後片付け
連投いっこめ
「しかし御堂。何故すぐに加勢に来なかった?まさかお前一人で道に迷っていた訳でもあるまい。」
責める様な感じは一切無い、事務的な政亜のその言葉に、御堂はよくぞ聞いてくれたとばかりに早口で話し出す。
「ああ、それがですね若、よく分からない術式で図書館の扉が封じられてたんでさぁ。吸血鬼と巫女が同時に掛かっても破れなかったのにヤケクソでこの拳銃撃ち込んだら破れやした。一体これはどう言う事なんでしょうかね?」
「ふむ、調べる必要があるな。しかし先ずはこの瓦礫を片付けなければな。御堂、完璧に片付けて見せろ。」
「へぇへぇ、人使いの荒いこって。ま、直ぐに終わらせまさぁ。」
向こうではレミリアが咲夜に同様の命令を下している。
紅魔館は咲夜と御堂の手によって、半日で全て修復された。
「で、霧はいつ止まるのよ?」
「あぁ、それなら今止めて貰うよ。さて、パチュリー、頼めるかい?」
苛立たしげに言う霊夢に、モーニが答える。
「解除術式起動・・・制御補助術式は安定・・・概念:紅の解除、概念:霧の解除・・・制御補助術式の解除・・・解除術式の消去・・・術式完遂、これで紅霧は晴れた筈よ。外に出て確認すると良いわ。・・・・・もう、ダメ。」
「む、大丈夫か?パチュリー。」
フラリ、とその場で倒れかけたパチュリーを政亜が咄嗟に支える。
返事が無いので、政亜が顔を見ると、パチュリーは額に汗を浮かべ、苦しそうに眠っていた。
「(魔力切れは時として命を奪う。彼女は今、いつ死んでも可笑しく無い状況だ。魔力譲渡でも使うか。しかし波長が合わなければ逆効果だが・・・。)」
政亜が少しずつ慎重に、魔力を渡す度、少しずつパチュリーの顔が和らいで行く。
幸いにも彼等の魔力の波長は似通っていた様だ。
そして七曜の魔女はそのまま、深い眠りについた。
これにて無事、紅霧は晴れた。
そしてやがてこの一連の異変は、
『東方紅魔郷』と呼ばれる事となる。




