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魔法師弟

落ちてくる魔理沙を見上げながら、ナハトは自らの早鐘を打つ胸を抑える。


「く、無茶を・・・。」


真っ青な顔で、苦しそうに走るナハト。

何故か彼は、法術を使わない。

否―――使おうとして、失敗し続けている。


「(説明せなんだ私が悪かったか。魔理沙よ、もう少しの間、落ちてくれるな・・・!)」


走り、ナハトは落ちて来た魔理沙に、半ば飛び付く様に支えに行った。

何とか抱き留めた、腕の中の魔理沙を見つめるナハト。彼は溜息を一つ、安心したとばかりに吐いたがそのまま動かない魔理沙にまた焦り出した。


「・・・な、魔理沙!生きておるのだろうな!?」


と、魔理沙が少し、目を開く。


「・・・し、しょう、か?うるさい、ぜ・・・。」

「戯け者が!・・・生きておるならばい。以後、無茶は控えよ。私はお前に、無茶をさせようが為に魔法理論を教えておるのでは無い。」


口調こそいつも通りだが、早口に告げるナハト。

彼は魔理沙の目を見つめている様で、また、別の誰かをも見ている様だ。少しばかり、涙が滲んでいる様にも見える。それに気づいた魔理沙は言う。


「・・・師匠、私を誰かと重ねてるのか?大丈夫だぜ。私はそうそう死んだりしない。なんてったってこの私だからな!・・・と言うか師匠いつまで抱き上げてるんだ!恥ずかしいったらありゃしないぜ!?」


顔を真っ赤にして暴れだす魔理沙。

ナハトは力業でそれを抑え、抱きしめる。


「私は、また、殺人者になる所であった。よもやあれ程の物とは・・・よくぞ無事で、よくぞ帰って来た。二度と、離しはせぬ。」


涙を流しながら抱きしめられ、流石の魔理沙も挙動不審になる。


「ちょ、師匠!?西行妖(アイツ)まだ生きてるんだぜ!?・・・しかも二度と離さないなんてそんな・・・。」


途中からごにょごにょとどもる魔理沙を抱えたまま、ナハトは準備しておいた帰還の宝珠を取り出した。そして2人の姿は冥界から消えた。








「師匠!私はまだ生きてるんだ!リベンジに行くぜ!離せったら!!」

「戯けが!!その様な魔力が切れた身体で!死にに行く気か!そも、飛べもせぬだろう!?巫山戯た事をぬかすでないわァッ!!」


大声で叱るナハトを前に、魔理沙は少し、考えた。


「(・・・いつもの師匠だぜ。二度と離さないとか、師匠らしくも無い事を言ってたけど・・・何だったんだ?・・・考えても分からないし忘れるか。)」

「何を黙り込んでおる!私を出し抜く策でも考えておるのか?とにかく大人しくしておれッ!」



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