第15話 ジコチュー
スウが住み着いてからは賑やかになった…かと思えば悪魔ペンションはあまり変化しなかった。
「あんたいつまで寝てる気!?高校に行ってるあたし達ですら土曜も昼前には起きてるのに今1時よ!?」
「ん…君はハルカじゃないか…どうしたんだい?」
「あんたがいつまでも寝てるから布団が干せないってマリカが困ってたわよ!」
「ん、そうかい。じゃ隣の部屋へ行くからシーツ頼んだよ」
「このクソニート悪魔!!!!」
「いよいよハルカの怒りが爆発したか」
ユウはリビングで二階から聞こえてくる怒鳴り声をBGMに遅い昼食を食べていた。
住み着いたスウは学校に行くでもなく、家事手伝いもせず、アルバイトをするでもなく。
たまにフラフラでかけるか大半はスマートフォンゲームか動画を見てゴロゴロ過ごしていた。
「ああ言うのを日本ではニートと呼ぶらしいぞ」
「それはぁ、魔導書に追記しないといけないわねぇ。魔界の歴史に新たな単語が刻まれるわぁ」
マリカの家事で十分まわっているので別にスウが手伝わなくてもいいのだが、タダ飯食らいをするならせめてなにか手伝うのが道理だろう。
「あんた自分の部屋くらい掃除しなさいよ!お菓子のゴミやら散らかすな!」
ハルカはいつの間にかペンションを自分の所有物かのごとく扱っている。
「まあまあ、朝から怒らない怒らない」
「もう昼過ぎよ!」
「朝早いのは苦手でねぇ。が、まあ仕方ない」
そういってやっとベッドから出てきた。
「あ、そうだハルカ。僕は朝シャンしてくるからゴミ捨て頼んだよ」
今度こそハルカの怒りは爆発し、ニートは逃げるように風呂場へ向かった。




