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我ら、巨大生物特別攻撃隊!  作者: ひぐらしゆうき
最終章 我ら、巨大生物特別攻撃隊!
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三十話 最強対最凶(2)

 0-1(オーワン)の周囲を旋回し弱点を探した。現状の兵器でもこの巨体を真正面から打ち倒すのはかなり厳しいであろう。体内を攻撃することができれば倒せる可能性が高いが、そうなると口を開けさせてミサイルを投下する必要がある。できなくもないがリスクが高すぎる。反町若菜の言う通りなのだとすればこの後反町隆史との決戦が残っている。それまでは武器と燃料の消費を抑えておかなければならない。となれば……


『さて、どうしたのかな?高橋和正。様子見が長いね』


「黙っていろ反町」


 0-1(オーワン)の周囲をよく観察したことで倒すプランはある程度決まった。狙うは喉元。よく見れば喉元の部分は鱗の装甲が薄くなっている。基本はクリムゾンレイを中心として攻めていくが初撃はスーパー3で装甲を少しでもはがす。至近距離での攻防となることから一歩間違えれば一撃でたたき落されてしまうが、遠距離から狙えるような場所ではない。


「さて、やるか……」


 音速域を保ったまま一気に近づいた。振りかぶった腕をかいくぐってスーパー3を一発喉元に撃ち込んで離脱する。旋回して着弾点を確認すると狙い通り喉元であった。2から3発は外れると思っていたが、一発で成功したというのは嬉しい誤算だ。

 あとは一点に攻撃を集中するだけだ。そのうち喉元を深紅の光が貫き、討伐完了だ。


『流石は高橋和正。見事な腕だな。しかし、その程度ではそいつは何ともないぞ?』


 俺は攻撃を仕掛けようと0-1(オーワン)と正対した。すると、先ほどスーパー3が着弾した位置が何事もなかったかのように再生している。


「成程、再生速度も尋常ではないようだな。となれば攻撃の手を一瞬たりとも緩められんな」


 とはいえ、スーパー3のダメージをほんの数秒で完治されてしまうとなるとかなり厳しい。まともにやっていては兵装が切れて勝ち目がなくなってしまう。補給なしでなどと考えている場合ではないかもしれない。


「少々無理をするしかないな」


 今の機体であれば空中分解を起こすことは無いはずだ。問題はクリムゾンレイの砲門冷却が間に合うかどうかだが、気にしている場合ではないか。エンジン出力をあげてビルの間を抜け、0-1(オーワン)の顎下に差し掛かったところで急上昇しクリムゾンレイを発射した。振り払う様に腕を振るうが音速で飛ぶシューティングスターを捉えることはことなどできはしない。続けて、急旋回からロールを行い誘導ミサイルを全弾発射して煙幕を発生させる。こちらを目視できなくなった0-1(オーワン)の顔めがけてスーパー3を撃ち込んだ。

 大きな叫びをあげて0-1(オーワン)は後方にとんだ。目元に着弾しており、顔半分が吹き飛んでいる。すかさず傷口めがけてクリムゾンレイの集中砲火を浴びせる。次第に脳がむき出しになり血液が噴き出している。しかし、まったく動きが止まることがない。


『なかなかやる。しかし火力が足りんな』


「まだまだ、これからだ」


『それはこちらのセリフだよ。そろそろ動こうか……』


「なに?」


 突然、0-1(オーワン)が機敏に動き出した。これまでは耐久力を見せつけていただけということ。つまりここからが本番ということか。俺は一度距離をとった。


『さあ、見せてあげよう。0-1(オーワン)の圧倒的攻撃力を!』

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