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三題噺もどき5

休み―起床

作者: 狐彪
掲載日:2026/03/27

三題噺もどき―はっぴゃくよんじゅうろく。

 




 パチ―。

 と、目が覚めた。

 頭の中ではすでに脳内BGMがかかっている。

 こうなると寝直すこともできない。

「……」

 何時だろうと、頭の上に置いてあるスマホに手を伸ばす。

 画面にはゆらゆらと揺れる、某モンスターゲームのキャラクターがいる。

 表示されている時間を見れば、いつもの起床時間よりは遅い。

「……」

 まぁ、それもそう。

 私はアラームをかけていれば、割とその時間に起きられるのだけど。

 春休みに入った瞬間、アラームを切っているので、音が鳴らない限りは起きない。

 こうして自然に起きたときが一番、寝起きがいいので、学校がある時もそうしたいが……学校がある時ってどうしてあんなに起きれないんだろうな。

「……」

 家の中はシンとしている。

 母はいつも通り仕事。妹二人はおそらく部活だろう。

 それぞれ違う部活をしているが、休みも関係なく部活があるらしい。大変なことで。

 運動部なんてどこもそうなんだろうか……私は中学から文化部に入っていたので、休日に部活が入ることはなかった。

「……」

 一応、部活の顧問からの宿題というか……まぁ写真部なので。

 何かしらは春休み中に撮れたら撮ってね、くらいの事は言われているが……それもできればという事なので、できなければそれでいい。ということだ。

「……」

 家の近くにある公園の桜が咲けば、それを撮りに行くつもりではあるのだけど。

 今年はどうにも開花が遅いような気がする……川を挟んだ反対側にある公園の桜は咲いていたんだけど。アレはどうにも色が濃ゆいのと、まばらに咲いていたので撮る気にはならない。もう少し綺麗に咲いてくれればいいのだけど。

「……」

 一応、私の住んでいる地域で有名な桜のスポットはある。

 通っている高校の近くで、山の上にあるのだけど……そこに行くまでがまぁ、大変で。急な坂道が続くので徒歩で行くのは疲れるし、車で行くのも車が大変という。

 しかしあそこもまだ咲いていないはずだからなぁ。

 それに、撮るなら、どうせなら、あの子と一緒に撮りたい。

 きっと、あの長い黒髪が、よく映えて、綺麗な写真になるだろう。

「……」

 まぁまぁ。

 そんなことはさておき。

 心なし、腹が減ってきたので、起きて朝食を食べるとしよう。

「……」

 寝起きがいいと、その後もすんなり動ける。

 身体を起し、充電器からスマホを抜いて片手に持つ。

 ベッドから立ち上がり、部屋の戸を開き、さっさと階段を降りていく。

「……」

 案の定家には誰もいない。

 まだ置かれている炬燵は電源が抜かれ、中は冷えているだろう。

 そのコンセントを刺し、スイッチを入れて置く。

 この家は日差しが入らないので、外がいくら温かくでも寒いのだ。

「……」

 机の上には、剥かれたりんごが置いてあった。

 私は、りんごはあまり好きではない。食感というか、なんというか……いつかの頃に美味しくないと感じたことがあって。ましてや切ってから時間が経ったものは、色が茶色くなっていて、食べる気なんて起きない。

「……」

 炬燵を通り過ぎ、冷蔵庫に向かう。

 手前に開くと、中に小さな紙パックのオレンジジュースが6本程入っているのが目に入る。

 これは妹がよく飲むので、母が大量に買って来たらしい。偏食というわけではないが、一番下の妹は食にこだわりがあるらしく面倒なので、割とこういう事がある。

 私は別に気にしないので、美味しく食べられれば何でもいい。辛いのとか苦いのは苦手なので無理なんだけど。

「……」

 しかし冷蔵庫の中身も、あまり……。

 私の食べられそうなものがない。

 ヨーグルトがあるけど、そんな気分でもないし。かと言って我が家にはパンが常備されていることもない。ご飯は炊かれているけど、これは昼食に食べるだろうし。

「……」

 考えるのが面倒になってきた。

 とりあえず、カフェオレでも飲むか……粉のスティックがあるので、それで。

 もうこれでも飲んでいればその内、昼になるだろう。

 休みというのは、何もやる気が出なくていけないなぁ。










 お題:桜・りんご・オレンジ

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