第八章――炎(ほむら)の子【後編】①――
涙も出ない。
悲鳴のひとつもあげられない。
そんな魂の底から凍りつく恐怖を、この日まで知らなかった。
それがどれほどの幸いだったのか。
そんなことも知らないできた。
どうしていつも、目の前に迫るまで見えないのだろう?
何故いつも、手放してから気づくのだろう?
これ以上悔やみたくないのに、なんでいつもいつも、取り返しのつかないことになってから思い知らされるのだろう?
何度くりかえせば、もうくりかえさずに済むのだろう?
いや。
まだだ。
まだ生きている。
だから動かなければ。
あきらめ立ち止まった者を、女神は優しく受け止め抱き込んでくれるかもしれない。
だが男神のほうはどうだろう?
裏切り者を天上の楽園へ導いてくれるほど、慈悲深くあるだろうか?
いや。
女神も男神も何もしない。
誰であっても平等に、無関心を貫いている。
わかっていたことだ。
だから。
自分でどうにかするしかない。
もう自分に失望できない。
これ以上は裏切れない。
だから動かなければ。
生きているうちに。
動かなければ。
動かなければ。動かなければ。
動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。
動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。
動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。
動かなければ。
動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ。動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動かなければ動カナケレバ動かナケレバ動かなけレバ動かなけれバウゴカナケレバ動けうごけ動け動け動け動けウゴケウゴケ動ケ動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動けうごけ動け動け動け動け動け動けうごけ動けうごけ動け動け動け動けうごけ動けうごけ動けうごけうごけうごけ動ケ動けウゴケ動け動けうごけうごけウゴケ動け動け動ケうごけうごけうごけウゴケ動け今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ未だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ今だ未だ未だ今だ今だ今だ未ダ今堕今ダ今だ今だイマだ今だ今今イマ今今今今今今今今今今今今今今今今今今今今今今イま今今今今今今今今今今今今今今イマ今今今今今今今今今いまイマイマイマイマイイマイマイまいまいまいまいま忌忌いまいまいまいまいまいまいまいまいまいまいまいまいまいまいま忌今今今今いまいまいま忌いまいまいま!
いま動け! いまだ! いましかない! いま! いま!
いま!!
迸る悲鳴が喉を裂き、でたらめな手足で無様にまろび出た。
その先で、赤く、鮮やかに焼かれた。




