他校との交流会
危ない前兆です。
他校との交流会
白鳥学園は毎年。学年ごとに一クラスを選び隣近の学校と親睦を図るため交流会を行っている。
今年は、私たちのクラスが選ばれた。交流相手は隣町の西邦高等学校だった。ここは男子校で余り評判はよくない。
ほかの学校などとは仲良く円満な関係が気づけているのだけど。なぜか西邦とは相性がよくない。
「あ~あ、なんで選ばれたのだろう?」たいへんになりそう。
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里美(視線)
葵先生の視線がどうも結衣に集まっているような気がする。
いろいろがんばって葵先生を私のものにしようと、努力はしているのだけど(手弁当や・色仕掛け準備室に行くときは、必ずブラウスのボタンは上の二個は必ず外しブラを見えるようにして。スカートを折り返し短いのをさらに短くし見せパンもはかずに、ちら見せしているのに)ぜんぜん相手にもしてもらえない。
準備室に来る人のほとんどは部屋に入る前で必ずスカートを短くしている。その中でも、私が一番短くしていると言うのに・・・。視線を向けようともしない。
葵先生が授業のミニテストや授業中の回答当てなど結衣を見る回数が多いような気がする。苗字が一緒だけど。
結衣は関係は無いよ、なんて言ってるけど、何か秘密でもある様な気がする。
いい具合に私たちのクラスが親睦に選ばれたので、西邦の人を利用して結衣を調べる計画を立てようと考えた。
交流会はクラスの半数が西邦の人と入れ替えを1週間ごとに行い、お互いの親睦を図る事になっている。
最初の一週間は結衣や薫たちと一緒に西邦高等学校で一週間交流会をする。
私が西邦に行ったときの隣の席にチャラ系の人が居た。その人はクラスでも少し浮いている人で、声を掛けると簡単に載って来た。
名前は山田英二っていう人で結衣の行動を調べたいと言うと「面白そうじゃん」って、ひとつ返事で引き受けてくれた。
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山田英二(視線)
俺は白鳥学園の上野って言うやつに声を掛けられた。俺はクラスで浮いた存在でほとんどの話しかけられることは無い。
久しく、女と口を聞いていなかったので、すぐ話に乗った。話は窓際にいるめがねを掛けて髪が長く小柄な俺ごろみの女の素性が知りたいってことだった。
なぜって聞くと、上野の好きな奴とめがね女との関係を調べてほしいらしい。OKするとメアドを聞いてきたので教えてやった。
交流会が終わってしばらくすると、例の女からメールが届いた。明後日学園から帰るのを後をつけてくれって話だった。
眼鏡の女をつけてゆくと電車に乗って行く。俺は組の車で即けていたので追うことができなかった。
次の日は俺に用事があり、翌日は女がデパートの下着売り場に入ったので、つけることができなかった。
当然、見失ってしまい、数日たっても、あれやこれやで女の家までもたどり着くことができなかった。
そのうち夏休みに入り例の女は長期で出かけたようで見つけることができなかった。
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里美(視線)
その時私は山田君を利用し、ひろくんと仲のよい人たちを排除すべく計画を立てる。その一番手として、結衣の気になる行動を調べようとするが・・・。
山田君に連絡を取り行動を調べてもらおうとした矢先に夏休みが来た。結衣の私生活が分かるかも・・・。
しかし、なぜか山田君の話では長期に出かけているのかどこにもいないって話だった。
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私は幸か不幸かストーカーされなかったみたいだ。
すぐ夏休みに入り結衣がひろくんの実家で夏中過ごすことで、山田君は彼女の行動を調べることが出来ないまま夏が終わってしまうって感じのラッキーのようだ。
しかしその為、次の行動に移る機会を里美たちは狙っていた。そしてみんなの忘れていた頃に次の事件が起きる。
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私は、交流会が終わったあたりより、おかしな視線を感じることがあったが、ひろくんとの仲のいい為のやっかみ?と勘違いし、ひろくんに知らせなかった。
私は苗字が同じ(当たり前だが)のせいで、ひろくんに好意を持つ人からいじめもどきを受けていた為。
大きな危険に気が付かなかった。でも、いじめもどきと言っても実害はほとんど無く冷たい視線や呼び出しでのお小言ぐらいで危険意識が薄かった為に・・・。
この危険信号を見落としたのが、後で大変なことになるのであった。
記憶しておいてください。