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赤き目の猛威

本文の長さが戻ってきたよー

連投十話目!

ついに二桁(笑)

目は六人を順に見回す。

霊夢、魔理沙、刃、矠、妖夢、咲夜、と見て、再び妖夢に視線が戻る。

・・・最初の獲物が決まった様だ。


「・・・・・!!」


矠は反射的に、妖夢を突き飛ばし。

そのまま黒蝶の群れに呑まれた。


「矠さんッ!?」「おまッ!?」「な・・・。」


叫ぶ妖夢と刃。

絶句する魔理沙。

無言の霊夢、咲夜。


しかし、黒蝶が通り過ぎた後に、矠は刀を構えたまま何も無かったかの様に浮いていた。彼はそのまま、まるで鬨の声を上げ、叫ぶ。


「小生は既に霊である故死なぬ!者共!!小生を囮とせよォッ!!」

「・・・応!」「はいッ!」「分かったぜ!」「仕方ないわね。」「承りました。」


皆のバラバラな返事に頷いた矠が、刀を掲げ霊力を纏わせる。そして刀を大きく振りかぶり、上段に構える。叫ぶは研鑽せし己が技の名。


「流剣!連式・孤月!!」


叫ぶと同時に刀を振り抜く。振り抜いた勢いを殺さず、次の斬撃へと繋げるその技量は凄まじく、回転数も見る間に上がって行き、斬撃が目にも留まらぬ勢いで連続して飛んで行く。

しかし西行妖も黙っていない。枝を鞭の様に振るい斬撃を片っ端から叩き落とし、さらに再び、黒の群蝶を飛ばす。だがやはり矠には効かない。他の五人も敵意が向かぬ程度に、四方八方から攻め立てる。


振り抜いた刀を一度止めた矠はより一層強く霊力を纏わせ西行妖に向かって走り出し、彼を襲う枝の鞭と土中から飛び出す根の槍を物ともせずに、加速する。


「なんのォッ!波砕きィッ!!」


枝と根と、飛来する葉のやいばを破砕しながら進む矠。見ていた魔理沙がポツリと感想を漏らす。


「すげぇな・・・なあ霊夢、あいつ一人で十分なんじゃねぇか?」

「甘いわね魔理沙。人間1人使って封印したモノがこの程度な訳無いじゃない。」

「まあそうだよな。」

「それより警戒しなさい。反撃が来るわ。」


霊夢がそう言った直後、赤い目が光る。

ついさっき矠が切り伏せた枝や根が散らばっていたのだが・・・

それらが全て爆発した。矠が爆炎に飲まれる。


「矠さんッ!?」


叫ぶ妖夢。

直後、他の5人それぞれのいる位置にも爆炎が吹き荒ぶ。


「ぐっ・・・。」


両腕を交差させ、顔を守りながら呻く刃。喉が焼けたか、ツバを飲み込むだけで痛みが走る。息をするだけで肺が焼かれて苦しさが増す。だがそれでも・・・根性で耐える。また、霊夢は何処に爆発が起きるのか分かっているかの様に飛び回り、全ての爆破を回避する。


しばらくして妖夢や刃がかなりの大火傷を負った頃。爆発が西行妖の周囲のみで起こる様になる。矠は姿を見せない。


「爆発の鎧か?チッ、面倒だぜ!」


魔法のバリアを解除して舌打ちする魔理沙。

八卦炉を構えるが、妖夢に止められる。


「やめて下さい!矠さんがまだあの爆炎の中です!」

「じゃあどうするんだよ!」

「私が何とか―――」


咲夜がそう言いかけたその時、彼は煙の中から全身に水膨れを作り、火傷だらけで飛び出して来た。火傷で肌は赤を通り越して黄色くなり、炭化して黒い部分さえある。しかし痛みも気にせず刀を掲げ、彼は叫ぶ。


「時は満ちた!月は欠け、今は見えず。目覚めよ!『新月ニイヅキ』!」


矠の手の武器が、槍へと形を変える。

激痛が走る両手でその槍を、握り直す。

そして霊力を込めた矠は。


「奥義・天逆鉾アマノサカホコ!!」


足に力を込め、鉄砲玉の様に翔ぶ。

爆発を、貫いて。


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