二十話 緑の死神(3)
巨大生物出現ポイントには既に第二作戦室と自衛隊が到着していた。
リーパーマンティスは鎌を胸の前で構えて警戒を強めているようだ。
『出現ポイントに到着。隊長作戦は決まりましたか?』
『いや、現在第二作戦室と合同会議を行なっている。作戦が決まるまではまだ時間がかかりそうだ。なんとか時間を稼いでくれ!』
『了解。……総員攻撃用意。作戦が立つまでの間時間を稼ぐ。外骨格が硬い以上、狙いは関節部だ。鎌の間合いには絶対に入るな。いいな?』
『『了解!』』
リーパーマンティスに向かって行く僕らを見て更に警戒を強めているようだ。
いつ鎌が飛んできてもおかしくない。
僕は右に旋回して鎌の間合いから外れるように操作する。
足の関節部を見てみるが、当てるのはかなり難しい。
近づいて当てることならまだできるだろうが、鎌の間合いから外れた場所からの攻撃となれば話は違う。
最低でも150mは離れた位置から撃ち込まなさせればならないのだ。
照準はあるが、ズーム機能なんてない。それこそ針の穴に糸を通すようなものだ。
とてもではないが僕にこの関節部を撃ち抜くほどの技術はない。
通用するかわからないが、確実に当たる兵器をここは使うべきだろう。
僕は右中足の関節部にロックオンして、誘導ミサイルを発射した。
発射されたミサイルは関節部に着弾して、爆煙が上がる。
リーパーマンティスは振り返り首をかしげる。
どうやら通常兵器は殆ど効果が無いようだ。
『間宮、レーザー兵器を使え!そんなもんが効くわけないだろ!』
山内隊員から指摘が入る。
「でも、僕の技術ではこの距離からあの関節部にピンポイントで攻撃するのは……」
『っく……。それもそうか。あんなところにピンポイントで当てられるのは小林くらいだからな……。間宮、とにかく落ちるな!落ちなきゃそれで合格だ!』
「りょ、了解!」
『全隊員離れろ!ナパーム落とすぞ』
そういえば副隊長操るシューティングスターにはナパームが積んであった。
確かに虫の弱点といえば炎だ。これならダメージを与えられる筈だ!
副隊長がナパーム投下をする前に僕たちはすぐに退避した。
副隊長の投下したナパームはリーパーマンティスを勢いよく燃やし始めた。
『おーすげー燃えてるぜ!これは勝ったんじゃないか?』
小林隊員が浮かれたように言った。
だが、この程度でこの巨大生物がやられるわけがなかった。
リーパーマンティスはその場で羽を広げて垂直に飛び上がり勢いよく着地する。
着地した衝撃で砂が舞い上がり体に被せ炎を鎮火した!
『うっそだろ!』
『あんなことでナパーム弾の炎消えちゃうの!』
確かにこれには驚いた。
生物の本能なのだろうか?まさかこんな方法で炎を消してしまうなんて……。
どう考えても災厄巨大生物以上の強さだ。過去最強の巨大生物。
こいつを倒す方法なんてあるのだろうか?




