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楼閣に現るる鼠

久々だから連投するの巻

(その1)

「退屈だわ〜。」


縁側に座り、気怠げに、幽々子はそう言った。


何を隠そう、白玉楼には食事と将棋ぐらいしか娯楽が無いのである。

その将棋も、妖夢は掃除中、調料は料理中、矠は鍛錬中であり、相手が居ない。

よしんば三人を相手にしても妖夢と調料は素直過ぎて相手にならず、矠は老獪過ぎてまた、相手にならない。妖夢と調料ならば良い勝負になるのだが・・・。


と、何処から入り込んだのか、一匹の黒いネズミが幽々子の足下に現れる。


「チュー」

「あら、珍しいわねぇ。普通鼠は灰色をしているものだけど・・・。」

「チュー?」


ネズミの尾に、紙が巻いてある。

幽々子はネズミに触れない様に―――生命力の弱い者に幽々子が触れれば死ぬ恐れがある―――それを取り、読む。


「何々・・・へぇ・・・ふぅん・・・・。」


読み終わり、幽々子がふと立ち上がった時には黒いネズミは消えていた。

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