表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1+はんぶんこ✕2  作者: 春野わか
75/199

絆創膏 14

◇◇◇


 職員用の駐輪場からチャリを引いて、表玄関の方に向かう。

 もう十八時を過ぎてるから外はかなり暗い。保護者用の駐輪場の方から話し声が聞こえてきた。


「四歳とは思えないくらい大人びてると思わない? 親があんな感じでシングルでも子どもはマトモに育つのねー」

「でもさ、子どもらしさがないって気にならない?」

「え? どういうこと?」

「だから、虐待されてて自分を出せないだけかも、なんて」


 会話の内容がはっきり聞こえる距離まで近づいて、ぴたりと止まる。

 主語が抜けてても分かる。

 宍倉さんとワタルくんのことだ。

 それに駐輪場はライトで照らされてて明るい。立ち話をしてるのはマイカちゃんママと、良くつるんでるサナちゃんママとユイトくんママの二人だった。

 とっさに息を潜める。幸いこっちは暗くて、話に夢中なママたちに気づかれる可能性は低そうだった。


 思いがけず、悪口に近い噂話に遭遇して停止してしまったけど。

 聞いてるうちに腹が立ってくる。

 ホントなら注意してやりたいところだ。暇なんだろうか。良く知りもしない相手のことをネタにして盛り上がれるなんて。しかも自分たちの子どもを連れてるのに。

 注意しないと。ママたちの会話が途切れた。今だ。半歩前に踏み出す。


「そういえば、BLって知ってる?」

「知ってるわよ。ヤダあ。もう、朝のアレのことでしょ?」


 ママたちの声がひときわ高くなる。

 BL?朝のアレ?浮いた足の裏を元の地面に着地させた。


「姫先生、可愛いから。朝、二人で見つめ合って話してるとこ見るとさあ」

「リョーさん見た目は芸能人みたいにイケメンだもんね。姫先生と並ぶと、もうBL!」

「妄想じゃないんじゃない? リョーって呼べなんて絶対おかしいって。うちらのことはギって睨むくせにさ。姫先生を見つめる目はどう見ても優しいもん」

「姫先生、リョーさんに何か言われて顔赤くしてたしね。ホントに告白されちゃったかも?」


 笑い声が響く。


 


 



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ