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ダンジョンメイキング~吸血鬼と作るダンジョン王国〜  作者: 数独好き
第一章 ダンジョンマスターと吸血鬼
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第二十九話 吸血鬼救出作戦⑧〜合流編〜


「ノワール平気だったみたいだな」

「ええ、そっちも無事みたいね」


 あらかじめ待ち合わせていた場所でノワールと合流し静かにお互いの無事を喜び合う。お互い騒ぎ立てるような性格はしていないので、嬉しそうに笑みを浮かべられるだけで十分だ。

 ノワールは先に妖精たちの魔法で透明になって先に逃げて貰っていた。誰か一人だけなら妖精たちに頼んで安全に逃げられると分かっていたのでそれをノワールにしていたのだ。

 そしてノワールには先にここで騎乗するモンスターの説明とこれからの事について説明して貰っていた。


「それで、現時点でどのくらい集まってる?」

「現時点で500人を超えてるわね。でもこれだけの人数が集まってると隠しと通せるのも時間の問題ね」

「そうか……」


 500人、前に聞いてより多いが驚く事では無い。あれは捕まった吸血鬼の人数を言っていたので他の種族を人数に含んでいなかったのだ。

 残りの人達の種族は人族だ。ここに来る前に寄った村のように戦争によりどの村も困窮している。戦争による徴収が原因で収穫期を迎える為にはある程度の人減らしを行わなければならないからだ。

 短期間で終わった戦争だが徴兵と食料の徴収は行われた。それにより食料と引き換えに売られた人間と言うのはそれなりの数存在しているのだ。

 普通はそう言った行動を軍が行う事は無いらしいのだが、今回は指揮官がそれを命じた為行われたそうだ。何を考えていたかは知らないが捕虜と同じように扱っていたから碌な理由では無いだろう。

 そう言った人間も今回一緒に連れて来た。断られた人間には悪いが眠って貰った、騒がれて脱走の事がバレてしまったら困る。


「なら、直ぐにでも出発しようか」


 状況は説明済みなので全員拙い動作でバルコンに乗り込んでいった。バルコンの背には全て鞍がついているのでそれに腰掛けて手綱を握るだけで簡単に乗りこなせる。俺の移動手段としてでなく逃げ出すための手段としても考えての選択だったのだ。

 一応馬も用意してあるので乗れる人はそっちに乗っても構わない。怪我をした人の為にポーションを渡してから移動を開始した。



 夜の間にひたすら距離を稼いでみんなの体力が限界に近づいて来たら休みを入れた。途中何人か脱落してしまったのか数が減ってしまっていたが、今はそんな事を気にする余裕は無かった。


 そして翌朝、体力が回復しきれておらず辛いだろうが、叩き起こして疲労を回復させるポーション類を飲んで貰う。そして簡単な朝食を配った後は直ぐにでも移動を開始する事を告げた。


 そして朝食後、全員がバルコンに乗り込み一斉に走らせる。バルコンのいいところは何と言ってもその乗りやすさにある。馬とも違い乗るための技術がほとんど必要ない。最初にある程度命令しておけば後は勝手に動いてくれるのだ。


 そして何日かの強行軍を終えて、ようやく余裕を持って移動する事が出来るようになり始めた。撤退戦は最も被害が大きくなる戦いだ。そうならない為にもかなりの速度で移動する必要があったのだ。

 その甲斐もあって追手に追いつかれる事も無くここまで来ることが出来た。ここまで来れば徒歩では確実に追いつけない距離だし、早馬を使って少数で来るようなら俺がモンスターを召喚して迎撃すればいい。


「あの……起きてますか……」


 そしてそんな日の夜、疲れたからそろそろ寝ようと考えてるとテントの外からそんな声が聞こえて来た。声の感じから多分女の人、それもかなり若そうだ。

 余談だがここ数日、俺は一人でテントを使っている。今更ながら吸血鬼の姫君であるノワールと同じテントで過ごすのは問題があると考えたのだ。これまでは身の安全の為と言う名目があったが、救出した中に配下の騎士だったと言う人もいたのでそちらに任せているのだ。


 一応防御用のマジックアイテムを懐に入れてから、テントの外に出るするとそこには声を掛けて来たであろう二人の少女が居た。若いな……全員十代半ばくらいだろうか。


「君たちは……」

「はい!!ポーションありがとうございます!!」

「その……私たちはお礼を言いたくて……」


 はきはき喋る子とおどおどとした大人しい子だ。はきはき喋る子の方は赤みがかった茶髪をしていて大人しい方は黒髪、ただ俺とは少しだけ色合いが違うようだ。

 お礼をしに来たといったが、どういった意図があるのか……まあ話してみてだな



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