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二二二二年  作者: 多堕野 吾圃
生活安全課
10/22

bomb

 また、昨日と同じ夢を見た。覚めたいような、覚めたくないような夢。幸か不幸か、今日は休みではない。

 清水警察署について中に入ると、真は思わず息を詰まらせた。いつもと違う張りつめた空気。物々しい雰囲気。彼がデスクルームに彼のデスクに不審物が置かれていた。何かアラームのような音が等間隔でなる。

 マジか。爆弾だ…!

 アラームは速くなっていく。真は爆弾が入った段ボールに背を向け走り出す。

 ピ、ピ、ピ、ピピピピピピ…。ドーン。

 爆弾は弾け飛ぶ。彼の意識も飛ぶ。エレベータの役割を果たす転送室。その中で一人うずくまる。彼のデスクは転送室から一番遠かった。


「真。真!」

「宮城!」

「宮城君?」

 順に隆弘、高田課長、梓の声が聞こえる。下は柔らかい感覚がある。彼は休憩室で目覚めた。休憩室は宿直班しか使わないところだ。そこのベッドを借りていたようだ。

「ああ、いたたたた…。誰だよ爆弾なんかしかけたのは…!」

 彼は呟いた。僻み根性の行きつく先を見た気がした。

「大丈夫か?」

「ああ、ありがとうございます。…ううッ。」

 無意識に受け取って飲んだ水の消毒薬が彼の舌を刺激する。またもや消毒薬。彼はうんざりした。

「どうした!」

 高田課長は声を荒げる。

「いえ、水が…。」

「水?ああ、そうか。じゃあ、冷蔵庫の水はお前か?」

 冷蔵庫?ああ、昨日の水か。

「はい。俺の口には消毒薬やくひんが多いんですよ。」

「そう?普通じゃない?」

 梓はなぜと言わんばかりの顔をする。その理由は隆弘さえ知らない。だれも知らない。それゆえ、簡単に口にできない。彼は笑って流した。


 結局、真は巡回には行かなかった。そのせいで先輩たちからは冷ややかな視線を浴びる羽目になった。それだけじゃなく、爆弾設置の罪もかぶせられた。例の捜査官から取り調べ。結果彼はフルボッコ。彼の中で憎悪がひしめいた。

「わっ、宮城君どうしたの?」

 取調室から出てきた真を見た梓が驚いて言った。その手にはアンパンがあった。

「…。安藤さんに伝言してください。今日は帰りません、と。」

 それだけ言い残して彼は警察署を出た。

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