表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1+はんぶんこ✕2  作者: 春野わか
49/199

玲央と亮輔 25

「いや、リョースケでいいっすよ」

「え?」


 耳を疑った。驚いて感覚的に前のめりになる。

 呼び名に対する宍倉さん(仮)の答えは予想の斜め上をいってた。

 いきなり下の名前で呼び捨てしろって?


「そんな。保護者の方を下のお名前で呼ぶのはいくらなんでも……」


 目は笑ってないけど、まさかジョーク?

 

「そうだな、リョースケじゃよそよそしいか。先生ならリョーって呼んでもらってもいいかも」


 宍倉さんが首と指をコキコキさせながら、さらにハイレベルな難題を放ってきた。


「え……?」


 距離の縮め方が暴力的すぎる。キャラが掴めない。

 どんな答えを返すのがベストなのか。誰か選択肢を用意して欲しい。

 言ってることはフレンドリーなのに、あいかわらず顔つきとオーラがカタギじゃないし。


「あら、もしかして。今日からあざらし組に入る子のパパさんですかあ?」


 頭を抱える俺の耳に、聞きなれた高い声が飛び込んできた。

 マイカちゃんママが睫毛をバサバサ上下させて、宍倉さんを見上げてる。

 いつの間にか長身の宍倉さんの背後に潜んで様子を窺ってたのか。

 割り込み方がわざとらしい。

 保育園に今日早めに来たのは宍倉さんのネタをいちはやく拾うため?ハイエナか。


「ええ。そうですけど」


 強面で肯定しながら脅すような低音。胡乱な者に向けるような宍倉さんの尖った目つき。

 マイカちゃんママの顔が引きつってる。


「リョーさんと呼べだなんて気さくな方なんですね? 私、あざらし組の吉本マイカの母のさとみです。さっちゃんって呼んでください。他のママさんからはそう呼ばれてますからぁ。入ったばかりで分からないことがあったら何でも聞いてくださいね。よろしく! リョーさん。おほほほ」


 マイカちゃんママ強い。

 ダーッとまくし立てて距離を縮めてきた。 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ