表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/78

中学の卒業式

卒業式


今日は中学校の卒業式の日です。空は快晴卒業式日和だった。


ひろくんが「今日は送り迎えしても良いだろう」と言ってきた。私は車で学校まで送り迎えしてもらう事にした。


私は「今日ぐらいは良いよね」って心の中でつぶやいた。


卒業生たちが両親と一緒に門に入って行っている。少しセンチになってとぼとぼと門を入って行くと、突然横から「「結衣」」って声が聞こえてきた。


その方を見るとなんと私の両親が立っていた。


ひろくんの方を見ると笑顔で手を振って車に乗り込んで行った。


私は両親に駆け寄り「来てくれたんだ、ありがとう」と少し涙ぐんで、お母さんに抱きついた。


お母さんは「ごねんね、こんな時ぐらいしか帰国できないのよ。だけど学園の入学式はむりなの・・・がまんしてね」って言った。


また、お母さんは「ちゃんと暮らしている?喧嘩していない?」と訪ねてくれた。


私は、「仲良くしてるよ。ひろくんには一杯大事にしてもらっています」とお母さんに答えた。お母さんは「よかったね」って手を握ってくれた。


そのときお母さんが左手の指輪に気がついた。今日は中学生最後の日だからこっそり指輪をはめて来たんだ。お母さんは「結衣これは?」といって左手を少し上に上げた。


私は「ひろくんにプレゼントされた。でも、いつでも付けれる様にイミテーションなんだって」って言った。


お母さんは指輪も見て、びっくりした顔を見せたが(この時すぐ本物だときずいたお母さんは「ひろきくんやるじゃない」心の中でつぶやいた)すぐ元に戻り「よかったね」って言ってくれた。


講堂に入って行くと奈緒たちがもう来ていた「おはよう」言いながら皆のところに駆け寄った。


佐織がいち早く私の左手の指輪に気づき「あ~今日はしてるんだ!」と言った。


菜緒子や裕未も私の指輪を見て「「ふうん~今日はしてきたんだ」」声をそろえて、冷やかし気味に言った。


私は少し赤くなり「最後の日だからね」て答えた。


講堂に並んで卒業式を行っている、例年にのっとって校長先生のお話は長い・・・周りを見渡すと、両親が隣の人とお話をしている。


ようやく卒業証書の授与式だ。一組から一人ずつ名前を呼ばれる、よばれると「はい」と言って席を立つ、一組が終わり二組三組と進む、私は三組で女子の6番だ。


名前を呼ばれる「紺野 結衣」名前を呼ばれて「はい」返事をして立ち上がる、今日で中学ともお別れだと思うと、胸が熱くなり少し涙ぐんだ。


式が終わり教室に戻って最後のホームルームが始まる。担任の加藤房子先生が最後の挨拶をする。


「皆さん、これからは全員がそれぞれの高校へ進むみますが、三組で培った和の心で困難に立ち向かって下さい」


「三年間ご苦労さまでした。又次の三年間に向かって進んでください」・・・女子はほとんどが泣いているもちろん私もだその一人だ。


皆はある程度の団体で色々な高校に行くが、この中学から白鳥学園に進むのは私一人だけだ。とりあえず幼馴染で親友の弘子がいるんだけど心細いのことには変わりない。


菜緒子達は同じ高校に進む、最後に担任に一人ひとりが握手してお別れになる。


先生には私の手を握り「貴女の進む白鳥学園は紺野さん一人だけど、友達をいっぱい作ってがんばれってね。最近の紺野さんなら大丈夫。」って言われた。


私は、両親と離れ離れでも落ち込まず以前より明るくなっていた。ひろくんのおかげだ「やっぱり彼氏(旦那さん)の存在は大きい」なって思った。


奈緒たちと集まりこれからも時々会おうねっていって解散した。


帰り支度をし校門のところへ行くと、両親とひろくんが待っていてくれた。


ひろくんの車で帰る途中にレストランで昼食をとり、その後マンションへと向かった。


マンションに着くとお母さんが「良い所に住んでいるね」ってお母さんが周りを見渡して言った。


「ひろきくん張り込んだな」お父さんはマンションを見上げている。


私たちは両親に「部屋に行きましょう」とエレベーターに乗り込むと、30Fのボタンを押した。


”チン”と音と共に扉が開き最上階に着くと、私たちは先に降りて玄関に案内する


リビングで両親とひろくんが楽しそうに笑いながら雑談している間に。私は、飲み物を運ぶと、お父さんが「おぉ ちゃんと家事をやっているようだね」って言われたので。


私は「ちゃんとやってるよ!!」って言ってすこし頬を膨らませると。ひろくんも「ちゃんと、お嬢さんはがんばっています」なんて言われしまい。私は少し赤くなりながらうつむき加減で、ひろくんの隣にちょこんと座った。


両親に現在まで経過のお話をして、笑いなどで楽しく過ごした。


夕食は両親が泊まるホテルにする事にした。ホテルは駅前に在る為、駐車場が少なく、私たちはタクシーで行くことにした。


ホテルのレストランでお父さんとひろくんはワインを飲みながら男のお話をしている。


お母さんと私は、もちろん家事やひろくんの話で盛り上がった。


ディナーが終わる少し前に、ひろくんから「今日は両親と水入らずでってホテルへ泊まるように」って進められ。私は、ひろくん甘えさせてもらって両親と一緒に泊まった。


翌日、ひろくんがホテルまで迎えに来てくれて、両親を空港へと送ってくれた。


別れ際に両親から「いつでも電話してね」って言われ。私は「ん、分かったよ時々連絡するね」って言い、お互いに体に気おつけてって「バイバイ」と手を振って見送った。


家に帰ると、やはり少し寂しくなり、少し涙ぐんだ。ひろくんが何気に肩を抱いてくれ、すこし暖かい気持ちになった。「ひろくんありがとう」心の中でお礼を言った。


春からは白鳥学園での高校生活が始まる。「ガッツだ結衣」!!新たに気合を入れなおした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ