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1+はんぶんこ✕2  作者: 春野わか
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絆創膏 5

 家に着いた。

 まず、やること。要領が悪いせいでしなくてもいいことばっか増やしてる。

 自覚があるからイラついてまた仕事が増えた。

 投げ出したリュック。テーブルの上のペン立てに当たって、ペンが床に散らばる。

 さっきまでの優先順位があっけなく崩れて、頭の中がぐっちゃぐちゃ。

 ペン立てにペンを突っ込む。

 お腹空いてるけど。


「まず、ラブホに電話しよう」


 スマホはリュックだ。取り出す。使ってないのにバッテリーが半分くらいに減ってるのは昨日の夜に充電し忘れたから。

 いざ架けようとして思い出した。電話番号知らないし。ホテルの名前も憶えてないことに。


「なんってバカなんだ」


 自分のトロさを呪う。でも、大体の場所が分かってるから検索すれば。

 気を取り直し、グーグルで新宿、ラブホと打ち込み検索をかける。

 周辺地図が赤マークでびっしりと埋まってるけど。

 拡大して場所から推定する。

 多分これだろう、というマークでタップするとホテルの名前と外観が表示された。


 電話番号も分かった。すぐに架けてみる。

 2コールで出てくれた。

 昨晩利用した客であることを告げる。


「そういった忘れ物は届いてないです」


 あっさり否定され、ゴミ箱になかったかなど他の可能性でしつこく問いあわせても回答は同じだった。

 諦めるしかない。通話を切る。


「ああ……なんもかもう、うまくいかないなあ」 


 一つでもいい。小さなことでもスムーズに流れてくれれば、滞っている他も巻き込んで人生がいい方向に向かってくんじゃないか。

 自分よりももっと苦しんでる人間はたくさんいる。

 それは分かってる。でも、自分はわりと孤独な方だ。すごくじゃなくて、わりと。



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