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マックスボム

掲載日:2009/02/05

マックスは日本が好きだ。故郷アメリカから日本に働きに来たのも日本が好きだからだ。

現在、彼は日本で英会話教室の先生をしている。彼は英語がペラペラだからだ。

当たり前だって?そりゃそうか(笑)。では、今日はそんな彼の日常を少し覗いてみよう。


「グッモーニンクラース。」

「グッモーニンミスターマックス。」

「ハウアーユー?」

「ファインセンキュー、アンジュー?」

「・・・アイムシック!」

バンって大きな音がした。マックスは怒りのあまり机を叩いた。

それはいつもおおらかなマックスの行動とは思えなかった。

それ故に、7人のクラスメイトは驚きのあまり止まってしまった。

ここぞとばかりにマックスは普段の鬱憤を晴らすことにした。

「アイムアングリー、ビコーズ、アイムシック!」

ぽかーん。

「ユーアー、ファッキンモンキー!アイドントライクジャパニーズ!」

ぽかーん。

「サノバビッチ!!!マザーファッカー!!!!」

ぽかーん。

「シィット!!!!」

そしてマックスはおもむろに何かを取り出し、机の上に置いた。

「イッツァボム!ハッハー。」

それは爆弾であった。黒く、重く、そしてチクタクチクタク音がしている。時限爆弾だ!

「アット20オクロック!ボムゥィルバースト!!!ハッハー!」

時刻は19時32分、あと約30分しかない。

「マックス先生、落ち着いてください。」

生徒の一人の坂元青年はマックスに怯えながらも声をかけた。彼は勇敢だった。

「ジャッジャジャーン!」

マックスは懐から黒光りした鉄の塊を取り出した。その圧倒的な存在感。拳銃だ!

「ディス、キャン、キル、ユー。」

マックスがここで初めて声のトーンを落とした。分かりやすく英語の発音もゆっくりだった。

もはや誰もが口を開けなくなった。恐怖との、長い戦いが始まった。

その後しばらくは沈黙(マックスの鼻歌を除く)が続いた。

マックスは拳銃を格好付けて構えたり、解いたりしている。まるで何かを待っているようだ。

沈黙に耐えきれずに坂元青年が再び声を上げた。

「要求は何ですか?マックス先生」

マックスは坂元の方に銃を突きつけた。坂元青年はフリーズした。

「ホワッツドゥーユーセイ?ヒアーイズァイングリッシュクラース!」

マックスは再び声のトーンを落とし坂元にこう言い放った。

「ユーシュッドスピークインイングリッシュ。」

先週から此処に通い始めたばかりの坂元は口を噤んだ。

もっとも英語がペラペラでも、恐怖で何もしゃべれなかったであろうが・・。

「ホワッツイズユアリクエースト?」

生徒の一人、神山京子は流暢な英語でマックスに目的を聞いた。

彼女はアメリカ人の友達がいるらしくクラスで一番英語が上手だった。

もっとも彼女は恐怖のあまり顔面が蒼白になっている。

「オーミスカミヤーマ、ユアイングリッシュイズベリーウェル!」

マックスが声を上げた神山さんの方に銃口を向けた。

坂元青年は銃口から外れて内心ほっとした。こいつ最低だ。

「・・・アイウォントマネー。ハッハー!」

マックスはそう叫んだ。目的は金らしい。

「オー、ホワッツアーユードゥーイング?ミスターマックス!!」

その時教室の扉があき、一人の米国人女性が入ってきた。マックスの同僚のキャシーだ。

「オー!キャシー!★●〒○▼☆●〒○▼☆Ο£〒?キャシー?」

「@§¢◆〒☆、○▼☆●〒○▼Ο£¢◆〒☆、マックス?」

「・・うん?」坂元青年は彼らのあまりにも流暢(当たり前だ)な英語に

すっかり何を言っているのか分からなくなった。まわりの生徒も概ね、ぽかーんとしている。

「●〒○▼Ο£¢◆〒Ο*±\◆、ハッハー!」

「▼Ο£¢◆〒〒○▼、アイウォント▼☆●〒○▼☆」

坂元青年はかろうじてキャシー先生が何かをほしがっている、ということだけ聞き取れた。

でもそれが何であろうか?坂元青年は自分のリスニング力の低さを嘆いた。

「イヤッフー、キャシー!○▼Ο£¢◆〒☆?」

「グレイト、マックス!!!Ο£¢◆〒ΟΟ£¢◆〒Ο!!!」

坂元青年は神山さんの顔色が悪くなっていくことに気付いた。

どうやら彼女だけはある程度英語が聞き取れているらしい。

「◆〒〒○▼○▼☆Ο£〒。レツゴー!キャシー!」

「オーケーマックス!」

そして二人は教室から仲良く出て行った。

・・・・しばらくは皆ポカーンとしていた。沈黙を切ったのはやはり、坂元青年だ。

彼は出たがりだった。

「神山さん、マックスのやつはなんて言っていたの?」

話しかけられた神山さんは、しばらく考えたあとこう言った。

「・・・・とても言えないわ。」

神山さんは泣きそうな顔で机に目を伏せた。坂元青年は少なからず彼女に好意を持っていた。

でも、それは関係なかった。

「教えてよ、僕らも当事者なんだ。」

坂元青年はグイグイプッシュしてきた。

それに賛同するように残り5人の生徒も神山さんに詰め寄った。

「神山さん、マックスはなぜ出て行ったんだい?」

「神山君、ワシらにも説明していただきたい。」

「神山さん!教えてよ」

「神山さん!ずるいぞ!」

「神山さん!私も気になるわ」

「神山さん!みんな知りたがってるんだよ!」

坂元青年はここぞとばかりに彼女に詰め寄った。彼は少なからず彼女に好意を持っていた。

それは、関係があったといえよう。神山さんは無言で机を睨んでいる。

少しの沈黙の後、神山さんはみんなのプレッシャーに負けてしまった。

「・・わかりました。言います。」

神山さんが、普段の彼女とは思えないような冷たい声で言い放った。

坂元青年はちょっと興奮した。

「マックスのやつはなんで出て行ったんだい。」

坂元青年が、再びしゃしゃり出た。正直うざい。

「マックスは・・・・・。」

「マックスは?」

みんなのテンションはヒートアップしだした。みんな神山さんの次の言葉に集中している。

チクタクチクタク・・・時計は19時58分を指している。


初投稿です。どうでしたか?

構想から一時間ぐらいで書き上げましたので拙いところもあると思います。


同じサイトに投稿している「あばら骨ハヤオ」とはライバルです。ぜひ彼の小説も読んでやってください。

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