二十八話 反町若菜の告白(3)
第三作戦室に戻ってくるとしんと静まり返っていた。どうやら副隊長から反町若菜から得られた情報が知らされたようだ。
「……戻りました」
「ああ、間宮……」
顔を上げた山内隊員は引きつった笑顔をした。
「話は聞きましたか?」
「ああ、反町隆史はとんでもないこと考えてやがったんだな」
「ええ、何としても止めないといけません」
「準備しないとな……」
山内隊員の笑顔は鬼のような形相に変わった。
「そうっすね」
いつも陽気な小林隊員も山内隊員と同じ表情をしている。いや、誰もがそうであった。それもそうだ、この基地に所属する人たちは皆4年前の災害で巨大生物と戦った自衛隊員なのだ。多くの犠牲を出したあの災害を引き起こした反町隆史の真の目的を知って憤怒しない者などいないだろう。
「絶対に止めましょう。利用されっぱなしで終わるわけにはいきません」
「そうだな。よし、小林、間宮今すぐ演習場に行くぞ!」
「おっす!」
「はい」
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それからは怒涛の展開だった。
隊長と上層部との話し合いの結果、全世界に反町隆史の名と巨大生物出現の根源であること、そして7月8日に反町隆史が生中継で生物兵器としてα-biocellを戦地にばらまくつもりであることを発表した。
巨大生物特別攻撃本部はこれをうけて完成した新兵器をすべて日本支部へ供給することを決め、「対巨大生物用超電磁弩弓フェイルノート」3機と新爆薬により破壊力を従来のミサイルの3倍にまで引き上げたミサイル「スーパー3」と新爆薬搭載の魚雷「ブラントシャーク」、バーミリオンブラスターの発展強化ビーム兵器「クリムゾンレイ」、携行兵器としてマース3ビームライフル、新カートリッジにクリムゾンカートリッジの追加と大幅に兵装が強化された。
僕たちは新兵器の試し打ちや運用方法についての話し合いと休む暇もなかった。
そうして、とうとう7月8日を迎えた。




