。


Y市に大きな水族館があるからそこに行くことにした。


************



私はひろくんにクリスマスのデート先を聞かれたもちろん私の大好きな「水族館」って即答した。


去年はひろくんに頼りっぱなしなので今年はプレゼントにだいぶ前から昔お母さんに教えてもらったマフラーを編むことにした。


毛糸の購入はおせっかい小母さんの多治見婦人に聞くことにした。一言言うと多治見婦人は水を得たように一杯しゃべってくれる。


言ったその場からすぐに婦人行きつけの手芸店に案内され、あれやこれやとアドバイスをくれる。もちろん一番聞きたいのはプレゼントの相手だ。


手芸店の店員さんに店長さんに多治見が来たって伝えて言うと、店員さんがあわてて奥に行き小奇麗な人を連れてきた。


多治見婦人は私を前に押し出し「この子一緒のマンションに住んでいる葵ちゃんって言う高校生可愛い子でしょう」


「彼氏にクリスマス用のマフラーを編みたいって言ってるからアドバイスをお願い」


店長の神谷です多治見ちゃんとは同級生なの「あなたって多治見ちゃんが時々話す子ね、いつも言うとおり可愛い子ね、彼氏に合うアドバイスをさせてもらうわ」って言ってくれた。


私は店長さんに色々アドバイスを貰い赤・白・黒の三種類の毛糸を選んだ。


さすがに高校生なのに旦那さんにって言ったらとんでもない事になりそうで「彼氏」にって、ひろくんにとは言わなかった。


いきつけの手芸店で顔利きのようで網目に詰まると的確なアドバイスもしてくれる。おかげてクリスマスまでには十分間に合った。



************


クリスマス当日


結衣は朝からうきうきでお弁当作りをがんばっている。開園時間に合わせてマンションを出るようにする。クリスマスソングが流れる町並みを通り過ぎ高速へ向かいY市へ向かう。


大きな渋滞も無く開園少し前に駐車場に到着するが意外と車が多い。クリスマスの何かイベントが行われるらしい。1BOXタイプが多いので親子連れかな?


園内に入るのに少し列を並んだ。パンフレットを結衣に預けて「結衣の好きなところに行こうよ」って声を掛けた。


結衣は頷くとパンフレットを開き真剣に見始めた。ぶつぶつぶつ・・・。


最初はここってパンフレットに指を示す。そこにはペンギンの森って書いてあった。結衣は俺の腕に手を回し引張り気味で目的地のほうに向かった。


それからは結衣が示す場所を次々と回っている間にランチの時間になった。


俺たちは魚の見える休憩場所で昼食をとることにした。場所がいいのか家族連れやカップルで一杯だ。


俺が場所取りをしている間に結衣がロッカーへお弁当を取りに行く、さすがに国内有数の水族館だ施設が充実している、お弁当用のロッカーも完備している。


俺は見つけたスペースで結衣を待っていると、左手に大きいバスケットを持って右手で手を振りながらこちらに歩いてくる結衣を見つけた。俺も照れくさいけど右手を上げて答えた。


結衣の今日のお弁当は気合の入りまくりだ。いつもの学園でのお弁当とは比べ物にならない。いつのまにすごい弁当を作るようになったんだろう、学業や主婦に忙しい中頑張り屋の結衣に頭が下がる思いだ。


結衣のおいしいお弁当をゆっくり食べる、どれもこれも俺の好みに合わせて味付けがしてある、たまに結衣が頬を染めた笑顔で俺の口におかずを運んでくれる「あ~ん」どうもそれがやりたいらしい。


仕方がなくお付き合いする、周りを見るとやはりカップルが同じようなことをしている。


食べ終わり「結衣、ご馳走様めちゃおいしかったよ」って言うと少し頬を染めてにっこり笑った。


俺は思わず抱きしめたいのを必死で我慢して頬にキスをするだけにした。結衣はますます赤くなり両手を頬に当てた。


昼食が終わり午後から又水槽を回ることにする。途中冬のイベントがあるらしくそれに合わせる様に見学することにした。


2時半にペンギンの森でペンギンショーが始まるらしい。2時過ぎにペンギンの森に向かうと結構混んでいた。


前のほうを見ると2箇所だけ席が空いているところを見つけた。親子連れとの間だ。俺たち親子連れに「そこは空いていますか?」って言うと「どうぞ空いていますよ」って言われ、そこに座ることにした。


イベントが始まる。ショーの途中でトレーナーさんがどなたか一緒に参加してみませんか?って呼びかけると、ひろくんが私の腕を取って上に上げ「やります」って答えた。


後で数人も手を上げたがトレーナーさんは結衣を指名した。結衣は「え~」って顔をしたけど、俺が背中を押してステージに上がるように即した。


結衣は少し頬を染めながらトコトコとステージに上がってトレーナーの指示にしたがってペンギンと遊んだ。俺はカメラマンよろしくシャッターを切るが、演技が可愛いのか皆がシャッターを押したりムービーを取っている。


結衣の写真は両方の親に送ったが、結構気に入られた。後でお袋の筋で聞いた話だが結衣のペンギンと遊ぶ動画がネットにUPされていたようでかなりの人気だったらしい。


そういえは今回の結衣の格好はファッション雑誌の”ジュジュ”での写真の格好に比較的近い。どうもあっちこっちから視線を受けていたようだ。余り結衣が目立つと俺もやばい気をつけなければ・・・。


水族館めぐりも終わり夕食の為にレストランへ向かう、道中やはり疲れたのか結衣はコクリコクリと居眠りを始めた。結衣の寝顔を見ながら安全運転でレストランへ向かった。


結衣はレストランに着く少し前に「う~ん」って目を覚ましたみたいだ。俺は「姫君もうすぐ目的地です」って言うと頬を染めて軽くうなずいた。


クリスマスの最後は夜景の綺麗なレストランでディナーをしてから、プレゼントのイヤリングを渡す、去年プレゼントした物の色違いで結衣によく似合っている。


今回は結衣からも俺にプレゼントがあるらしい。頬をピンクにしながら袋にラッピングされたものを両手だ差し出された。袋を開けると三色の手編みのマフラーが入っていた。


ちょっと網目が不揃いだけの心のこもった暖かいプレゼントだった。「どこで編んでた?」って聞くと「部屋でこっそり」って言ったので表で堂々とすることが出来るって楽しみになった。


プレゼントの交換やで二人で盛り上がったクリスマスになった。


学園へマフラーをしていくと里美が目ざとく手編みなのを見つけて女子生徒たちに「だれから?」って言い寄られたけど、「秘密」って言い通した。


女子生徒の何人かは俺に渡そうと手編みのマフラーを持ってきたようだが、マフラーをして現れた俺を見て何人かは諦めてくれたようだけど、里美を先頭に数人が俺に渡すべく持って迫ったが「生徒から受け取るのはまずい」って石田先生に聞いていたので、断固拒否した。


先生って結構大変だ!(竹谷先生に言わせると羨ましくて仕方がないらしい)


どうのこうのでクリスマスイベントは終了した。




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