二十二話 巨大生物特別攻撃隊、南へ(2)
第三作戦室の前まで走って来たが、扉の手前で足が止まった。
(はたして、僕の真実を知ったみんなは僕のことを受け入れてくれるのだろうか?)
僕はしばし悩んだが、意を決して作戦室へと入っていった。
「来たか間宮。久し振りだな」
第三作戦室に入ると山内隊員の声が聞こえて来た。
見渡してみると第三作戦室の殆どの隊員が揃っており、みんな笑顔で僕を迎え入れてくれた。
「まだ寝てた方がいいんじゃねぇか?相当キてたみたいだからよぉ?」
小林隊員はいつも通りの軽い感じで絡んできてくれた。
「おいおい、お前あの後飲みに行った時相当混乱してうるさかったじゃないか。……ともかく、間宮くん。久し振りだな」
「うぉい!武田、おま、そういう事は言わなくていいんだよ!」
「泣き喚いてたじゃないか」
「ありゃ、飲みすぎただけだっての!」
「あはは……小林隊員の事は置いといて!間宮くん元気だった?ごめんね、お見舞い行けなくて」
「お久しぶり。僕もお見舞いには行けなかったからね心配していたんだ。でも、元気そうで安心したよ」
「間宮の事をみんな相当心配していた。そして、みんな君を心から仲間だと思っている」
(悩むことなんて何もなかったんだ)
「ありがとうございます!」
僕は深々と頭を下げた。
「おいおい、なんで謝る?確かに話を聞いた時にはみんな混乱したが、今まで共に戦ってきた仲間だ。誰もお前を拒んだりしないさ」
「山内隊員……」
「さ、間宮も復活した事だ。本題に入らさせてもらうよ」
いつからいたのか、後ろで見守っていた飯塚隊長が本題に話を切り替える。
「これから我々はこの基地から南、太平洋に浮かぶ小さな島、佐々間島にある神山研究所後へと向かう。とはいえ、調査に向かう隊員は10人だ。そこでこれを使う!」
隊長はモニターを指差した。
するとそこに巨大な鉄の塊が映し出された。
「な、なんスカあれ?」
「巨大生物特別攻撃隊新型機、万能作戦機ビックスター。全長50mもある巨大な航空機だ。かなり開発に時間がかかったが、新型高出力エンジンを利用する事で飛行を可能にした。最高飛行速度はなんとマッハ1だ!」
「はぁぁーー??マッハ1?音速だせるのかよ!この鉄の塊が?」
小林隊員が大声で叫んだ!
それもそうだ!僕だって興奮している!
「しかも、戦闘機を二機収容可能だ!」
「スッゲー!」
な、なんて事だ!まるでフィクションの世界だ!
「た、隊長!これで行くんですか!」
「ああそうだ!こいつは海上に着水できるからな」
凄い!本当に万能だ!
「さあ!行くぞ!既にスターライトとシューティングスターが収容されている」
「よっしゃあーいくぜぇー!」
「「おーー」」
僕たちは興奮を抑えきれずに走り出した。
「あー小林、ちょっと待て!」
「……はい?なんですか?」
何故か小林隊員だけ止められた。
「お前はウィッシュスターに乗って行け」
「……はっ?」
「見た目通りビックスターは鈍重な動きだからな。巨大生物が現れたら大変だ。お前は護衛をしてくれ」
「た、隊長、それじゃあ俺は……」
「まあ、今回はお預けというわけだな」
「そ、そんなぁーーーー!!!」
「ど、ドンマイ小林、頑張れよ〜」
「かわいそうですねー。小林隊員。私たちは乗れるのにねぇ〜?」
「くそー!このー!山内さん!泉!誰か変われ!」
いつも通りのみんなで安心した。
僕もみんなの後に続いて走って格納庫へと向かった。




