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異界の師、弟子の世界に転生する  作者: 猫狐
二章 学院編
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クラスメイト

入学式が終わると、引率の先生がそれぞれのクラスを率いて退出していく。六年生から順に移動するだけあって中々長い。

暫く時間が経った時、Sクラスの自分たちが一年生の中では早めに移動することになった。Sクラスは自分を含め十人しかおらず、顔も名前も覚えられそうだ。Sクラスだけだけあって、そこは選抜されているのだろう。


「長かったねー」


コソッとシアが横に来て耳打ちする。それには同意する。うんうん、と頷くとだよねーとばかりに満足気な顔をする。


「到着したぞぉぉ!」


そう思っていると引率の先生が唐突に大きな声で伝えてくる。正直びっくりした。


「俺がここ、Sクラス担任のスイロウだぁ!ヨロシクなぁ!」


圧力に押されながらも自分が初めによろしくお願いします!と叫び返すとハッとしたように他の生徒もよろしくお願いします!と声を返す。


「わっはっは!元気でいいな!それじゃ自己紹介と行くかぁ!皆クラスに入れ入れー!」


そう言うとほれほれと手招きされる。室内はそこそこの広さだが、十人で使うには少し大きい程度の広さだった。


「それじゃ交流も込めてそれぞれ自己紹介を頼むぞ!得意魔法やら好きな食べ物やらなんでもいいぞ!最初はそうだな……そこの君から!」


ビシッと指されたのはキョトンとした顔の男の子だった。席を立つと緊張した様子で前に立つ。


「えっと、クロウって言うんだ。よろしくな。得意魔法は土、かな。好き嫌いとか特にないから食べ物は全般的に好きだ」


そういうとパチパチと拍手を送る。それに釣られて皆が拍手を送る。席に戻ると、次!と順に先生が指名して自己紹介を続けていく。


「私はシア!食べ物は好きなものが多すぎて悩んじゃうんだ!得意な属性は水だよ!よろしく!」


次はシアだったようだ。次!と声がかけられると今度はゆったりと前に歩いてくる。なかなか肝が座った男の子だ。


「自分はダイナ。風魔法が得意で、それでよく夏は風を吹かせて涼んでいるよ。今吹かしたら寒いから吹かせないけど。よろしくね」


そう言うと戻っていった。同じ風属性の使い手とは、いつか模擬戦とかやる日が楽しみだ。

次!次!と紹介が続いていく。物静かな男の子や双子の女の子、色んな子が居たが個性があって良いと思う。最後に自分が指名されたので前に進む。


「レテって言います。一応アグラタム……様に推薦されて、十四歳で入学しました。得意魔法は風ですが、他の魔法も使えます。皆についていけるように頑張ります。よろしくお願いします」


そう言って頭を下げると、拍手と共にほぅ!と先生が声を上げる。


「そうか、十四歳で入学した生徒がいたと聞いてはいたがSにまで来るような秀才とな!これは皆の成長も楽しみだ!それでは明日からはこの友達と励むからな!宜しくな!」


そう締めると、ああ忘れていたとビシッと自分を指される。


「レテ!それに他の皆もだが、ここの寮は基本二人一部屋だ!という事で横に座ってる子と寮生になるから一組だけ男女で分かれるがすまないが許してくれ!じゃあよろしくな!後は寮まで先生が案内して今日は自由にしていいぞ!」


(え。待て、一組だけ男女のペアが出来るってことか?)


横を振り向くと、そこには苦笑しながら「何かと縁があるねー!」と楽しげに言うシアがいた。

どうやらシアと自分がそのペアになったらしい。

いつも読んでくださりありがとうございます!

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