表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

1-4

「とりあえず今の状態を王にも伝えてくる。コレット第二王子の婚約者だからな。呪いが解けないから婚約者辞退になるかもしれんからな」

そういうと、エリスはディスクから立ち上がり、ひっかけてあるマントに手をかけた。


 マントを着用しながら慌ただしくコレットに忠告しながら転移の魔法陣を発動させた。

「いいか、不用意に誰も話しかけるなよ。大人しくしてくれよ」

 私、どこぞのちびっ子や犬ですか?!大丈夫ですよ、私しっかりしてます。


 それに慌てているエリス様の方が気が動転してますよ!婚約者候補です。

 

 まあ、今回のことで話は立ち消えるけどね。






 第二王子の婚約者候補に選ばれたが、第二王子とは面識がない。他の候補者なんて名前も知らない。

 一応リストは見たが、その知識は右から左に流れて覚えていない。何人ぐらいが候補者なんだろう。

 普通の令嬢はやっぱり第二王子の婚約者めざしているのだろう。


 しかし私は違う。地味に幸せを追求したい。

ノー派手な生活。ビバ分相応の暮らし。その為にはまず食事だ。人は衣、食、住が大事。

食が満たされないと幸福は遠い。なので、チャチャに乗せてもらって食堂にいくように頼んだ。





「大人しくするように言われてなかった?」

 案の定、チャチャは否定的だ。


「それよりも緊急事態。お腹が空いたのよ」

「僕、精霊だから食事は嗜好品なんだにゃ。だからお腹空いたとかわからない」


 えっ。じゃあ今まで猫と思ってたから猫の餌しかあげてないよ。



では、

「今まで食べさしてあげれなかったけど、精霊ならなんでも食べれるのよね、いろいろなものたべましよ」

チャチャの尻尾がぴくりと上がる。

首を振ってイヤイヤして誘いを断った。 


かなり揺れている。ならば、

「チャチャと美味しいものを食べて美味しさを共有したいなーいつも私とエリス様は朝食運ばれてくるから選ぶこと出来なかったけど食堂にはいっぱい食事があるらしいわよ。どうチャチャ?一緒にいろんなもの食べに行かない?」

さぁさぁ色良い返事を。

チャチャは好奇心旺盛でいろんなことが知りたいもんね。

この誘惑には抗い難いんでない?さぁさぁさぁさぁ。

「うん、行く行く、食べたーい」

  

ひゃっほぅぅぅ。やったね。

説得も簡単、簡単。かわいいもんよ。


「じゃあ、いきましょう。レッツゴー」


 いざ行かん!我が幸せのために!



 


 またまたチャチャに乗せてもらって食堂についた。チャチャは人気者で通るたびにいろんな人から声をかけられていた。

そのたびにしっかり反応を返してチャチャにメロメロの人は更にメロメロになっていた。


 チャチャのかわいさでチャチャを使い魔にしてることで嫉妬してる人たちもいるんじゃない?

やだっ色んなところから嫉妬もらってるかも。

 仕方ない。私の使い魔チャチャって可愛いですから!!えっへん!うちの子かわいい!


 

 可愛いからすごい注目浴びてる。チャチャが魚以外の食品食べてたら猫様には悪いっていって取り上げそう。善意からくるからどうすれば…


一応私の体には認識阻害の魔法をかけてる。わたしい上の魔法使いじゃないと私は認識されないけど。どうしたもんかねー?


 食堂ではどんどん食事が作られて並んでいる。食堂のスタッフは忙しそうだ。朝の食事時間だもんね。  


 いろいろな種類のサンドイッチやパンが並んでおり、まず主食のパンを取り、次に日替わりスープ、サラダを摂りたい人はサラダをとり、最後にドリンクを取る形式だが、どうやってとろう…

  

 ああ、美味しそう。チーズトーストサンドにツナサンド、エッグサンドにフルーツサンド。パンはクロワッサン、ベーグル、メロンパン、ええ…チョコメロンパンもある。サラダもトマトサラダに大根サラダ、にんじんしりしり、オニオンサラダ他にもいっぱい。サラダってコーンサラダしかないと思ってた。ドリンクはコーヒー、紅茶、オレンジジュースとリンゴジュース、うん無難なラインナップ。

 

 私、食べる場所いつもエリス様の部屋。

エリス様が食堂にいくとほかの魔法使いたちが緊張で食べれないらしくていつも執務室まで持って来てくれる。

 注文票を渡されて注文するんだけどエリス様が注文票だすのがめちゃくちゃ早い。

 だから注文票ほとんど見ずに上から1番目と2番目を交互に注文してる。

エッグサンドとツナサンド。

 

 このままじゃダメだと思って下から2番目選んだ時きゅうりサンドがでてきたときのショックはすごかった。シンプルすぎる。

きゅうりよ、それ以外具はなし。

きゅうり嫌いではない。


でも、サンドイッチにきゅうりはこれでない感があるわよね?!

きゅうりは栽培しにくいし農地が少ない王都ではキュウリは貴重な食べ物。

新鮮なキュウリを使ったサンドイッチを提供するということは魔法塔の財力が素晴らしいことをアピールできる最高のメニューらしいけど。私は嫌だ!!


 きゅうりサンド事件以来私はまた1番2番交互に選ぶ生活に戻した。

きゅうりサンドのおかげでエッグサンドとツナサンドが結構好きだったことが判明したし。でも実は他も食べてみたかった。

サラダは1番目のコーンサラダで朝食はエッグかツナサンド、スープは日替わりのため選ばなくてもついてくる。

 ここで注目、飲み物は注文票2枚目にあるの。 

 だからすぐチェックできるから濃い黒字でかかれているスペシャルにチェックしてる。

 あらためて食堂に来て分かった。ドリンクは本当にスペシャルだったのね。

季節の果物のスムージーがでてくる。朝食の楽しみはドリンクと日替わりスープだったなー。

 さすがエリス様、飲み物でわかる特権階級。


チャチャが

「どうします?列に並びましょうか?スタッフに取ってもらいます?」

判断をあおいできた。


 コレットはちらりと食堂のスタッフたちを見た。相変わらず忙しそうでバタバタとしている。


「いや、忙しそうだから自分でとるよ。これをこーして」


フルーツサンドやチョコメロンパンにクロワッサン、ミックスサンドにカツサンドにクリームパンとりあえず目についたパン類に印をつけて魔法陣で転移させた。

 印をつけたパンが一瞬でなくなったので気づいたものは一部いたが、目の錯覚かと思いめをこすっている。

 一瞬だからきづきにくい。


 これ以上減らすとびっくりして騒動になりそうなので泣く泣くサラダとスープはあきらめた。


 まあ、のみものはボトルひとつなくなても大丈夫か、とりあえずリンゴジュースのデカボトルとコップを2つ転移させた。


「よし、エリスさまの執務室に行こう。転移させたからゆっくり食べよう」


「はい、さすがご主人様。あいかわらずあざやかな転移魔法ですにゃ」



やだ。うちの使い魔褒め上手。なんていい子に育ったんだろう。今日はいい日だなー。

ふふふ、今日はパン祭り。朝ごはんが楽しみー。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ