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第63話

「開けて良い?」


「好きにしろよ……」


 朋華は赤西にそう言うと、赤西から貰った箱を開け始めた。


「ブローチ……」


「あぁ……お前そんなん好きだろ?」


 赤西が朋華にプレゼントしたのは、綺麗な花の形のブローチだった。


「これ、一人で買ったの?」


「まぁ、そうだけど……」


「絶対恥ずかしかったでしょ?」


「う、うるせぇな!」


「うふふ……ありがと、大切にするから」


「お、おう」


 赤西は笑顔を向けてくる朋華に赤西は顔を反らして頬を赤らめる。


「実は私もアンタにプレゼント用意してるんだけど、教室にあるから後で渡すわね」


「そんなん気にすんなよ……」


「嬉しいくせに」


「うるせぇ!」


「うふふ……ねぇ、もう少しだけ二人っきりでいよっか」


「は? 大丈夫かよ、早くもどらないとっ!?」


 赤西がそう言いながら、朋華の方を振り向くと急に朋華からグッと腕を引っ張られる。

 朋華は赤西を壁に押しつけると、そのまま赤西の体に抱きつく。


「ごめん……私はもう少し……健輔と二人で居たい……」


「あ……な、なんだよ……急に……」


「だ、だって……クリスマスだもん……」


「あ……まぁ……そうだけど……」


「ねぇ……」


「な、なんだ?」


「プレゼント……すっごく嬉しかった……」


「それは……良かった」


「ん……あのさ……一つわがまま言っても良い?」


「ん? 何だ?」


「……キス……して」


「……あぁ……良いよ」


 赤西はそう言って、朋華の唇に自分の唇を重ねる。

 朋華は恥ずかしそうに頬を赤らめながら、赤西の事を受け入れる。

 そして顔を離し、赤西と朋華は笑いながら見つめ合う。


「健輔……」


「なんだ?」


「大好き……」


「……俺もだ」


 二人はそう言った後に、再び唇を合わせる。 




「泉!」


「ど、どうしたの? 繁村君……」


「お前……最近御門とはどうなんだよ?」


「ぶっ!! な、なんだよいきなり……」


 教室でジュースを飲んでいた泉に繁村が酔っ払いのように絡んでくる。

 泉は繁村の質問に思わずむせてしまった。


「折角さっき二人にしてやったのに……何も進展無さそうだな」


「し、仕方ないだろ……高志が心配だったし……」


「お前なぁ……そんなんだから、進展が無いんだぞ?」


「……彼女の居ない繁村には言われたくないかな……」


「お前! 今何つった!! 泣くぞ! ここでワンワン泣くぞ!!」


「何だよその脅し方……」


 繁村からそう言われ、泉は深いため息を吐いた。

 繁村にあぁは言ったものの、繁村の言った事も事実だ。

 現にクリスマスパーティーが始まってから、泉は由美華に話し掛けに言っていない。

 諦めたとは言っても、今だに由美華の事が気になる泉。

 このままではいけない。

 そう思った泉はコップの中の飲み物を飲み干して由美華の元に向かう。


「御門さん……」


「え? あ、泉君……どうかした?」


「いや……少し話せないかと思って……」


「私と? 良いよ、私も一人で暇だったし」


「そっか、良かった」


 泉はそう言うと、御門の隣に並び、壁に寄りかかりながら話しを始める。


「高志達は大丈夫かな?」


「さぁ……でも、私の予想だけど……紗弥はまだ八重君が好きだと思う」


「そうなの?」


「うん……長い間見てきたから……」


「あ……そっか……やっぱり心配?」


「うん……でも、これは八重君と紗弥の問題だし……私がどうこう言える話しでも無いから……」


「そっか……」


 何か話さなければと思い、高志の話しを振った泉だったが、この話しを振った事を後悔した。

 結果的に話しは盛り上がらないし、由美華のテンションを下げてしまった。

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