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我ら、巨大生物特別攻撃隊!  作者: ひぐらしゆうき
二章 新たな翼
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十九話 災厄再び……(5)

 補給を済ませて再び埼玉県さいたま市へと飛んだ。

 今回の作戦は持久戦と決まったこと、バーサークブルが対空攻撃を持たないためかなりの重装備となった。

 追加の燃料タンクに加えて、機動力を殺すとして普段6割ほどしか積まない実弾兵器を満杯になるまで溜め込んでいるため、機動力は普段の6割程。最高飛行速度も2割減となった。

 こうして操縦していて普段との違いが明確にわかる。



 さいたま市に到着した時にはバーサークブルの傷はほとんど回復していた。


『やはり回復しているか……。間宮、ストライクマキシマムドライブをさっきと同じ位置に発射、その後、我々の全武装を持って攻撃。確実に傷を広げる。おそらく攻撃していけば見えてくるはずだ。心臓部がな』


 成る程、副隊長の狙いはそこだったのか!

 巨大生物を倒すのなら即死させられる所を狙うのが効果的で効率的だ。となれば、頭が一番だが今回のような四足歩行の巨大生物であれば頭を狙うより、心臓部を狙う方が楽だ。何より、既に傷を作っているから治癒がいくら早いとはいえ、少しは治癒速度が下がっているはずだ。

 そこを狙わない理由はない。


『『了解!』』


 僕はすぐにオーバードライブモードを始動して、先程撃ち込んだ位置と同じ場所に再びストライクマキシマムドライブを撃ち込んだ!

 大爆発を起こしてクレーターのような傷を再び作り出す。一発目より明らかに傷口が広い。回復が中途半端だったからなのだろう。


『よし!全機攻撃開始!間宮はオーバードライブモードを解除し、連携をとれるようにしろ』


『『了解!』』


 オーバードライブモードを解除すると、ウィッシュスター二号機の後に続いてクラスタースパイクの投下準備をした。


『俺から投下する。全機俺と同位置で投下しろ』


 副隊長の通信が切れてすぐに副隊長操るシューティングスターからクラスタースパイクが投下された。続いて、ウィッシュスター一号機、二号機と投下して最後に僕が投下した。発射位置が少しずれてしまった気がしたが、下では既に連鎖的に爆発が起こっていてどうなっているのかまるでわからない。


 第二波でもう一発投下したところで、バーサークブルが動き出した。

 爆炎の中から現れたバーサークブルの胴体は半分くらいが消し飛んで血が大量に流れ出していた。


『あんな傷を負ってまだ死んでねぇのかよ!』


『とんでもないタフさだ……』


『だが、もうすぐ倒せるはずだ。第三波行くぞ!』


『『了解!』』


 再び、副隊長を先頭に攻撃を開始する。クラスタースパイクはもうない。となれば後はスパイクミサイルやレーザーで攻撃するしかない。

 シューティングスターがバーミリオンブラスターをバーサークブルの目の前に数発撃ち、バーサークブルの足を止めさせる!

 その隙に僕たちがスパイクミサイルを撃ち込んだ!

 スパイクミサイルは胴体に突き刺さると爆発した。そして、そこからとうとう心臓部が現れた!


『出たな!これでトドメだ!全機一斉掃射!』


 縦一列だったフォーメーションを横一列に変え、一斉にレーザーを心臓部の一点に集中放火した!

 心臓部は爆発により半分ほど吹き飛び、バーサークブルは大きな咆哮を上げてとうとう力尽きた。


『生命反応消失。討伐完了だ。みんな、よくやってくれた!帰還してくれ!』


 隊長から通信が入った。

 時間にして20分の戦いだった。持久戦というには早すぎる結末だった。


『了解、直ちに帰還する』


 僕たちは基地へと帰還した。

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