1話 始まりの日
「智也ー 早く行かないと雨降ってきちゃうぞ」
「ごめん今準備してるから先にバス停まで行っててー」
僕の名前は氷坂智也 ごく普通の高校2年生のはずだった親友だった中里空の墓参りに行った今日までは....
「やっば線香どこやったっけ 」
部屋の隅まで探したけど見当たらないダンスの隙間にでもあるのかもしれないそう思って手を伸ばすと
「あれっ 紙が落ちてる 、なんだろこれ えーっとなになに」
その紙に書いてあった内容はこうだ
汝を魔法戦争の魔導者に命ずる
魔法戦争のルールは以下のとおりだ
・従者となる魔獣を召還すること
・パートナーを決める場合は勝利時に魔結晶の魔力を平等に分けること
・魔結晶の魔力はどんな願いも叶えることが出来ると言われている
・敵に倒されたら現実世界に戻され魔法戦争への参加権は失われる
・戦意喪失による現実世界への帰還の場合は戦う意思があるなら再び魔法戦争に参加できる事が出来る
以上だ 汝の勝利を願う
「一体何なんだこれイタズラにしては手が込んでるし それより線香探さなきゃ」
その後線香を無事見つけバス停に向かうと雨が降ってきてしまった
「あちゃー降って来たか早く行かないと」
その時窓の外で雷が光った ドカンと雷が落ちる音がする
あれって墓の方じゃないか まさか魔法....
な訳ないか
バスを降りて僕は足早に空の墓へ向かう
そこでは友達が青ざめた表情で立っていた
「いっ今中里が墓の裏に.....」
「そんなことあるわけないだろ、それより雷が落ちたのってまさか空の墓なのか?」
空の墓を見ると墓石に亀裂が入って花瓶は割れているでもそれらしい人影は見えない何で空が居たなんて勘違いしたんだろう
「空が居るわけないんだから早く墓を片付けなきゃ 管理人の人呼んできてもらえる?」
「わかったすぐ戻ってくるから幽霊でたら教えろよ」
「ふー 危なかったまさか人間に私の事が見えてたなんて」
「きっと現界した瞬間だけ見えただけだからだいじょーぶだよーアス」
「そうね でも幽霊と勘違いしてたみたいだけど知り合いと似てたのかしら とにかく今はこの場所を離れて最後の参加者が現れるのを待たないとね」
「ちゃんと手紙はこの世界に送られてるはずだから時期に現れるよアスは気が短いなー」
「私は早く魔法戦争で勝ってデュークの奴と縁を切りたいだけ その為にも相手の情報は知っておきたいの」
ドカン 稲妻と共に魔界からの来訪者は姿を消す
「また落ちたのか 今日は不思議なことばっかりあるな」
その時墓の陰から綺麗な模様の鳥が現れた
この鳥紙くわえてる何だろこれ
従者の召還が終了したようですね これより魔法戦争が始まります あなたに武運を
何だこれ 朝の紙と似てるけど魔法戦争って何なんだ もし魔結晶がどんな願いも叶えられるなら空を.....
ピカリ 僕の体を光が包む頭の中に声が聞こえる
魔法戦争の参加者よ願いの力を信じて戦い抜くがよい
次話 氷の魔法