一難去って
連投11話目。
それではよろしくお願いします。
「討ち取ったりィッ!!」
赤い目に槍が突き刺さる。
そして。
目が破裂する。同時に、再びの衝撃波。
今度は黒蝶を含んでいたのか辺り一面に黒蝶が飛び交う。
「ッ!!触ったら死ぬわよッ!」
霊夢の一声で、呆けていた皆が回避行動に移る。
・・・・・キィィィィィィィン!!!
怪音と同時に、桜吹雪が巻き起こる。花弁は空中で白刃となり、皆を襲う。
まだ無数に残っている桜花の一つが肥大化し、今度は青い目を芯に宿す。
青い目はすぐ近くの矠をその視界に入れ、間髪置かずに妖力を収束、矠を仕留めた。
「ぐふっ・・・!!」
「矠さん!?」
地平の果てまで吹き飛んで行く矠。
心配そうにそれを横目で見ていた妖夢は次弾に反応。既に火傷と切り傷だらけの腕で刀を振るい、その妖力弾を切り捨てる。
「速い・・・!この負傷で、近くで撃たれては対処出来ませんね・・・!」
青い目は妖夢を撃墜出来なかった事が不愉快なのか、目を見開いて二発、連射する。
それを物ともせず、両方を切り捨てる妖夢。
「皆さん!今度は私が引き受けます!畜趣剣「無為無策の冥罰」!!」
妖夢が中空を切るとそこから無数の弾幕が発射される。
彼方此方から繰り出される弾幕に、青い目は戸惑った様子を見せ・・・
被害が大きくなる前に元凶を仕留める事にした様だ。
妖夢を睨めつけ、妖力を凝縮、放つ。
「何度でも切り伏せて・・・ッ!?」
確かに、妖夢はそれを切った。
だが、ビーム状の妖力は刀が振り切られた後も続いており。
ボッ、と言う音と共に妖夢が光の奔流に飲まれる。
そして後には何も、残らなかった。
あまりにもあっけない、敗走。
ただ吹き飛ばされただけだろうか。
まあ、それならまだ良い。
あれでは消し飛ばされ死んでいるかも知れない。
それを見ていた皆の顔が引き攣る。
そして青い目の視線は、刃へと移った。
少し身構える刃。あまりの緊張に、独り言を溢す。
「予測して避けるしか無ェな。一発喰らったらアウト、つまり出来なけりゃァそこまで、か。」
妖力の収束。収束された妖力が球体を成している。
明らかにさっきの二発よりも高濃度だ。
高速弾で予測すらさせないつもりか。
さしもの刃も、冷や汗を流す。
「ッ!!!」
西行妖が妖力を放出。
辛うじて避けた刃を、放たれ続ける妖力の光線が追いかける。
逃げ回る刃が通った後は舐める様に焼き払われる。
それを好機と見て取った者が、1人。
「(今だぜ!)」
魔理沙は八卦炉を構え、間髪入れずに出力を絞り魔力の充填が西行妖にバレない内に、いわば速射式のマスタースパークを青い目に放つ。刃を追う目に直撃する魔力光線。魔理沙が不敵に笑う。
「へへ、リトルスパークとでも名付けとくか?」
青い目に開いた穴の周りの肉がもりあがり、捻れる様にじゅぶじゅぶと音を立てて治ってゆく。そして目は、血管を浮き上がらせ血走った目で魔理沙を見据え、妖力を貯め始めた。




