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It's time for Revolutions!~革命のお時間です~  作者: 宵神凪桜
零章《物語を作る革命家たち》
1/1

ごく普通の、幸せな毎日


私の名前は風上伊緒(カザカミイオ)

ごく普通の女子高校生。

テストでも平均以上を取って、演劇部にも毎日行って、毎日復習と予習をして、時々数少ない友達と遊びに行ったりして……

どこにでもいるような凡人。夢も特に考えたことがない。

一つ違うとしたら、「感情がない」。正確にいえば「感情が表に出ない」だけど。

昔から周りによく言われた、それで離れていく人も少なくなかった

でも、母さんと親友の|美香(ミカ)だけはずっと一緒にいてくれた

私は、二人がいるだけで十分幸せだった。

「一緒の大学行こうね!!」美香とそう約束したから、毎日一生懸命勉強している。


なのに、どうして……?


桜が咲き始める静かな夜、私の平凡な日々に傷が入った。


_________________________



僕の名前は瑞凪怜(ミズナギレイ)

一人称は「僕」だけと、性別は女だ。見た目は中性的だから、よく逆ナンされちゃうけど(笑)。

二年前、事故で両親が他界してから「神奈」という大学生?のお姉さんに引き取ってもらってる。

とても頭がよくて、料理がうまくて、自慢の姉貴なんだ!

僕の目が生まれつき変なことも受け入れてくれた。最初は驚いてたけど、

「仲間だね。私も左右で色が違うの」って、カラーコンタクトで隠していたきれいな青色と赤色の瞳を見せてくれた。僕も、桃色と紫色の瞳を見せた。

今まで「気持ち悪い」とか「バイキン」とか罵声しか浴びたことのなかったこの目を、そして僕自身全てを、姉貴は受け入れてくれた。


なのに…なんで……?


中学の卒業証書を持って帰ってきた家には、不気味なほど静寂が広がっていた。


_________________________



「ふぅ……今日はここまでにしよっかな……」


みとの名前は櫻井美都(サクライミト)。黒枯教育大学に通う、薬剤師候補二回生。

不治の病「ロット=フラワー」のワクチン開発に勤しむ裏で、政府に隠れて先輩と禁忌の研究を行っている。

密告の可能性がある以上、内容を簡単に言えるわけがない。

今日も夜中にひっそり、二人で研究に勤しむ。


「先輩!遅れてすみませんみとです!!……ってあれ?先輩?」


いつもはこの時間にいるはずなのに……先に準備しておきますか、、


「ん?昨日片づけたよね…?」


机の上に書類が散らかっている。おまけに何個か実験器具が割れて床に散乱してしまっている。


「え…なにこれ?」


血がついた水色のリボン。このリボンは、いつも先輩が付けていた物。先輩の身に何かあったんじゃ……、

付いた血の跡をよく見ると、文字みたいになっていた。


『 Run away 』


「逃げろ…?どうしよ……とりあえず帰って、明日いろいろ隠そっかな、、」


今となっては後悔でしかない。さっさと痕跡を消して、どこか遠いところへ逃げていたら、


「こんなことにはならなかったのにな…笑」


________________________



「歌いすぎた…喉が痛い……」

「もー何してんの(笑)」


あたしの名前は藤原菫(フジワラスミレ)。で、一緒にいるのはマブダチの(アカネ)

今日も茜とカラオケに行って、推しの永遠(とわ)ちゃんのオリ曲たくさん歌ってきたんだ!

おかげで喉がらっがらなんだけどね……。

お察しの通り、あたしたちはドルオタってやつで、そこそこグッズも集めてたりする。


「まって!今日8時からのテレビでとわちゃんゲストで出るらしいよ!!アイドル特集だってさ!!」

「マジで!?絶対見る!!!」


茜は情報収集力が半端ない。とわちゃんの情報は大体茜からもらってる。ほんとどこからそんなに情報が湧いてくるんだよ~、その力分けてほしい…。


「あやっばい、門限過ぎそう!!ごめん、近道していい?」

「え?いいけど……近道なんてあるの?」

「最近見つけたんだ~、ちょっと暗いんだけどね。でも結構短縮できるの!!」


そのまま茜に着いていった。やめたほうがいいんじゃないって言えたらよかった。

でも、こんなことなるなんて、誰も想像できやしないよ……。



【 黒枯街-Kuroko gai- 】

水仙国の都心部にあたる場所。五つの街の中で最も人口が多く、栄えている。

多くのビルや娯楽施設、飲食店が立ち並ぶので、毎日たくさんの人で賑わっている。

瑞凪怜、櫻井美都、藤原菫の出身地。

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