bomb
また、昨日と同じ夢を見た。覚めたいような、覚めたくないような夢。幸か不幸か、今日は休みではない。
清水警察署について中に入ると、真は思わず息を詰まらせた。いつもと違う張りつめた空気。物々しい雰囲気。彼がデスクルームに彼のデスクに不審物が置かれていた。何かアラームのような音が等間隔でなる。
マジか。爆弾だ…!
アラームは速くなっていく。真は爆弾が入った段ボールに背を向け走り出す。
ピ、ピ、ピ、ピピピピピピ…。ドーン。
爆弾は弾け飛ぶ。彼の意識も飛ぶ。エレベータの役割を果たす転送室。その中で一人うずくまる。彼のデスクは転送室から一番遠かった。
「真。真!」
「宮城!」
「宮城君?」
順に隆弘、高田課長、梓の声が聞こえる。下は柔らかい感覚がある。彼は休憩室で目覚めた。休憩室は宿直班しか使わないところだ。そこのベッドを借りていたようだ。
「ああ、いたたたた…。誰だよ爆弾なんかしかけたのは…!」
彼は呟いた。僻み根性の行きつく先を見た気がした。
「大丈夫か?」
「ああ、ありがとうございます。…ううッ。」
無意識に受け取って飲んだ水の消毒薬が彼の舌を刺激する。またもや消毒薬。彼はうんざりした。
「どうした!」
高田課長は声を荒げる。
「いえ、水が…。」
「水?ああ、そうか。じゃあ、冷蔵庫の水はお前か?」
冷蔵庫?ああ、昨日の水か。
「はい。俺の口には消毒薬が多いんですよ。」
「そう?普通じゃない?」
梓はなぜと言わんばかりの顔をする。その理由は隆弘さえ知らない。だれも知らない。それゆえ、簡単に口にできない。彼は笑って流した。
結局、真は巡回には行かなかった。そのせいで先輩たちからは冷ややかな視線を浴びる羽目になった。それだけじゃなく、爆弾設置の罪もかぶせられた。例の捜査官から取り調べ。結果彼はフルボッコ。彼の中で憎悪がひしめいた。
「わっ、宮城君どうしたの?」
取調室から出てきた真を見た梓が驚いて言った。その手にはアンパンがあった。
「…。安藤さんに伝言してください。今日は帰りません、と。」
それだけ言い残して彼は警察署を出た。




