表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

シスブラ

 

 拝啓、お父さん、お母さん、俺と妹は今日異世界転生することになりました。





 午前7時


 階段を駆け上がってくる音で目が覚め、寝返りをするのと同時に部屋のドアが開いた。


「兄さん起きて、遅刻しちゃうよ!」


「んんん、まだ眠い」


「兄さん早く起きて」


 俺の部屋に入って来たのは自慢の妹だった。妹はベットの上にまたがりこれでもかと言うぐらい俺の体を揺らした。


「早くしないと学校遅刻しちゃうよ」


「・・・・・・なら今日は学校休んで一緒に寝よう」


「子供じゃないんだから、早く起きて」


「あと30分・・・・・・」


 頑なに布団から出ようとしない兄に、困った妹は最終手段に出た。


「もお、しょうがないなあ兄さんは。じゃあ今起きないんだったら朝のチュウは無しだよ?」


「!!」


 兄はその言葉を聞いた瞬間目にも留まらぬ速さで体を起こし、さっきまでの眠気はどこに行ったのかと思うくらいの清々しい笑顔で「おはよう」と言った。


「おはようございます。兄さん」



 

 俺の名前は木之下 祐樹〔きのした ゆうき〕、身長172センチ、体重65キロのどこにでもいる普通の高校2年生。


 そして義理の妹の木之下  楓〔きのした  かえで〕、身長153センチに肩下まである綺麗な長い黒髪に華奢な体、小柄な体型とは裏腹に立派に育ったメロンのような胸を持つ高校1年生。


 俺と楓は違う高校に通っていて、 楓は女子校、俺は私立校に通っている。俺の通う学校は楓の通う学校の近くを通るので毎日一緒に登校し、帰りも一緒に帰り今日あった出来事を話す仲良し兄妹だ。


 楓とは5歳の頃、父親が再婚した母親の連れ子で、当時はお互い距離があったものの、今ではどっからどう見ても仲のいい兄妹だ。たまに同僚からシスコンだの変態兄貴だの言われるが、俺はあまり気にしていない。


「兄さん早くしないと学校遅れちゃうよ」


「今行くよ」


 そして今日も何気ない1日が始まる・・・・・・と思っていた。





「・・・いってて。・・・・・・ん?ここは一体」


 ふと目を覚ますとそこは何もない真っ白な空間で、祐樹は激しい頭痛に襲われていた。


「・・・・・・んんん。あれ・・・・・・兄さん」


 ふと隣を見るとそこには楓が倒れていて、祐樹同様頭痛で片手を頭に当てていた。


「大丈夫か楓!」


「大丈夫、少し頭が痛いだけ。それより兄さん、ここはどこ?」


「さあ、俺も今さっき目が覚めたところでここが一体どこなのか・・・・・・」


「あら、ようやく目が覚めましたのね」


「「ーーーーー⁉︎」」


 突然聞こえた声に驚き、俺と楓はお互い抱きしめあい辺りを見渡す。すると、さっきまで誰もいなかった場所にひとりの女性が立っていた。その女性はピンク色の長い髪に白い肌、細い体に程よい果実が2つ実っていて古代ローマの様な真っ白なぬの服を着ていた。見た目だけで言うとそんじょそこらのアイドルより数百倍は可愛い。


「・・・・・・あの、どちらさまですか?」


 祐樹は戸惑いながらもその人に尋ねてみた。


「はじめまして、私は恋愛の女神メイリア。あなた方が言う神様です」


「「・・・・・・はい?」」


「ですから、私はあなた方人間が言う神様です」


「神様って、あの天国とかにいるって言う神様ですか?」


「はい、そうです。その神様です」


 これは何かのドッキリか?いや、そうに違いない。でなきゃ自分のことを神様とかヤバイ人みたいなことは言わないからな。祐樹が心の中で呟いていると隣にいた楓が耳元で囁いてきた。


「兄さん兄さん。この人自分のこと神様とか言ってるけど、この人頭大丈夫なのかな?」


 楓も同じように、ヤバイ人だと思っているようで、不安そうな顔をしていた。


「いいか楓、多分これはドッキリだ。それにもし違ったとしても親切に対応するんだぞ」


「わかった!楓頑張る」


「あの・・・・・・お二人とも」


 メイリアは祐樹達の会話が聞こえていたのか、すごく複雑そうな顔をしていた。


「ええと、もしかしなくとも私信じてもらえていない?というか貴方達の私を見る目がかわいそうな人を見る目に見えるんですけど・・・・・・」


「そんな事はないです。俺は女神様に会えてとても嬉しいです」


「わっわたしも!女神様に会えて嬉しいです!」


 祐樹達の対応にメイリアは目に涙を浮かべながらも現状について説明し始めた。


 それと、この人は本当に神様でした。


「ええと、ここは貴方達がいた世界とは異なる空間で、貴方達は一度向こうの世界で死にました。」


 突然の死にました宣言に、祐樹と楓はあたふたと慌て始める。


「し、死んだってどういう事ですか!?じょ、冗談です・・・・・・よね?」


「・・・・・・事実です」


「う、嘘です!死んだなんて嘘です!そんなの嘘に決まっています!」


「覚えていないだけで事実です。ショックをやわらげるために、貴方達の死んだ時の記憶は消してありますので覚えていなくて当然です」


 記憶消去とかさすが神様、何でもありだな。ってそんなことよりも。


「じゃ、じゃあ俺達はどうして死んだんですか」


「わ、私も気になります」


 俺と楓は少し躊躇いながらも聞いてみた。


「知りたいですか」


「は、はい。知りたいです」


「本当に知りたいですか」


「はい」


「本当の本当の本当に知りたいですか」


「・・・・・・はい」


「本当の本当の本当のーーーーー」


「ストップ!ストップ!そんなに確認しなくてもいいですよね!?」


「・・・・・・では、お教えしましょう」


 メイリアは両手をパンパンと二回叩いた。すると、どこから出てきたのか三つの椅子が現れ、それに腰をかけるとメイリアは真剣な表情に変わり死因について話し始めた。


「貴方達はいつもの様に通学路を歩いていました。途中の交差点で信号待ちしていたところ、後ろから走って来た男性が楓さんにぶつかり交差点に飛び出してしまったんです。そこに運悪くトラックが来てしまい引かれそうになった楓さんを祐樹さんがかばって入れ替わり、祐樹さんがかわりに引かれて死んでしまいました」


「は、はあ。そうなんですか」


 俺、トラックに引かれて死んだのか。あまり実感はないけどそれは仕方ないか。記憶消されちゃってるし。


「・・・・・・そのおかげで楓さんは引かれずに済んだのですし、あまり気を落とさなくてもいいと思いますよ」


 死因を知って悲しんでいると思ったのか、メイリアは励ますように言ってきた。まあ、死んだことに関しては少し悲しいと思ったけど、あまり実感がないからそこまでって程でもないんだよな。強いて言うなら、もう少し楓といろんなことがしたかったってだけかな。


「兄さん、私をかばって・・・・・・。かっこいい‼︎兄さん、大好き‼︎」


 楓は楓で嬉しかったのか、祐樹の胸に抱きつきすりすりと頬ずりをしだした。


「まあ、楓が引かれなくてよかったけど・・・・・・じゃあ楓はなんで死んだんですか?」


「・・・・・・・・・」


 楓の死因について尋ねると何故かメイリアは目線をそらし、戸惑った様な顔をしていた。


「あの、どうかしたんですか?」


 頬ずりをしていた楓も不思議に思ったのか、動きを止めメイリアを見る。


「・・・・・・・・・・」


 いまだに話そうとしないメイリアは、なにやらブツブツと言いながら迷っていた。


「私はどんな死因でも覚悟しています。ですから教えてください。」


 その言葉を聞いて決心したのか、さっきと同じような真剣な表情に戻った。


「祐樹さんと入れ替わり難を逃れた楓さんは自分の代わりに引かれ見るに耐えない無残な姿になった祐樹さんを見て・・・・・・その・・・・・・。ショック死しました」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・」


「・・・ショック死しま」


「いやああああああああああああああああ‼︎」


 メイリアの言葉を遮り、楓の悲鳴が何もない空間に響き渡った。


 その悲鳴を聞き呆然と固まっていた祐樹はふと我に帰り楓に声をかけるが。


「落ち着け楓。そんなに気にしなくても」


「いやあ、兄さん見ないで!こんな・・・・・・こんな恥ずかしい私を見ないで!」


 とまあ、こんな感じで拒否られてしまった。


 妹よ、兄さんなんかちょっと悲しいよ。


 だがそれよりも、今は楓の姿の方が気になる。いつもだったら、祐樹の胸に抱きついて「兄さん」って上目遣いからの涙目という破壊力抜群の顔で泣きついてくるのに、今は・・・・・・。


「恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいよおおおおおぉ。こんな事なら聞かなきゃよかった。よりにもよって死因がショック死って・・・・・・。いつもだったら兄さんに抱きついて甘えるのに、今回は無理!絶対無理!ああ、もう死のう。こんな私にきっと兄さんは失望して私のことを捨てるに決まってる。捨てられるくらいならいっそのこと死のう。ありがとう兄さん、今まで愛してくれて・・・」


 っとまあ小声で何言っているかはわからないけど、こんな感じでダンゴムシの様にうずくまったまま動こうとしない。祐樹はそんないつもと違う楓の姿を見るのに夢中だった。ついでに、制服のスカートのはしから見えるパンツも見ていた。今日は白と水色のシマパンか。


 そんな祐樹たちを見ていたメイリアは、いまだにうずくまったまま動こうとしない楓と、そんな妹を慰めるかと思いきやパンツを覗いて興奮している変態に近寄り、楓に話しかけた。


「確かにショック死は恥ずかしいって思ってしまいますが、それは大好きな祐樹さんだったからですよね」


「・・・・・・コクリ」


 メイリアの問いかけに楓はうずくまったまま頷いた。


「それだけ祐樹さんのことを愛していたという事、それのどこに恥じる事があるんですか。世界一愛している人が目の前でミンチになって亡くなったら、誰だってそうなってもおかしくないんです」


「・・・・・・うん」


 いまミンチにって言った!?俺の体ミンチになっちゃったの!


「だからなにも恥じる事も無いし、思い詰める事もありません。それに、そんな事で祐樹さんが楓さんのことを嫌いになんてなりませんから。そうですよね、祐樹さん」


 っとここで俺にふってきたか。


 ここはなるべく楓を元気付けるように・・・・・・となるとこんな感じかな。


「そうだぞ楓。そんな事で俺が楓のことを嫌いになるわけないし、見捨てたりなんてしない。楓は世界に一人だけの俺の妹で、世界一愛してやまない俺の嫁なんだから」


「に、兄さん・・・・・・」


 完璧。我ながら素晴らしい言葉だと思う。これでいつもの楓に戻ってくれるだろう。


「兄さん・・・・・・うん、そうだよね。そんな事で兄さんは私を捨てたりしないもんね。」


 祐樹の言葉を聞き、正気に戻った楓はゆっくりと立ち上がりさっきまでの絶望したような表情は消え、今は太陽のように明るい笑顔には変わっていた。


「そうだぞ。そんな事で俺のがこんな可愛い妹を捨てるはずないだろ」


「・・・・ごめんなさい」


「どうして謝るんだ?」


「だって私、さっき兄さんが私のことを捨てちゃうんじゃないかって本気で思っちゃって・・・・・・。本当は分かっていたけど、それでも兄さんのことを疑ったりして。だから私、何かお詫びがしたいの」


「だったらもう気にするな。俺は何とも思ってないから」


「でっでも、それじゃあ私の気がおさまらないの!」


 やっぱり楓は真面目だなあ。俺が気にしてないって言っても何かしないといけないって思うあたり、そうとう気にしてるんだろう。


「なら楓に一つお願いしたいことがあるけど、いいか」


「いいよ!なんでも言って」


「ありがとう、楓」


 そう言うと俺は楓の頭の後ろに手を回し、そのまま顔を近づけ。


「チュッ」


「!!」


「ええ!?」


 祐樹は楓の唇に軽くキスをした。


「に、兄さん!?・・・・・・ふむっ」


 そして、さらに追いうちをかけるかのようにキスをする。それはもうすごく濃厚で熱々のディープキスを。


「んっ・・・・・・くちゅっ・・・・・・んんっ・・・・・・ぷはあぁ・・・・・・はぁ、はぁ、にいさあぁん・・・・・・もっとしてえぇ」


 キスをしただけなのにトロ顔になった楓がもっとしてほしいと迫ってくるが「だーーめ」っと言って、楓の唇に指を当てて止める。


「なんでえぇ」


 楓の質問に祐樹は、さっきから蚊帳の外だったメイリアを見る。


「そりゃあ、さっきから俺たちを見ている女神様が、顔を真っ赤にしているからかな」


「ふぇ?・・・・・・あ」


 顔を手で覆っているが、指の隙間から覗いていたメイリアに気がつき、顔がみるみる赤くなりボッンと頭から煙を出しながら恥ずかしそうに下を向く。そして、やっと気づいてもらえたメイリアは少しプルプルと震えていた。


「・・・・・・とても仲がよろしいのですね」


「まあ、それほどでもないですよ。これぐらい兄妹なら普通ですって」


「普通・・・・・・普通ですか。楓さんも兄妹なら普通だとおもいますか?」


「はい 私と兄さんは普通の兄妹ですし、兄と妹がキスするのは別に何もおかしく無いと思います」


 真顔で答えた楓にメイリアは自分が間違っているのかと戸惑ったあと、ちょっと待っててねとだけ言ってどこかへ消えて行ってしまった。


「消えたな」


「消えちゃったね」


 それから数分後、再びパッと現れたメイリアの顔は耳の先まで真っ赤に染まっていた。


「メイリア様、顔が赤いですけどどうかしたんですか?」


「・・・・・・もう一度聞きますけど、おふたりは普通の兄妹なんですよね」


 祐樹の質問には答えず、逆にメイリアが祐樹に質問する。


 祐樹はメイリアの質問に、先と同じように答える。


「はい。俺と楓は普通の兄妹ですよ。義理ですけど」


「・・・・・・はぁ、やはりそうでしたか」


 そう言うとメイリアは右手を額に当て、そのまま左右に首を動かしため息をついた。


「もうこれ以上は時間の無駄のようですね。というか、もう時間がないのでざっくりと説明して行ってもらいましょう」


 メイリアは懐から取り出した小さな袋から、それよりも何倍も大きい本を取り出してそれを楓に渡した。物理法則とはいったい。


「それでは時間もないので簡単に説明しますね。まず、あなた達が行く世界はメルギアという星で『剣と魔法の世界』です」


「「・・・・・!!」」


 祐樹と楓は剣と魔法の世界と聞き、目を輝かせながらメイリアを見る。


「そこでは、人間以外にも獣人や亜人、魔族や魔物がいます。その世界でおふたりには第二の人生を送ってもらいます」


「もしかして、向こうに行ったら勇者とかになって魔王を倒したりするんですか」


「いえ、勇者は違う人を送ってありますので、あなた達は好きなように暮らしてください」


 祐樹達以外にもメルギアに行った人がいるのか。その人は多分ラノベ小説みたいに、「おお勇者よ、魔王の手からこの世界を守ってくれ」とか王様に言われたりして旅に出るんだろな。


 そして旅の途中、たくさんの仲間ができて勇者に恋するかが現れたり、魔王を倒したらお姫様や仲間の女の子達と結婚してハーレムエンドになるんだろうな。


 まあ、正直ハーレムエンドはどうでも良いけど一度でいいから「勇者様」とか言われたいな。


「それでは最後に『ステータスオープン』と、唱えて下さい。そうすればステータスが表示されます」


 流石剣と魔法の世界、ステータスとかあるのか。


 言われた通り『ステータスオープン』と唱えた。


 すると目の前に一枚の薄い板が現れ、そこにはステータスらしきものが書かれていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前:木之下 祐樹(17歳)

 種族:人間

 職業:神剣 鍛治師

 レベル1

 体力:30442012 / 30442012

 魔力:46038654 / 46038654

 筋力:20031400

 耐久:5070614

 幸運:210


 スキル

 火魔法(S) 水魔法(S) 風魔法(S)

 雷魔法(S) 土魔法(S) 闇魔法(S)

 身体強化魔法(S) 空間魔法(S) 結界魔法(S)

 剣術(S) 鍛治(S) 錬金術(S) 鑑定(S)

 状態異常耐性(S)


 エクストラルスキル

 アイテムボックス 詠唱短縮 限界突破 超成長

 神々の恩恵


 称号

 剣を極めし者 神の使い 異世界転生者

 シスコンの極み


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:木之下 楓(16歳)

 種族:人間

 職業:大賢者 料理人

 レベル1

 体力:28340301 / 28340301

 魔力:48907150 / 48907150

 筋力:20001701

 耐久:4935018

 幸運:314


 スキル

 火魔法(S) 水魔法(S) 風魔法(S)

 土魔法(S) 雷魔法(S) 光魔法(S)

 聖魔法(S) 魔法威力上昇(S) 料理(S) 

 裁縫(S) 鑑定(S) 状態異常耐性(S)


 エクストラルスキル

 アイテムボックス 詠唱短縮 神眼 限界突破

 超成長 神々の恩恵


 称号

 魔術を極めし者 神の使い 異世界転生者

 ブラコンの極み


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「すげえ!俺めっちゃステータス高いやん!」


「見て見て兄さん!私のステータスもすごいよ!」


 祐樹と楓が自分のステータスの高さを見てキャッキャッはしゃいでいると、メイリアが話を進めようと一度咳払いをする。


「そこに記されているのが、お二人のステータスになります。ステータスが高いのは、『神々の恩恵』が与えられているからです。くれぐれも悪事に利用したりしないようにして下さい」


「はい。いろいろとありがとうございます」


「ありがとうございます」


 祐樹の後に続いて楓もお礼を言い、頭を下げる。


「いえいえ、私もお仕事ですのでお気になさらず。それでは、今から向こうに送りますのでそこから動かないでください」


 そしてメイリアが何かを唱えると、足元に白く光る魔法陣が現れた。


「それでは、第二の人生を存分に堪能してきてください。何かわからないことがありましたら、先程渡した本を読んでください」


 そう言ってメイリアは、徐々に白い光に包まれていく祐樹と楓を笑顔で見送ってくれた。


「本当にいろいろとありがとうございました。第二の人生、存分に堪能してきます!」


 光に包まれていく中、最後に感謝の言葉を送り、完全に光に包まれ徐々に意識が遠のいていった。












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ