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1+はんぶんこ✕2  作者: 春野わか
99/199

絆創膏 38

「大丈夫です。猫舌なんで」


 そう言って一口飲む。ちょうどいい温さだった。


「ハーブを育てるのに使ったんだ」

「え!」

 

 ぼそっと呟かれ、遅れてびっくりした。


「ハーブだけじゃない。ミニトマトとか」


 ええ──意外。


「スーパーでも普通に種売ってるから、簡単そうだし試しに。ワタルも喜んでたよ」

「料理、に使うんですか?」

「ああ、大したもんは作れないから、スーパーの総菜で済ませたりもするけど、パスタは簡単だから、良く使ったな。俺が栽培しても一応はハーブに育った」


 そう言って宍倉さんが薄く笑う。


 ベランダの手すりに凭れて、二人で紅茶を飲みつつ日常を眺めながら休日を過ごしてる。部屋の中では子どもがレゴで遊んでて。

 何だか──

 玲央とは会ってから違和感が広がるばかりだったのに。

 宍倉さんは全く逆で──


「あそこにはまたマンションが建つんですかね」


 保育園に向かう途中の足場が組まれた建築物を指さした。


「ああ、そう。うちの会社が請けた案件」


 そういえば、部屋にある棚のブックホルダーに技能検定一級という本が立てられてた。


「じゃあ、あそこでいつも作業されてるんですか?」


 その割には迎えが遅いなとは思った。作業は暗くなってからはできないと聞いてるから。


「いや、あそこじゃない。東急多摩川線の武蔵新田むさししんでん


 降りたことない駅だからピンとこないけど、一時間くらいかかりそうだ。

 今さらだけど、手すりを掴んでる宍倉さんの指に巻かれた絆創膏が気になった。


「その絆創膏は作業中の怪我ですか?」


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