閑話(4)
4度目の閑話です。
この時点で書き溜めが無くなりました。
現在は、書いて、読み直して、修正してを1日で行っています。
速く書け!と。
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さて、閑話のお話です。
設定や世界観で、今表に出せるものがなくなってしまいました。
なので、少し遊んでみました。
短い会話劇ですが、お楽しみください。
カル王国王都。
ある民家にて、王国最高の剣が三本揃っていた。
三極。
ニコラ・デルヴァンクール。
デッラ・サンデニ。
マクシム・ミドゥ。
それぞれが片手に酒瓶を持ち、各々食事を口にしていた。
ニコラ 「ようやく出立だ。これほど時間がかかるとは思わなかったな」
マクシム「あんたが強すぎることが原因だ、ニコラ。あんたの代わりになる王の盾を編成するのに十日もかかったんだぞ」
ニコラ 「俺だけか?お前たちも歴代と比べて強い方だと言われているだろう」
デッラ 「フフッ。<強い方>と<一番強い>には、天と地ほどの差があるぞ」
マクシム「確かにな。俺は逆立ちしてもあんたに勝てねえよ。あんたが逆立ちで戦ってくれたら勝てるかもな!」
マクシムの一言に皆が笑い、酒が進む。
マクシム「そうだ!あんたの息子に盾を任せれば良かったんだ。今どこにいる?」
ニコラ 「あいつか……。今は西の国境だ」
マクシム「西というと、ドワーフどもか。あんなぬるい小競り合いじゃ弱くなるぞ。そうだ、討伐隊に入れよう!」
デッラ 「無茶は言うな。それに、あそこの戦闘も立派な国境防衛だ。あの子は精鋭隊だったよな?」
ニコラ 「幼いころに鍛えたからな。実力はある。まあ、軍に入隊してからはほとんど会っていない。最近は家で一人だよ」
マクシム「一人?そういえば嫁さんはどこ行った?あの人のまずい飯を楽しみにしていたのに」
ニコラ 「おい。本人の前で言うんじゃないぞ!あいつは先に駐屯地に行っているんだ」
マクシム「どこの?」
ニコラ 「俺達がこれから向かうところさ」
デッラ 「先遣隊のか?そうか、魔法隊を率いているんだな」
夫は王国最強の戦士。妻は王国最強の魔術師。
息子は期待の有望兵だ。
ニコラ 「ああそうだ。白銀竜と敵対した時には、前衛が俺たち、魔法隊が後方支援を担当する」
マクシム「後方だ?もっと前に出せ!あの人なら大丈夫だろ!」
デッラ 「それには賛同だな。ニコラが不甲斐ない姿を見せたら竜の目の前で説教が始まるだろうな」
二人が笑う中、ニコラは容易に想像できる光景に頭を掻いている。
マクシム「なあ、賭けないか?誰が生きて帰って来られるかに」
デッラ 「やめろ。マクシム」
マクシム「どうしてだ?伝説の竜を相手に全員無事なんて甘いことを言うなよ」
ニコラが持っていた酒瓶を机の上に掲げた。二人はそれに意識を取られる。
ニコラ 「共に帰ろう!」
デッラは少し口角を上げて酒瓶を掲げた。マクシムはばつが悪そうに二人にならい酒瓶を掲げる。
同時に酒瓶に口を付けてすべて飲み干す。
だが、空になった瓶は机に置かれず空中で静止した。
三人が同じタイミングに、ある音を耳にしたのだ。
男の足音、鎧を付けた重い足音だ。甲冑に当たる腰の剣の音が聞こえる。
3人の戦士は、兵士がこの家まで走ってくる音を敏感に察知した。
マクシム「お開きだな」
デッラ 「仕方ない。何かあったのだろう」
バンッとニコラの家のドアが開かれた。
そこにいるは若い兵士だ。
「ニコラ隊長!至急報告が……皆様!お揃いだったのですね」
若い兵士は、三極が全員いることに驚く。
ニコラは兵士に息を整えるようさとしてから、報告を聞く。
「至急!王城へお戻りください!緊急の事態です」
「待て、何があったのだ?報告とは?」
兵士は目を伏せて、この報告をどう言葉にすればいいのかを考える。
「……隊が……消えました」
マクシムがあきれたように、兵士に詳細を求める。
「どこの隊だ?」
「先遣大隊であります」
一瞬、三人に緊張が走るが、兵士がそれを悟る前に冷静を取りもどす。
「だから!先遣のどの隊だ?」
マクシムが表面だけのいら立ちを見せるが、兵士も同じようにいら立っていた。
「ですから!先遣大隊です!先遣大隊の全隊が……消滅いたしました!」
色々混ざった書き方になりましたが本編はいつも通りです。
最近、各話を「いいね」してくださる方がいました。
私もお気に入りのお話を素早くいいねしてくださって、とてもうれしかったです。
迫力があった。セリフがかっこいい。読みやすい。等。
いいねは評価につながりませんので、気軽にいいねしてくださると私の小説研究もはかどります。
こんな後書きまで読んで頂きありがとうございます。
これからも魔王をお楽しみください。