兵士と兵士、竹の中
作者迷走中・・・
連投のいっこめ
迷いの竹林、と呼ばれる場所がある。
異常に成長が早い竹と、似たような地形の連続。そして密度の高い竹の葉。
その三つの要素により、地上はおろか、上空よりでさえもこの竹林を迷わずに進む方法は、ほぼ無い。
迷わずに進む方法としては案内人を立てるか能力を使うか、まぁそれぐらいだろう。
そして、そこの案内人である藤原 妹紅ですら、その竹林の最深部が何処なのかは分からない。
その最深部には、丸く竹の無い空間が存在し、大きめの掘立小屋と小川、これまた大きな水車とその上、お花畑が立地していた。
そしてその掘立小屋の中で、二人の男達が会話していた。
「炎ー、今日の飯は何ー?」
「タケノコ焼きと味噌汁、玄米だが。」
「げぇー。またタケノコかよ。」
と、そこで外の花畑からヒョイと顔を出した狼の子供が喋り出す。
「やった!僕タケノコ大好き!特に炎が作る料理は美味しいもん!」
それに対して、男の一人が冗談っぽく笑いながら、こう返す。
「おいおい俺の、この氷様の料理はまずいってのか?俺に拾われた癖に?」
ところが、帰って来た返答は二つ。
しかも、二人とも真顔である。
「え?まずいよ?」
「不味いぞ。」
その返答には、流石の氷も頭を抱え・・・叫んだ。
「おお、神よッ!」
「大袈裟だな。巫山戯るのもそれぐらいにして、飯だ。食卓につけ。」
炎の言葉に素直に従う氷。
喋っていた子供の狼はぽん、と人間の子供の様な姿になる。
「見て見てー!炎、氷!僕やっと人型になれたんだ!」
「おお、それは良い。」
「本当かよ、すっげぇ!」
二人の驚く姿に、狼の子供はご満悦だ。
人間の姿になっても付いている、狼の耳がピコピコと動いている。
「えへへー、すごいでしょ!」
「凄いって本当に凄いって。」
素直に称賛する氷。
炎はと言うと、溜息を吐きながら黒いオーラを纏い、ぶつぶつと呟いている。
「飼っている仔犬さえ成長していると言うのにオレァ何故その終点たる死に辿り着く事すら出来ない・・・やはりこの能力はオレには相応しく・・・・・。」
氷と狼の子供は顔を見合わせ、いつもの事だとばかりに炎を放って飯を食べ始めた。




