表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我ら、巨大生物特別攻撃隊!  作者: ひぐらしゆうき
最終章 我ら、巨大生物特別攻撃隊!
108/128

三十話 最強対最凶(3)

 0-1(オーワン)の吹き飛んだ頭はみるみる回復していき、10秒も経つと完全に修復してしまった。完全回復を果たした0-1(オーワン)は大きく両腕を大きく水平に広げると爪が三倍にも伸び背中からは鋭くとがった突起が皮膚を引きちぎって姿を現した。


『これが0-1(オーワン)の攻撃特化の形態。細胞の分裂速度を遠隔で調整する装置を作り上げる事でこれを可能とした。その攻撃力をお見せしよう』


 0-1(オーワン)がこちらに背を向けた。瞬間的に危険を感じ瞬時にシューティングスターを急激に加速させた。機体に振動が伝わってきてガタンという音が後ろから響いた。計器類を見ても異常がないところを見ると何かがかすったようだ。0-1(オーワン)を見る限り背の突起を何らかの方法で超速射出したようだ。撃ちだす前に緊急回避を開始したこのシューティングスターにかすったところを考えても音速をゆうに超える速度だったのだろう。装甲を強化しておかなければ先ほどの一発で墜落していた可能性は高い。

 どうやら初期形態の0-1(オーワン)を仕留めそこなったのは大きな失敗だった。今の奴は再生力があれば何発でも撃つことができる広範囲遠距離攻撃、近づいてきた敵を切り裂く両手の爪。しかも動きが機敏になっているようだ。

 随分と不利な状況下だがここで引くわけにはいかない。ここで引いてしてしまったら死んでいったあいつ等に顔向けができない。

 このまま距離を取っていては突起の射出をかわしきれなくなる。勝負を決めるには近づいて急所を撃ち抜く以外にはない。


「次の突起射出をかわして突っ込むか。……うん?」


 既に突起射出をしてから10秒は経過している。しかし未だに半分も回復していない。これは回復速度が低下している。攻撃に特化させるために回復速度を犠牲にしたということなのであろうか。

 とにかくチャンスだ。いま攻撃を加えることができれば今の火力でも倒せるはずだ。反町隆史の思惑通りなのであろうことは分かっている。例えそうだとしても攻め時を逃すわけにはいかない。

 呼吸を整え旋回して真正面から突っ込む。再装填が完了した突起がこちらを向き射出される。撃ち落とすような時間はない。俺は繊細な操作で弾幕を紙一重のところでかわしきって背中に向けてクリムゾンレイを連射した。赤く染まった背はさらに赤黒くなり肉が飛び散った。

 0-1(オーワン)は雄たけびを上げる。先ほどまでよりもダメージを受けているようだ。どうやら射出した後の背中は肉がむき出しで防御力は低いようだ。

 かなり危険ではあるがあの突起は目視して回避は可能だ。倒すための道は見えた。


「さあここからだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ