表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1+はんぶんこ✕2  作者: 春野わか
20/199

出会い 14

「ああいう保護者にまともに対応してたら一日中終わりませんよ」


 マイカちゃんママの変なマウント世間話から解放されてのちに、漆原先生にチクりと刺された。

 まったくその通り。マイカちゃんママはいつも周囲に過剰なアピールをしてる。人よりも上に立ちたい。情報をたくさん持っていること、大勢の先生と仲が良いというのが重要みたいで、さっきみたいに俺にさえ情報量のマウントを取ろうとしてくる。

 毎朝必要もないのに園長先生と話していくのがそのためなのは見え透いていて。

 

 いったい何と戦ってるんだろう。


 まあいいや。教室の掛け時計を見る。ふっと力が抜けた。

 十八時までの勤務だから、あと一時間半くらい。このまま何事もなければ玲央と——


「姫先生……姫先生!」


「……え?」


 とうとつに漆原先生の声が大きくなった。


「今、話したように。それ! 家に持って帰ってくださいね」


 一瞬、意識が怜央の方に持ってかれてしまってたのか。


「それって?」


 話聞いてなかった。


「ドロシーの衣装ですよ」


 漆原先生の指が壁際に並ぶ園児たちのロッカーの上の紙袋を指していた。


「何でですか? せっかく持ってきたのに」


 かさばるドロシーの衣装を怜央とのデートに五着分も持ってけって?


「発表会まで日数があるんですよ。そんなとこに置いといて子供たちが破いたりしたら苦労が水の泡になりますよ」


「でも、ホールの倉庫に入れておいちゃダメなんですか?」


 ホールは大きなイベントや入園卒園で使われる。体操用のマットや運動会、発表会で使われる道具も収納できる倉庫があった。


「あそこは大道具でもういっぱいです。だから、今日は持って帰ってください」


 そんな。でもここで反論したら変に思われる。

 そうだ。家は駅方面にあるんだから寄って置いて新宿に向かえばいいんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ