第25話 人魔戦争
人魔混浴になりかけた風呂を慌てて出たユウは大浴場を堪能できずに休憩所の畳に寝そべる。
休憩所は一軒家で表すと大き目のリビングとなっておりダイニングテーブルやら和室、それぞれの敷布団収納スペースがある。
「あいつら出てきたらもう一回大浴場いこっかなー・・・」
「広いお風呂で疲れが取れましたねー!」
さっそく女子3人が出てきた。ユウがマコと対峙したときネネはいなかったが遅れてきたのだろうか。
「ええ、朝風呂に行くのもいいかもしれません」
マコが出てきて少し焦るが別段気にしている様子もないので洗脳魔法がちゃんと効いているようだ。
「そうね。疲れはとれたかしら???」
ハルカが嫌味のように聞いてくるが無視しておくことにした。
「さて、それではまずこの押し入れから各自の部屋に敷布団を持っていつでも寝られるようにしてください。終わり次第ここに集合してレクリェーションをします」
「レクリェーションて何します?」
「ジェンガとトランプです。これこそが人間心理を追及するゲームであり人間研究部に相応しいのです!」
「お前がやりたいだけだろって・・・」
「その後はお布団でミーティングです。ユウさんは男子ですので参加できませんが」
「ただのガールズトークじゃねえか」
「恋バナ・・・」
「ネネちゃん何それ?」
「何でもないです!!」
「?」
女子の会話についていけないのでユウはさっさと敷布団をだす。
「お風呂での事忘れてないでしょうね・・・これで寝込みを襲ってきたら許さないんだから・・・」
ハルカがユウにしか聞こえない声で囁く。
「ああ?スウじゃあるまいしそんなことするわけないだろ?風呂で見られて変なスイッチでも入ったのかぐふっ」
「この無神経男!」
ハルカはユウの軽口に顔を真っ赤にすると押し入れから出した枕を顔面に投げつける。
「てめえ何しやがる!」
「んんっ!?」
ユウも掴んでいた枕を投げつける。
「女の子の顔に何するのよ!」
「だっ!」
そしてまた枕を投げつける。
「お前からやったんだろうがこのロリババア!」
「んあっ」
ハルカは次の枕攻撃をひょいと避けたがそのせいでなんとマコに当たってしまった。
「やべ」
「高校生が恥ずかしいですよ!自重なさい!」
「ロリババアっていったわねこの変態!」
マコの静止を無視してハルカは枕を投げつける。
「うるせえいい年してちゃらちゃらした格好しやがって!」
今度は掛け布団を投げつける。が、大振りな攻撃はあっさり避けられマコを包む。
「はあ?これだからファッションの分からない無神経男は!先が思いやられるわね!!下着の構造も知らないでいざと言う時困ればいいわ!」
新しく取り出した枕を投げつけるがユウもさらりと避け布団を被せられたマコにまた当たる。
「か、会長が・・・」
ネネか止めるでもなく避難する。
「下着とかどっちが変態だ!お前なんかスポブラで十分じゃねえかぐへぇ!!」
枕を投げつけたとは思えないほどユウは吹き飛ぶ。
「こいつ負力使いやがったな・・・だあっ!」
「いい加減にしなさいと言っているでしょう・・・?」
いよいよマコの逆鱗に触れてしまったみたいでついにマコも枕投げに参戦してしまった。
「いつトランプやるんだろう」
安全地帯に逃げ込んだネネは30分間続いた人魔枕戦争をただ見届けた。




