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出発の日

な…長い。後半が……

≪主人公C視点≫


「半年間よく頑張ったな。お前らもこれからはそれぞれの目標に向かって各自鍛錬にいそしんでくれ。つらくなったらいつ戻ってきてもいいからな」

「「「「はい!」」」」


 今日は俺たち四人の出発の日だ。半年間の訓練を乗り切り格段に強くなった光輝たちは王国に、俺は自由都市に行くことになっている。


「師匠!ありがとうございました!!」

「ありがとうございました!!」

「お世話になりました」

 

 光輝、柚木、藤井先輩の順にあいさつをする。


「泣くなあほ。まあ道中気をつけてな」

「それでは出発いたしましょう」


 ジャッキーさんに促され三人と王国の人たちは火車さんに乗って王国へ出発した。


「じゃあお前は俺が自由都市の近くまで送ってやる。そのあとは一人で頑張れ」

「はい!」


 俺もこの半年で結構強くなったと思う。一人でもやっていけると先輩に太鼓判を押された。


「荷物は持ったな?摑まれ。《転移》」


 手で持てる分だけの荷物を持って先輩に摑まる。すると景色が一瞬で変わった。城から一瞬で転移したんだ。


「あそこに街道があるだろ?そこを北に行くとすぐに自由都市が着くからな」

「はい。ありがとうございます。それでは先輩!お世話になりました!!」

「お前まで泣くなバカ。これを選別にやっとく。死なずにぼちぼち頑張れよ」

「はい!」


 そう返事をすると先輩は転移し、姿を消した。


「・・・行こう!」


 俺は今までの修業生活と別れを告げるように先輩のいた場所に背を向けて移動を開始した。



 俺は先輩と別れて自由都市の入り口に着いた。


「すげえでかい都市だな!」


 そこは王国の主都ほどの大きさはあるほど巨大な都市だった。


「自由に入れるんだなあ、さすが自由都市。さっさと冒険者登録を済ますか」


 そうして俺は大通りをまっすぐ歩き始めた。5分ほど歩くと冒険者ギルドが見えた。おそらくこの街の中でもっとも大きい建物の一つだろう。


「ここから俺の冒険者生活が始まるんだ!」


≪主人公A視点≫


「よしついた」


 浩人を送り届け、俺は北方連合のうちのひとつエ―リオン王国に来ていた。最近北方連合は内部紛争が多いらし「きゃーーー!!!」い。


「・・・すごい面倒事の匂いがする」


 俺の森羅万象のスキルには希少能力レアスキル《ラッキー》と希少能力レアスキル《アンラッキー》の二つがある。もう分かってると思うが《ラッキー》は運アップ、《アンラッキー》は運ダウンの効果がある。俺はなぜか《ラッキー》のほうは熟練度がⅧまでしか上がらなかった。逆に《アンラッキー》のほうはⅩまで上がった。つまりプラスマイナスゼロにならずマイナスになってしまったというわけだ。・・・つまり厄介事が起きやすい体質というわけだ。


「はいはいご都合主義ご都合主義・・・はあ」


 頑張ってテンション上げようと思ったが無理だった。もういいや助けに行こう。


「あっちだな」


 そう一言残して俺は戦闘音のなっているほうに駆けだした。



≪主人公B≫


「おお!よく戻った!」


 今僕たちは王国の謁見場で王様と話している。無事に半年の修業を乗り越えたことを報告するためだ。


「修業はつらかったですがかけがえのないものを得ることができました」

「うむそうか。とりあえずしばらく城でゆっくりした後魔王討伐に向かうといいだろう」

「はい。それと紀樹様から伝言をあずかってます」


 今は公共の場だから師匠のことは紀樹様と呼んでおくことにした。


「ん?伝言だと?」

「はい。『今期の勇者はセンスがいい。しばらく各地を回らして修業を積ませれば魔王は難なく倒せるだろう。それとこれから来る本当の脅威のため自国の軍の強化をしておけ』だそうです」

「本当の脅威とはなんだ?」

「私たちも教えられていません。ですが・・・」

「うむ、紀樹殿の言うとおりにしよう。とにかくごくろうだった体をしっかりと休めておけ」

「「「はい」」」



~第二回座学講座~

A「というわけで座学の時間だ」


C「前回は俺たち登場しませんでしたよね?なぜ今回だけ?」


A「こっちのほうがよさげだからだよ。授業してる感じがするしな」


B「さっそく質問開始しますか」


C「つってもなに聞くよ」


B「じゃあなんで王国や帝国、聖国には国名がないのに北方連合の国々にはあるんですか?」


C「お!それいいな!」


A「あーそれはだな、この世界には三つの派閥があるからだよ。それでそれぞれ王国、帝国、聖国って名乗ってんだ。今回俺が転移したエ―リオン王国は王国派だから国名に『王国』ってついてるんだ」


C「派閥はそれぞれどんな感じなんですか?」


A「聖国派は人間以外は認めないって感じで胸糞悪い奴らがうようよいる。だから亜人は一人もいないな、奴隷以外は。奴隷の扱いもひどいんだよなあ・・・」


C「それはひどいな・・・」


B「他の国は?」


A「王国派は亜人のことを悪く言う奴もいればそうでもない奴もいる。奴隷の扱いは聖国派と比べれば全然ましだな。まあそれでも一定数はひどい扱いを受けてるやつもいるがな」


C「帝国派は?」


A「帝国派は一番勢力が強い。亜人を見下す奴はここの国民になると白い目で見られるから少ないし亜人の扱いもすごい良い。この派閥は数が少ないがな」


B「え?でも一番勢力が強いんですよね?」


A「俺ら魔国も一応ここの派閥だから」


B「なるほど、だからですか」


C「でもいちいち国の名前覚えるのはきついですね」


A「簡単だぞ?エ―リオン王国、ビクトリア帝国、シーサイト聖国」


B「難しいですよ」


C「?エ―リオン…ビクトリア…シーサイト…!?」


B「どうしたの?」


A「気づいたか。つまりAリオン王国、Bクトリア帝国、Cサイト聖国ってわけだ。覚えやすいだろ?さて今日の授業はここまで」


B&C「「ありがとうございました」」

座学講座は前者と後者、どちらのほうがいいんでしょうか?

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