童話【ぶんぶく茶釜】
分福茶釜のお話
昔々、あるところに貧しい老夫婦が住んでいました。ある日、老夫婦が山に行くと、小さな茶釜を見つけました。茶釜を持ち帰り、お茶を入れてみると、不思議なことにお茶がたくさん出てきました。そして、お茶を飲むと、なんと豪華な料理ができてしまったのです。
老夫婦は、この不思議な茶釜に驚き、分福茶釜と名付けました。そして、分福茶釜を使って、お金持ちになることを夢見て、たくさんの人々を招いて宴会を開くようになりました。しかし、ある時、分福茶釜が突然消えてしまいました。老夫婦は、どこに行ってしまったのかと悲しみ、茶釜を探しましたが、見つけることはできませんでした。
ある日、茶釜を買いに行くと、そこに分福茶釜が売られていました。老夫婦は、喜んで分福茶釜を買い求め、お茶を入れてみると、やはり豪華な料理ができました。しかし、老夫婦は、自分たちがもう一度贅沢をしたら、分福茶釜がまた消えてしまうかもしれないと思い、自制することを決めました。すると、不思議なことに、老夫婦の家はとても幸せな家となり、近隣の人々からも尊敬されるようになりました。
この物語は、贅沢をしないことが幸せを生むことを教えています。